みんなのインターネット

2017.07.12 スマホで自撮りをするのは自分探し? 自撮り女子「りょかち」直伝のテクニックでモテプロフィール写真を撮影!

SNSはいまや、第二の社会とも言える場所。友人や知人はもちろん、初対面の人と繋がることも多いのでプロフィール写真が相手に与える影響は大きなものでしょう。自撮りを制するものはSNSを制す! そこで今回は自撮りテクニックを学ぶべく、自撮ラー(ジドラー)として人気の「りょかち」さんにお話を伺いました。IT企業で働くかたわら、幻冬舎plusでインターネット文化を語る「インカメ越しのネット世界」を連載、電子書籍化。勢いに乗っている、インターネットのローカルアイドル(自称)りょかちさん直伝の自撮りテク、そして自撮り哲学とは?

りょかち直伝!スマホでの自撮りテクニック

SNSのプロフィールや旅行先など、いまでは多くの人があたり前におこなっている自撮り。せっかく撮るならよりよく撮りたい! と思いますよね。写真を撮る前に行うことから、複数人で撮影するときのテクニックまで、どのようにして自撮りをすればワンランク上の自撮りができるでしょうか。さっそくりょかちさんのテクニックを教えてもらいましょう!

自撮りの前に下準備! 自分の顔を知る

「自撮りは『顔面課題解決』なので、とにかく自分の嫌いなところや隠したいところ、可愛いと思っている箇所など、まず短所や長所を把握することですね。目がぱっちりしているなら、目に力を入れた写真の撮り方にしてみてください。逆に目が細めだったら、流し目にして目線をレンズから外してみるとか。自分のベストな写り方を見つけることが自撮りの肝です」

自撮りでどんな情報を伝えたいのかを考える!

「自撮りは単純に可愛く撮れればOKということではなく、どういう情報を伝えたいかが重要です。たとえば、私はよく安い居酒屋での自撮りをSNSにアップします。『りょかちは高級飲食店が好きそう!』というイメージを伝えたいわけではないので、ハイボールを持ったり、鳥貴族なんかの要素を入れることで、親しみやすいと思って欲しいからなんです。他にはマフラーを巻いて髪の毛がふわっとしているシチュエーションや、髪の毛が濡れている状況とか、女子として最大限にアピールするための情報を載せたりしています。たとえば男性でスポーツマンが自撮りをするなら、外でスポーツしている写真など、自分がどういう趣味をもっていて、その情報をどう伝えたいのかを意識した写真を撮るのが一番だと思います」

ステップ1 スマホを自分に向かって斜め30度に傾ける!

カメラを斜め30度に傾ける!

「まずは基本中の基本。自分に対してスマホを斜め30度に傾けるのは絶対にやった方がいいですね。トラディショナルな自撮りのテクニックとして『上目遣い』がありますが、本当に上から撮ってしまうと黒目が上を向いて白目の面積が広くなり、目が小さく見えてしまうんです。スマホを持ち上げるだけではなく、手首を使って自分の方におじぎさせるように傾けるようにしましょう」

ステップ2:カメラを近づけて顔の輪郭を切る

カメラを近づけて顔の輪郭を切る

「特に女の子は『こんなに近づけるんですか?』ってくらいに近づけた方がいいですね。こんな風に輪郭をフレームで切ることで、見る人が勝手に本来の輪郭を想像してくれて、小顔に見えるんです」

複数人で撮影する場合のテクニック

「基本は自分がスマホを持ってイニシアチブ*を握ることが重要です。自分がスマホを持っていれば一人で撮影するときと変わらず、自分の顔をフレームで切って好きな角度で撮ればOKだからです。ですが、誰かにイニシアチブを握られた場合は、立っている位置によって変わりますよ。端っこに立てたならフレームで見切れるように調整。中央寄りに立っているのなら、小顔に見せるために周りの人よりもカメラから一歩下がったり、グラスやジョッキなどの小道具を顔の横にもってきて小顔に見えるように使いましょう。もっと大人数の飲み会とかだと、人の頭を使って隠れるのもいいですね」

  • *イニシアチブとは、主導権を握ること。この場合では、自分のスマホで自撮りができるようにすることを意味しています。

自撮りのきっかけは「ネタ」だった?

自撮りのきっかけは「ネタ」だった?

ーーりょかちさんが自撮り活動を始めたきっかけはなんだったのでしょうか?

