それ誰情報ですか?フェイクニュースを見分ける3つのコツを解説【サイバー護身術】
日常的にインターネットを使うようになって久しいですが、膨大な情報の中には誤った情報も少なくありません。一歩間違えば、悪質なフェイクニュースに騙され、被害を受けることもあるでしょう。
でも、「自分だけは騙されない!」と高を括っていませんか。この漫画の主人公もその一人でした。
【登場人物】
斎婆鈍平(さいばあ どんぺい)(41歳)
仕事やプライベートで、よくインターネットを使っている。実直な性格で、どんな情報でも鵜吞みにしてしまう傾向がある。
その情報、本当に正しい?
どうやら、SNSで見た情報を鵜吞みにしてしまったようですね。
コロナ禍において、「○○をするとウイルスを死滅させる」といったデマがたくさん広まりました。新型コロナに備えたい一心でいろいろ試してしまったという人もいるかもしれません。
このようなデマは、フェイクニュースと呼ばれ、中には、健康に被害を及ぼすものや、災害や事件があったときに社会を混乱させるような情報もあり、何でも鵜吞みにしてはとても危険です。
フェイクニュースは、大きく二つに分かれます。一つは「明らかなウソや誤り」。もう一つは「主義・主張・解釈の違い」で、情報を発信する人と受け取る人の考え方が違うため、結果的に受け取る人が「フェイクニュースだ」と感じるものです。
巧妙なフェイクニュースの中には、根拠となる情報の「都合の良い一部」のみを切り取って勘違いさせる、チェリー・ピッキングと呼ばれるものもあります。
この記事では一つ目の「明らかなウソや誤り」について考えていきます。
フェイクニュースを見分けるコツは?
フェイクニュースを見分けるコツは3つあります。
フェイクニュースを見分けるコツ
① 科学的にあり得るものなのか
災害時に「今回の台風は気象兵器によるもの」とか「今夜9時に震度7の地震が来る」というデマが流れることがあります。とっさの判断が難しい場合もありますが、科学的にあり得るのか?を考え、冷静に判断しましょう。
② 情報源の記載はあるか
災害発生中にSNS上でよく見られる「市役所の人から聞いた」「自衛隊からの情報」「母親の友だちが言っていたんだけど」といった根拠が不確かな情報は、必ず情報源(役所のサイト・公式Twitterなど)を確認しましょう。正しい情報なら、公式なアナウンスが掲載されています。いつまで待っても掲載されなければ怪しいと考えて下さい。
③ 画像はホンモノか
フェイクニュースは、その信憑性を高めるために、いかにもそれっぽい画像とともに投稿されていることが多いです。投稿者自身が撮影したかのように見せているが、実はネット上で拾ってきた画像、なんてことも。その画像を「画像検索」をして、同じ画像が、全く関係のない過去の投稿で使用されていないか、必ず確かめましょう。
ただし、この3つだけでは、完全に見分けられないのがフェイクニュースの難しいところ。でも、おかしいな?と思ったときには、まずこの3つを確認してみてください。これだけでも、怪しい情報の多くを排除できます。
自分がフェイクニュースを広めたら、速やかに訂正を
多くの人がSNSアカウントを持ち、情報の発信・拡散が自由にできる今、悪気なくデマ情報を広めてしまうこともあると思います。
自分が投稿した情報の誤りに気が付いた時、その投稿をあわてて削除するのは禁物です。
削除するだけでは「誤っていた」という事実を伝えられません。それに良かれと思って削除したのに、まわりから「なかったことにして逃げようとしている」に見えてしまった結果、ネット炎上にもつながりかねません。
Facebookなど「加筆・修正」ができるSNSなら、正しい情報を追記して、何が誤っていたのか、あとから訪問する人にもわかるようにするのがおすすめです。
Twitterなど投稿内容を修正できないSNSの場合は、誤った投稿の画像キャプチャを撮り、訂正コメントと一緒にその画像をツイート、元の投稿はその後に削除をする方が安全です。
では、他の人が誤った情報を投稿していた場合は、どうすれば良いでしょうか。もちろん、正しい情報を教えてあげることも大事ですが、納得してもらえないケースもあるでしょう。
明らかな間違いであれば説明もしやすいのですが、そうではない場合考え方は人それぞれ。わかってもらえないケースもあるでしょう。同じ情報でも人によって受け取り方が違うし、中には間違いの指摘を「自分への攻撃だ」と感じてしまう人もいるからです。難しい問題ですね。
知識や考え方の違いがある以上、フェイクニュースは今後もずっと存在し続けます。だからこそ、「正しい情報だけを求める」のではなく、「多くの情報の中から、自分が正しいと考えるのを自分で選ぶ」という心構えを持っていてください。
漫画:トーマス・オン・デマンド(アスタリスク)
監修:小木曽健
文:PreBell編集部
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