スマホの酷使はNG!災害時のスマホとネットの使い方を解説【サイバー護身術】
いつ来るかわからない災害に備え、食料品や衣類、懐中電灯などを詰めた防災バッグを用意している人もいることでしょう。しかし、災害時における家族の安否確認の方法や、情報収集の方法まで備えている人はどのくらいいるでしょうか。
「何となく、こうしようと思ってるけど…」という人も少なくないかもしれません。この漫画の主人公もその一人でした。
【登場人物】
斎婆鈍平(さいばあ どんぺい)(41歳)
仕事やプライベートで、よくインターネットを使っている。ただ、疎い部分もあり、自分よりインターネット歴の浅い小学生の息子に教えてもらうこともある。
災害時のスマホで重要なのは「手段」「通信」「バッテリー」の3つ!
災害のとき、重要なカギを握るのが、SNSなど情報を入手するための「手段」、ネットと接続するための「通信」、そして「バッテリー(充電)」、この3つです。
まずは、バッテリー。最近では、災害状況をスマホで撮影した動画がSNSに投稿されたり、ニュース番組で視聴者がスマホで撮影した動画が放映されたりして、注目を集めることがよくあります。
ですが、この行為はとても危険! まずは身の安全を確保することを最優先にしましょう。 さらに、動画撮影のためにカメラを起動するとスマホのバッテリーの消費にもつながり、いざという時にスマホが使えなくなる可能性もあるので、要注意です!
バッテリー残量がゼロになったときのために、予備(モバイル充電器など)を準備しておくことも大切。なかでも、乾電池で作動するタイプの充電器はコンビニでも購入可能で、停電時にも使えるので安心です。
また、意外とやってしまいがちなのが、「被害の大きかった地域に住む人に安否確認の連絡」をすること。
心配な気持ちはわかります。しかしスマホは、その連絡を受信し、音やバイブが作動するだけでもバッテリーを消耗してしまいます。停電が想定される際は、連絡相手のバッテリー消耗にも配慮してあげましょう。
自分自身のスマホについても、バイブはもちろん、Bluetoothや画面の明るさなど「バッテリーを消費する機能」「災害対応に影響のない機能」は調整しておきましょう。
災害時の「バッテリー(電池)」まとめ
・スマホを酷使することは避ける
・乾電池で充電するタイプの予備バッテリーを準備
・不要と思われるSNS通知などはオフにしておく
※連絡する相手のバッテリーにも配慮し、むやみにやたらと人に連絡しない
安否確認の方法は、いろいろな可能性を考えて決めよう
災害時にどうやって家族の安否確認をするかは、前もって決めておき、年に一度は連絡を取り合う練習をしておきましょう。
電話回線は緊急回線を優先して規制がかかるため、つながらない可能性が高いです。基本的にはネット回線や、4G、LTEなどのモバイルデータ通信を使い、アプリで連絡をするのが良いでしょう。
しかし、災害時には一度に多くの人が連絡を試みるため、LINEなど利用者の多いサービスは、何らかの障害や遅延が起きる可能性もゼロではありません。そのため、LINE以外のメッセンジャーアプリであるViber(バイバー)やカカオトークなど、別の手段も用意しておくと安心です。
「まずカカオトークで連絡し、落ち着いたらLINE」というように優先順位を決めるなど、家族で計画を立てておきましょう。
ただ、どんなサービスもインターネット環境がなければ利用できません。キャリア回線や自宅のWi-Fiがつながらなくなった時のために、災害時に無料開放されるWi-Fi「00000JAPAN(ファイブゼロ・ジャパン)」や安否確認サービスなども知っておいてくださいね。
最悪、すべての通信手段が使えなかった場合にも備えて、家族の集合場所まで決めておくと安心でしょう。
災害時の「家族の安否確認」まとめ
・電話はつながらない可能性が高いので、基本はメッセンジャーアプリを利用。
・利用者の多いアプリはアクセスが集中するので、万が一利用できない状況に備え、いくつか別のアプリを用意して考えておく。
・インターネットが一切つながらないときの集合場所まで決めておく。
※キャリア回線やいつものWi-Fiが使用できない場合には、災害時に無料開放される「00000JAPAN(ファイブゼロ・ジャパン)」や安否確認サービスを利用する。
騙されないように、政府や自治体のアカウントから情報を入手せよ
家族の安否確認をして終わりではありません! 災害時には、最新の災害情報や避難情報を入手する必要があります。
災害時の情報収集に役立つのが、SNS。首相官邸や気象庁、●●市といった政府・自治体の公式アカウントをフォローしていれば、最新情報をすぐに入手することができます。
SNSではデマ情報に注意が必要です! ここ数年の災害時には、必ずと言っていいほど、SNSでデマ情報が拡散されています。中には、「地震で動物園のライオンが逃げた」という言葉とともに街中を歩くライオンの画像が投稿されるなど、不安を煽る悪質なものも。
しかし、冷静に考えてみてください。本当にライオンが逃げて避難する必要があるなら、自治体から「続報」や「避難指示」が出るはず。
騙されないためにも、最新情報は政府や自治体の公式アカウントで確認すると決めて、あらかじめアカウントをフォローしておくことがおすすめです。
災害時のスマホの使い方も、備えあれば憂いなし!日頃から、家族で準備しておきましょう。
漫画:トーマス・オン・デマンド(アスタリスク)
監修:小木曽健
文:PreBell編集部
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