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最先端技術「XR」を駆使して幸せなソリューションを届ける

近年、Society 5.0の中核テーマともされる仮想空間と現実世界を融合する「XR(クロスリアリティ)」が注目され多くの分野で活用が広がっています。

しかし、XRという言葉は知っていても、実際に体験したり業務に取り入れている企業は少ないのではないでしょうか。

monoAI technology株式会社は「先進技術で、エンタメと社会の未来を創造する」をミッションに掲げ、最先端の技術を仮想空間の構築へと応用・拡大する XR 事業を中核にソリューションを提供してきました。

今回は、メタバースプラットフォーム「XR CLOUD」や、ChatGPTを搭載した「AIバーチャルヒューマン」などXRテクノロジーについてお話をお伺いしています。

創業のきっかけは「MMORPG」多人数参加型の大規模オンラインゲーム

御社の事業内容を教えていただけますでしょうか?

monoAI technology株式会社は、メタバースプラットフォームの企画制作や「XR事業」を中核に、ゲーム開発で培った技術を駆使してさまざまな企業にサービスを提供しています。

創業したきっかけは、19歳の頃体験した数万人規模のプレイヤーが同時に参加できる世界初の本格「MMORPG」です。

それまでは、ゲームは1人でプレイするのが当たり前でしたが、オンライン上で多くの人と共に一緒プレイしながらチャットによる会話もできるというMMOの世界観に魅力され創業を決意しました。

事業の柱でもある「XR CLOUD」のXRは何を意味するのでしょうか?

「XR」とは、VR「仮想現実」AR「拡張現実」MR「複合現実」の総称です。

現実の環境を置き換えて、完全に没入できる体験を提供する「VR」はみなさんご存知かと思います。

ポケモンGOなどのように、実際に見えている景色にデジタルエレメントを追加し周りの世界を拡張するのがARです。

一方、現実世界を仮想的に拡張する技術がMRで、これらの「XR」を駆使して、メタバースプラットフォーム「XR CLOUD」を提供しています。

女子高生から営業マンまで。ChatGPT搭載のAIエージェントがあらゆるシーンに対応

御社ではXR技術を企業に提供していますが、どのようなサービスでしょうか?

メタバース空間にChatGPTを搭載したAIバーチャルヒューマンを設置し、人間らしい表情や身振りで受け答えするAIエージェントを提供しています。

また、ChatGPTにクライアント独自の知識や、業界の専門知識を学習させ、社員並に手助けができるAIエージェントの開発や提供も行っています。

AIエージェントは、メタバース上だけでなく、TeamsやSlack上で会話することができるので、従来の業務に簡単に組み込むことが可能です

どのような技術でAIエージェントは会話を成立させているのですか?

企業の展示会や商品案内などを担うAIエージェントに対しては、クライアントが作成した営業のパンフレットやカタログ、トークスクリプトなど全てをデータ化して入力することで、質問に対して的確に答えることができます。

ChatGPTは、女子高生から営業マン、看護師などあらゆる年齢や職種に至るまでインターネット上の膨大なデータを蓄積しているので、人格を細かく設定することで、あらゆるシーンに対応できます。

近年、大規模言語モデル(Large Language Models)は、ビッグテック企業の主戦場で、何千億ドルもの投資がされていて、そういった精度の高い学習を積んだAIを利用しています。

「国内市場向けの生産性の高い生成AI」が日本の未来を変える。

AIエージェントの開発で難しいところはありますか?

AIエージェントは、ある一定レベルの会話は可能ですが、より深い内容に関して矯正がかかるケースがありますし、サーバが混んでいる場合は回答までのタイムラグが生じると不自然に感じるかもしれません。

最近は、国を中心として「日本独自の大規模言語モデルAI」を作る動きがあります。

ChatGPTを開発したオープンAI社を初め、IBM、Google、Appleなど海外企業だけでなく、日本企業による「国産AI」も開発され利用されているのは良い流れだと思います。

AIエージェントの次はどのようなソリューションをお考えでしょうか?

