最近よく聞くメタバースとは?プレイする上で気をつけたいことを解説【サイバー護身術】
「メタバース」って言葉、聞いたことはありますか?
まだ聞き馴染みのない方も多いのではないでしょうか。
メタバースとは、簡単に表現するとインターネット上に構築された仮想空間のこと。その定義がまだ明確に定まっていないほど新しい分野ですが、主にVRゴーグルなどを装着して360度のデジタル空間に飛び込める、いわば別世界へと没入できるものをさします。
従来のSNSや、ゲーム・サービスより自由度が高く、リアリティのある世界を味わえる反面、発展途上にある「メタバース」では思わぬトラブルに巻き込まれる可能性も。
そこで今回は、これからの普及が期待されるメタバースとの付き合い方を紹介します!
【登場人物】
斎婆鈍平(さいばあ どんぺい)(41歳)
仕事やプライベートで、よくインターネットを使っているが、知識はあまりない。最近、仕事の先輩に自慢されたメタバースをやってみたくてたまらない。
【登場人物】
李照貴夫(りてらし たかお)(40歳)
鈍平の会社の後輩。スマホやインターネットの使い方に長けていて、公私ともに鈍平をよく助けている。
遊び方は無限!360度自由が広がるメタバース
仮想空間を楽しむ鈍平と李照のように、メタバースでは自分好みのアバターを作成して自由に行動したり、メタバース内に構築された音楽ライブや展示会などのサービスを体験できるなど空想と現実を合体させたような世界を味わうことができます。
さらに、まるでその場で対面しているかのようにコミュニケーションできることから、今後はエンタメ、教育、就業、観光などの分野で活用される可能性も期待されています。
メタバースをプレイする上で気をつけたいこと
メタバースを利用するうえで心得ておきたいこと、それはメタバースが「実在する人間が集う社会」であるということ。
小木曽さん曰く、今後、誰もがメタバースを利用するようになると、メタハラ(メタバースハラスメント)やメタ痴漢、メタDVなんていう言葉がニュースで取り上げられる日がくることも想像に難くないそう。
日常生活では当たり前に守っているモラルも、メタバースになると、なぜか「自由だ!」とその意識が薄れてしまう人もいるようなので、注意が必要です。
すでにmeta社(旧:Facebook)が運営するソーシャルVRサービスでは、ストーカーなどのハラスメント行為防止を目的に、ユーザー同士の距離が近くなり過ぎない(グイグイ近づけないようにする)機能が導入されるなど、運営側もより快適な仮想空間を実現させるべく模索している真っ最中です。
メタバースでの発言・行動、誰かに見られても大丈夫?
鈍平「はいはい、後でリセットしておけばいいんでしょ〜」
鈍平が言い放ったこの一言、ちょっと怖いですね。
オフラインのゲームであれば、リセットすることで“なかったこと”にできますが、大勢の人々が集うメタバースでは、リセットできないことの方が多いのです。
例えば、誰かのオリジナルアバターを勝手にコピーして使う、その人になりすますなどの行為は、権利侵害や名誉棄損とされる可能性があります。
また公共スペースで反社会的に振る舞えば、SNSと同様に他プレイヤーが画像・動画で拡散し、炎上するでしょう。
もちろん、自分がそれらの被害者になる可能性もあります。詐欺にあう危険性だって日常やSNSと一緒です。これまでも、技術革新が起こるたびに何かしらのトラブルが起きてきましたが「人間同士の関わり合い」という構図が変わらない限り、メタバースでも同じようなトラブルが想定されます。
サービス自体の歴史も浅く、トラブルの事例はまだ少ないですが、自分の身を守るためにも「メタバースは現実の延長線上にある」ということを心得ておきましょう。
メタバースと上手に付き合うために
ただ、勘違いしてほしくないのは「メタバース」というサービス自体は決して危険なものではないということ。どんなに技術が進化しても、サービスは人の営みによって構築されていくという点は変わらないのです。
だからこそ、メタバースを利用するときは仮想空間においてもモラルは現実社会に置いていかないことをプレイヤー同士意識することが、今後の快適なメタバース空間の構築、普及において重要な基盤になっていくといえるでしょう。
漫画:トーマス・オン・デマンド(アスタリスク)
監修:小木曽健(@ken_ogiso)
文:PreBell編集部
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