【そろそろ部下がつきそうなあなたへ】デジタルネイティブ世代とどうコミュニケーションとるべき?りょかちが調査してみました!
Twitterが日本に上陸してから2018年でもう10年。SNSアカウントを持っていて当たり前な時代を生きてきたデジタルネイティブも、すでに社会人となっています。そしてだからこそ、確固たる地位を築いていた"ビジネスコミュニケーション"も変化しつつある。デジタルネイティブが考える「オトナのコミュニケーション」はあなたが思っているものとまるで違うかもしれません。
今回は、そんなデジタルネイティブ世代と、どうコミュニケーションをしていくか迷っているオトナの皆様のために、ビジネス上で遭遇しそうな「これってアリ?ナシ?」について、女子大生やU-25男女にヒアリングし、調査してきました。
インターネットのローカルアイドル(自称)
りょかち
IT企業で働くかたわら、幻冬舎plusでインターネット文化を語る「インカメ越しのネット世界」を連載、電子書籍化。勢いに乗っている、インターネットのローカルアイドル(自称)
Twitter、InstagramはフォローしてOK?
日常をつづるツールであり、仕事以外のプライベートも赤裸々に書いてあることも多い2大SNS、TwitterとInstagram。「会社の人にSNSフォローされるとどう?」という質問に、嫌がる人も多いのが現状です。
特に、TwitterやInstagramはプライベートな空間。「仕事を忘れて楽しんでいる日々をSNSにあげているのに、仕事を思い出させないでほしい」と語る友人もいました。SNSは日常生活とは違う人間関係やキャラクターを楽しむものでもありますから、上司の側、立場から積極的にフォローするのは避けたほうがいいかもしれません。
フォローしあったほうが仲良くなれそう、打ち解けられそうというときにはどうすればいいのかというと、それとなくフォローしあうきっかけをつくるのがコツ。例えば私の場合、年上の先輩が「私、おいしいパンが好きでよく休日は早起きして買いに行くんだよね〜」とInstagramを見せてくれたのが、相互フォローをするきっかけでした。「うちの子供かわいいんだよ〜」でも「最近ワンちゃん飼ってさ〜」でも何でも構いません。相手に「フォローするきっかけ」を与えること。そして、相手にフォローするかどうかの選択肢を与えること。それが相手と気兼ねなくSNSでつながりあえる関係づくりに役立つはずです。
Facebook、LINEは申請してOK?
FacebookとLINEは、企業によってはメッセンジャーとして仕事で使っていることもある、チャットに強いSNSの代表格。これら2つのSNSに関しては、TwitterやInstagramよりも会社の人とつながる抵抗感は少ないようです。
しかし一方で、会社の人とつながっているケースが多いからか「こんな使い方が気になる」というエピソードも多かったのも事実。今回はそのうちいくつかをPICK UPしました。
1.俺通信はここでも不評
自分の身に起きた出来事をとにかく送ってくる、悪名高き「俺通信」は、ここでも登場。「会社の業務連絡をしようと思ってLINEを交換したら、ひたすら今日のランチについて送られてくるんだけど!!」というのは友人のエピソードです。
仲良くなるためのコミュニケーションはいいのですが、俺通信はとにかく何て答えたらいいのかわからない。相手に投げっぱなしのコミュニケーションはやめて、オフラインの会話と同じく「話がふくらむ」話題をチョイスしましょう。
2.突然のタグ付け被害が続出
Facebookで多いのがタグ付けの被害報告。「不細工に写っている写真にタグ付けされてまじでやめてほしかった」という、自分のタイムラインに残したくない写真を挙げられる被害もあれば、「勤めている会社がどこかを隠してたのに、同僚のタグ付けでバレてしまった」という深刻な悩みまでありました。
だからといって、付けられたタグを削除するのも「相手の心象を悪くしたらどうしよう」とこれまた面倒な悩みに。
私自身も、全然仲良くない人とたまたま撮ったツーショットにタグ付けされて「いつもありがと!」とコメントを入れられたことがあります。ウソの既成事実をつくるのはやめろ〜〜!お前とは2回挨拶したことだけしかないだろ〜〜!
Facebookの利用状況はさまざま。会社を隠している人もいれば、恋人の有無を隠している人もいる。一方で、Facebookは日本ではいちばんビジネスライクなSNSですから、いわば「名刺」にも近いモノであったりもします。相手の情報をSNSに載せるときはかなーりセンシティブになるべき。余計な情報は載せないようにするのが吉です。
3. 朝起きたらグループに巻き込まれている恐怖
朝起きたらMessengerに100件以上の未読メッセージが来ていてびっくり! 開いてみるとよくわからないグループに入れられて、会話が繰り広げられていた…なんて経験がある人もいます。
メッセージングツールは複数人で話すことを簡単にした一方で、「何かわからないままグループに巻き込まれている」被害者も生み出している様子。会話をたどるのも一苦労ですから、グループに巻き込んだ主催者は個別で、グループについての説明を個人にすると好印象です。
番外編:若者のこのマナー「アリ?ナシ?」対応策は?
若者たちのSNS被害が報告される一方で、「若者のコレって…」というのが沢山生まれてくるのもデジタルネイティブが社会人になっている現代だからこそ。デジタルネイティブもまた、SNSによって新たな事故を起こしています。
1. 載せちゃいけないモノを載せちゃう
現代はインスタ映え戦国時代。若者はいつでも「絵になるシーン」を探しています。そしてそんな現代に多いのが載せちゃいけないものが写っていること。
デキ女風の写真に映ったコーヒーとMacのノートパソコン。その画面に見せてはいけないお仕事の情報が見えていたり。Twitterなどで、公表前の仕事上の情報をうっかり呟いてしまうこともあるかもしれません。
そんなときはこっそり「個別連絡」してあげるのがベスト。こっそり、だけど迅速に内容を伝えて速やかに消してもらいましょう。逆に人前やグループトークで「お前さ〜」なんて指摘した日にはきっと無駄に一生の恨みを買うに違いない。
2. LINEで勤怠連絡をしてきたらどうすべき?
ニュースで話題になることもある、若者のチャットツールでの勤怠連絡。「イマドキの若者だから」と諦めている人もいるかもしれませんが、社内の決まりがメールや電話での連絡ならば、しっかり怒るのも先輩のつとめだと私は思います。学生の友達とのやりとりを卒業して、社会に適合できるオトナに仕上げるのも先輩の仕事のひとつ。変に若者に合わせる必要はないのです。
若者にとってはチャットで勤怠連絡したほうが便利かもしれませんが、それはその会社のきまりとして、みんなで合意をとった上で変えていくその会社の文化です。もしかしたら、チャットの通知で朝起こされたくない人もいるかもしれないし、LINEを会社使いしたくない人もいるかもしれない。人と協働するのなら、相手の都合と折り合いをつけ新しい仕組みをつくっていかなければならない。そんなことも、覚えるのは新社会人の仕事です。
社会においては「若者ファースト」でなくてもよい
「若者の文化についていかなきゃ!」という文脈で語られがちなネット文化。しかし、ことビジネス上のコミュニケーションにおいては、常に若者ファーストである必要はありません。
新しいツールを採用し、合理的なコミュニケーションを柔軟に取り入れるのもオトナのしごとですが、一方で何も知らない若者に、ビジネスマンとしてのプロフェッショナルなコミュニケーションを教えるのもまた、オトナの仕事。「便利」と「新しい」をしっかり見極めて、楽しくオトナなオンラインコミュニケーションをしましょう!
TEXT:りょかち
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