【今さら聞けない】ソニー創業者盛田昭夫はどんな人?生い立ちから名言まで徹底解説! みんなのインターネット

【今さら聞けない】ソニー創業者盛田昭夫はどんな人?生い立ちから名言まで徹底解説!

ソニーの創業者盛田昭夫氏といえば、ソニーブランドを世界へ広めた 「世界のセールスマン」としての活躍が有名です。しかし他にも数々の功績を残し、ソニーブランドの確立までには様々な苦労がありました。

そこで今回はソニーの創業者盛田昭夫氏の人柄がわかる名言や功績、生い立ちなどについて解説します。盛田氏は世界から評価されるほど天才的な経営センスの持ち主です。盛田氏について知ることで、仕事についての考え方も学べるので、ぜひ参考にしてください。

  • 盛田氏はソニーを世界的大企業へ成長させた
  • 盛田氏は世界初の商品を売り出し、多業種へのチャレンジでソニーブランドを確立した
  • 盛田氏の想いを引き継ぐ天涯文化財団では、盛田氏に関する資料館の運営などを行っている
ソニーの創業者盛田昭夫氏

盛田昭夫の功績|ウォークマンの販売・ソニーブランドの確立など

盛田昭夫の功績|ウォークマンの販売・ソニーブランドの確立など

盛田昭夫氏の功績について、以下の3点をメインに解説します。

1.トランジスタラジオやウォークマンの販売
2.町工場から世界的大企業へ業績拡大
3.天才肌・井深氏の女房役

トランジスタラジオやウォークマンの販売

トランジスタラジオやウォークマンの販売

日本初のテープレコーダーに続いて発表したトランジスタラジオに、大企業から10万台の大型依頼がありました。まだ名も無いソニーにとっては、とても良い話です。しかし、盛田氏らは10万台の受注を断りました。なぜなら10万台発注の条件は、ソニーの名前を隠すことだったからです。

盛田氏はソニーブランドの認知の拡大に力を入れていました。そしてソニーの名前を出した独創的な商品で、ソニーブランドを世界へ普及させました。また、歩きながら聞けるというコンセプトの「ウォークマン」など商品の特性を一言で表すネーミングで、ソニーの商品は人々の話題になっていきます。

町工場から世界的大企業へ業績拡大

町工場から世界的大企業へ業績拡大

ソニーは20人ほどの町工場からスタートしました。盛田氏は、太平洋戦争の最中に出会った井深氏と共に創業し、井深氏は技術面、盛田氏は営業面と経営を分担します。

盛田氏は市場を広くして経営の危機を乗り切った経験から、広く市場を開いてリスクを減らすようになります。ソニーが世界的な大企業に成長したのも、アメリカ市場へ積極的に乗り込んだことが理由の一つと言えるでしょう。

天才肌・井深氏の女房役

天才肌・井深氏の女房役

天才肌の井深氏の女房役としての盛田氏の功績も、見逃せません。井深氏は技術面に特化し、盛田氏は世界のセールスマンとも言われた営業センスで井深氏を支えました。

盛田氏は、日本企業初となる1961年のADR(米国預託証書)発行やニューヨーク証券取引所上場などを果たしました。井深氏からも絶大な信頼を寄せられ、プライベートの相談事も真っ先に盛田氏へ相談したといわれています。

盛田昭夫の生い立ち|ソニーブランドの確立まで

盛田昭夫の生い立ち|ソニーブランドの確立まで

ここでは盛田氏の生い立ちについて、以下の流れで紹介します。

・歴史ある造り酒屋の長男として生まれた
・誰もやっていないことをやろう!日本初トランジスタラジオ
・多業種へのチャレンジで本業を支える

歴史ある造り酒屋の長男として生まれた

歴史ある造り酒屋の長男として生まれた

盛田氏は1921年1月26日に愛知県名古屋市で、歴史ある造り酒屋の長男として生まれました。社交的で親しみやすい人柄の盛田氏ですが、歴史ある造り酒屋の家長としての厳しさも、時に見られたといいます。

そして盛田氏は、大阪帝国大学(現:大阪大学大学院)理学部物理学科を卒業後、太平洋戦争の新兵器開発の会議でソニーの共同創業者の井深大氏と出会いました。

誰もやっていないことをやろう!日本初トランジスタラジオ

誰もやっていないことをやろう!日本初トランジスタラジオ

1946年にソニーの前身となる東京通信工業を井深氏と盛田氏は設立しました。「誰もやっていないことをやろう」と、日本初のテープレコーダーを作りました。また、アメリカへ視察に行った際、トランジスタに井深氏が興味を持ちました。

当時はアメリカの技術でも補聴器にしか使えないものでしたが、盛田氏らは大衆向けのラジオの製作を目指します。非常に困難な挑戦でしたが、技術者たちは難しいことであればあるほど挑戦心をくすぐられました。