弊社の子会社でゲーム専用AI 開発を手掛ける「モリカトロン株式会社」では、リリース前のゲームに不具合やバグがないかをディバッカーがプレイしながらチェックしています。

将来的にはディバッカーが担っているテストをAIエージェントが出来ないかを模索しています。

10年単位では、AI自らが他のAIに指示を出すなど人間の機能とほぼ同等の仕事が可能になるのではないでしょうか。

デバイスの劇的な進化によって広がるXRの可能性

アップル社が「Vision Pro」を発表しましたが、デバイスが進化すると御社の事業にも影響がありますか?

「Vision Pro」は、スマートフォンや従来のVRゴーグルと比較して手軽に利用できるうえに、ディスプレイが高解像度化し処理能力や操作性が大きく向上したので可能性も広がるのではないでしょうか。

建築業界では、マンションや戸建て住宅等のCADデータや設計図面等をもとに、VR空間で多様な間取りやインテリアを疑似的に体験できるシステムの評判が非常に良いようです。

不登校の児童や生徒の居場所支援する東京都の「バーチャル・ラーニング・プラットフォーム」などカンファレンスを中心に交流が一層広まるでしょう。

今後、XRが浸透するにあたっての課題などはありますか?

オフィスで利用することを考えると「Vision Pro」ではまだ大きいかもしれません。

将来的に、サングラスのようなデバイスをかけるだけで、Slackやチャットワークなどバーチャルオフェンスが出現するような世界になるのではないでしょうか。

そのためには、センサーなど材料機材の小型化や手頃な価格帯に落ち着く必要があるかもしれません。

世界中で愛されてきたアニメキャラクター、豊富なコンテンツこそ日本の強み。

日本のゲームは世界でどのような位置づけなのですか?

コンシューマゲームやオンラインゲームに関しては、残念ながらアメリカや中国のシェアが拡大している状況です。

世界中から愛されてきた日本のアニメや漫画のキャラクターとXR上で会話を楽しんだり、一緒に遊んだり、そういったキャラクターやコンテンツは日本の大きな強みになるでしょう。

御社の今後の展望について教えていただけますでしょうか?

ゲーム開発で培った様々な技術を仮想空間の構築へと応用し、学校に通えない子どもたちのための施設やオフィスのバーチャル化を進めていきたいです。

昨年は「フォートナイト」に特化したメタバース空間制作サービスを開始しましたが、それ以外のプラットフォームにもコンテンツを提供したいと考えています。

今後とも最先端の技術をベースに仮想空間で人々の生活を根底から変革しみんなが幸せになれるような新しい社会基盤を提供して参ります。

終わりに

key point

  • 「XR」とは、VR「仮想現実」AR「拡張現実」MR「複合現実」の総称である。
  • ChatGPTにクライアント独自の知識、業界の専門知識を学習させ社員並に手助けができるAIエージェントの開発や提供も行っている。
  • AIエージェントは、クライアントの情報をデータ化して入力することで質問に対する的確な回答ができる。
  • アップル社が発表した「Vision Pro」はディスプレイが高解像度が高く処理能力や操作性が大きく向上しXR事業の可能性を広げている。

いかがでしたでしょうか?

XRは、高い市場成長性が期待されていることや日本の武器であるアニメやマンガ等のコンテンツと相性が良いことから注目が集まっています。

経済産業省は2021年から「仮想空間の今後の可能性と諸課題に関する調査分析事業」という研究調査を実施し、毎年報告書を公開してきました。

物ではなく体験が求められる現代社会において、XRは新たな体験を提供できますし、環境負荷の低減や教育格差の解消などSDGsへの貢献も期待されています。

スマートフォンがあれば誰でも参加できるので、XR未経験の方は、バーチャル空間の大規模イベントや商談展示会やパブリックビューイングなどを気軽に体験してみてはいかがでしょうか。

intervieweeプロフィール

代表取締役社長 本城嘉太郎

1978年神戸生まれ。
ゲーマーだった19歳の時、世界初の本格MMORPG「ウルティマオンライン」に出会って強い衝撃を受け、将来ネットワークゲームを作ることを決意。サーバエンジニア、大手コンシューマゲーム開発会社を経て、2005年にmonoAIを創業。ゲームの開発を行いつつ、まだ日本でネットワークゲームを作る文化がなかった頃からネットワークゲーム開発の研究開発に着手。その成果を元に、2013年からモノビットリアルタイム通信エンジンの販売を開始。2018年に本社を東京から地元神戸に移転。2020年に大規模仮想空間基盤『XR CLOUD』をリリース。

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