「2015年の秋に自撮りした写真を『YouCam メイク*』というアプリで加工したら「誰?」ってくらいめちゃくちゃ可愛くなったからネットに載せてみたのがきっかけです。その時は、自慢したいからというよりはネタとして面白いなと思って載せたんです」

  • *YouCamメイクとは、スマートフォンで撮影した人物写真の顔部分を検出し、リップや、アイライン、マスカラ、チーク、ヘアカラーなどのメイクを施すことができるメイクアプリのこと。

ーーネタだったんですね!

「そうなんです。『自分めちゃくちゃ可愛い!』っていう自撮り女子は多いと思うんですけど、そういうのもちょっとパロディーにしているような目線でやってましたね。そしたら友だちも『いつものりょかちとめっちゃ違うじゃん!』と面白がってくれて。その次は『こういう女の子いるよね』っていう、あざといシチュエーションの自撮りをしてSNSにアップしていたら、身内以外の人にも広まって、取材してもらうようになったり連載をさせてもらうようになったりして今に至ります」

ーーあざといシチュエーションというのは?

「私の中で自撮りは2種類に分かれていて、一つはアイドルさんたちがやるような露骨に目を大きくしたりしてキメ顔で撮影する『めちゃくちゃ可愛い自撮り』、もう一つは『シチュエーションがおもしろいもの』なんです。前者ではAKB48やゆうこすちゃん(菅本裕子)などアイドルの人たちを参考にして、シチュエーション系に関しては美少女カードゲームを参考にしています」

——美少女カードゲームとは意外なものが登場しますね。

「もともとそういうのが好きなんですよ(笑)一番好きなのは『ガールフレンド(仮)*』です。カードゲームにはたとえば、マフラーを巻いている女の子が描かれていて、首筋部分が髪の毛がマフラーに巻かれることで、ふわっと持ち上がっていて『このカード上手いな!あざといな!』というのがたくさんあるんです。私もそれをやりたいと思って。みんなにも『こういうのある!』って楽しんでもらえたら嬉しいなと思ってました」

  • *ガールフレンド(仮)とは、Amebaから提供されているスマートフォン向けソーシャルゲームのタイトル。

自分の顔を知り、好きになるきっかけとしての「自撮り」

ーーもともと写真を撮られるのは好きだったんですか?

自分の顔を知り、好きになるきっかけとしての「自撮り」

「めっちゃ嫌いでした。小学生の時が人生で一番太っていた時期で、自分の見た目も好きじゃないし『記録に残さないでくれ』と思っていたくらい。そのまま大人になってしまい、自分の写真は全然好きじゃなかったんです」

——でも自撮りをしてみたんですね。

「自分の写真は好きじゃなかったけど、みんなどこかでひとつぐらいは『自分の顔のこの辺はいいな』と思ってる部分もあるはずなんですよね。それをみつけて自撮りでフィルターかけたり、加工したり、角度を工夫したりすることで、ちょっと自分の顔を許せるようになった体験があって。だから『自撮りを人に教えたい』という気持ちが私の中に生まれたんです」

——最初はネタだったと教えてもらいましたが、自己探求や自己実現みたいな部分もあるんですね。

「そうですね。だから万人が使えるような自撮りの基本テクニックは教えられるけど、それ以上は相手の顔の特徴に合わせた個別のテクニックになっちゃいます。私は自撮りのことを『顔面課題解決』と呼んでいて、自分の顔のどこが嫌いなのかと、どこが可愛いのかを分かっていないと撮れないものだと思っています。例えば私は自分の鼻と輪郭の丸さがあまり好きじゃないんです。、それを解決するために、自撮りをする時には鼻に光を当てて鼻筋を作って、上から撮ることで顔も細く見えるようにしています。そんな風に自分の嫌いなところを克服していくことで、理想の自分が写真として残るのが自撮りの楽しみだと思います」

——「加工は甘え」というポリシーはそうした考えからですか?

「はい。頑張っていっぱい撮って可愛い自分を見つけるとか、こうしたら可愛く撮れるというやり方を見つけるのが自分の中では『自撮り』なので。簡単に加工で嘘つけちゃう写真は自撮りじゃないのでは? とも思っています」

自撮りをきっかけにもっと自分を知ってみよう

今回りょかちさんにお話を伺って感じたのは、自撮りの奥深さ。自撮りを通して自分の顔を知り、自分を認めてあげるというプロセスは、不安の時代と言われる現代において一つのセラピーとして機能するのではないでしょうか?

今回りょかちさんに教えてもらったテクニックを使って、ぜひSNSのプロフィール写真をもっとかわいく、かっこよく、おもしろくして、新しい自分を見つけてみませんか?

この記事を気にいったらいいね!しよう

PreBellの最新の話題をお届けします。

ページトップ