そうした技術者の情熱と盛田氏の経営センスによって、ソニーの名前で独創的・革新的な商品を次々と発表し、ブランドイメージを確立していきます。

多業種へのチャレンジで本業を支える

多業種へのチャレンジで本業を支える

盛田氏は本業の電機メーカーだけではなく、音楽・金融など多業種へも挑戦しました。当初は、本業がおろそかになるという批判もありましたが、蓄積した経営ノウハウなどを活かし、本業を支える柱へと成長させました。

そうして世界にも影響力を伸ばした盛田氏は、ウォルト・ディズニーと並び「20世紀の20人」の唯一の日本人として、米タイム誌に選ばれました。世界のセールスマンとして市場を開拓するなどの功績が評価されました。盛田氏自身も、ソニーの革新的なイメージ作りに貢献しました。そうしてソニーのブランドイメージは、不動のものとなりました。

盛田昭夫の人柄のわかる名言3選

盛田昭夫の人柄のわかる名言3選

ここまで盛田氏の功績について解説してきましたが、ここでは人柄のわかる名言3選を紹介します。

・新入社員に向けて「すぐに会社を辞めたまえ」
・仕事にまつわる名言「働くとは...」
・「本質を見失ってはいけない」

新入社員に向けて「すぐに会社を辞めたまえ」

新入社員に向けて「すぐに会社を辞めたまえ」

盛田氏はソニーの新入社員に向けて、次のような言葉を贈っています。「私は新入社員の入社式でいつも次のように言うことにしている。君たち、ソニーに入ったことをもし後悔するようなことがあったら、すぐに会社を辞めたまえ。人生は一度しかないんだ。」

新入社員に向かって「すぐに会社を辞めたまえ。」と言える盛田氏は、それほど誇りを持ってソニーを経営しているのではないでしょうか。また、一緒に働く仲間のことを大切に思っているという気持ちが伝わります。

仕事にまつわる名言「働くとは...」

仕事にまつわる名言「働くとは...」

「働くということは、傍(はた)を楽(らく)にすることだ。」こちらも有名なフレーズです。盛田氏は仕事についての名言を数多く残しています。

「側にいる人を楽にさせることが仕事」というのは、まさに仕事の本質を言い表した名言ではないでしょうか。盛田氏の仕事に対する向き合い方が見えてきます。

「本質を見失ってはいけない」

「本質を見失ってはいけない」

盛田氏は、「本質を見失ってはいけない。見失うと、いつでも「改革」という美名のもとに大切な本質が失われる。変えるべきは変え、変えないべきは変えない」とも語っています。革新的な商品を次々と提案するソニーですが、その本質が揺るがないからこそ、世界的な評価を受けています。

ソニーグループは、「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす」ことをPurpose(存在意義)にしています。ただ革新的な商品を作るだけではなく、その先にいる「人」を感動させるという本質を捉えています。

盛田氏の姿勢を受け継ぎ、変えるべき点と変えてはいけない点を鋭く見抜いて成長してきた、ソニーの精神に触れられる言葉です。

盛田昭夫の想いを引き継ぐ財団

盛田昭夫の想いを引き継ぐ財団

盛田氏の想いは、現代にも引き継がれています。ここでは以下について、紹介します。

・盛田氏の想いを引き継ぐ天涯文化財団
・功績を伝える盛田昭夫塾
・経営哲学を学べるAkio Morita Club

盛田氏の想いを引き継ぐ天涯文化財団

盛田氏の想いを引き継ぐ天涯文化財団

天涯文化財団とは、令和1年に盛田昭夫の遺志を継ぎ、未来の新しい社会の創造を目指すために設立された財団です。​​天涯とは空の果てのことです。財団のロゴは、天涯(宇宙の果て)から、時に優しく時に厳しく見守る盛田氏の瞳をイメージしています。

ホームページでは盛田氏の人となりを知る資料や、次に紹介する盛田昭夫塾についても紹介されています。

功績を伝える盛田昭夫塾

功績を伝える盛田昭夫塾

天涯文化財団が運営する盛田昭夫塾とは、ソニー創業者の盛田氏とその妻について記録する記念館です。ソニー創業のストーリーや、日本を代表する起業家の妻について紹介しています。

展示内容は、盛田氏の生前の日記や、井深氏からの結婚祝い、こだわりのテーブルセッティングなど、盛田氏のプライベートについても知ることができます。

経営哲学を学べるAkio Morita Club

経営哲学を学べるAkio Morita Club

Akio Morita Clubでは、気になる盛田氏の経営哲学に触れられるサイトです。盛田氏と関わりのあったソニーのグループ会社の社長など、影響を受けた人々の声を集めています。ソニーの文化をどのように伝承していくかや、盛田氏からの忘れられない贈り物などについても語られています。

まとめ

ソニーのルーツは、ソニー公式サイトでもさらに詳しく紹介している

今回はソニーの創業者の盛田氏について人柄がわかる名言や功績、生い立ちなどについて解説しました。ソニーといえば革新的な商品のイメージがありますが、盛田氏が本質を見失わない経営をしてきたからこそ今日のソニーがあります。

ソニーのルーツについて気になる人は、ソニー公式サイトでもさらに詳しく紹介していますので、参考にしてください。

PHOTO:iStock
TEXT:PreBell編集部

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