ジャケットの袖を叩けばネットに繋がる!? ファッションのインターネット化が進行中
ここ数年、スマートウォッチなどウェアラブルガジェットが身の回りに増えてきました。スマートフォンと連携して、電話やメールの着信、各種SNSアプリの通知などを受け取ったり、歩数や消費カロリー、心拍数などを計測でき体調管理の役に立つなど、身につけておくだけでさまざまことができます。
筆者はスマートウォッチのほか、活動量計も使用しています。主に歩数を計測したり、睡眠時間の計測を行うものです。
以前はそれほどウェラブルガジェットに興味はなかったのですが、一度身につけてしまうと、忘れたときなどはなんとなく落ち着かない感じになります。IoTの波が、私にも押し寄せているということでしょうか。
そして、その波はとうとうファッション界にも及び、洋服がインターネットにつながるようになりました。
Googleとリーバイスがインターネットに接続できる布地を開発
Googleの先端技術開発チームATAP(Advanced Technology & Projects)は、ファッションブランドの米リーバイスと提携し、衣服に織り込んだ繊維センサーでスマートフォンなどの端末を操作する「Project Jacquard」を開発中です。来春にもサイクリスト向けのシリーズ「COMMUTER」にて、ラインアップを発売する予定となっています。
センサー機能を持つ極細のコードを糸に紡ぎ、その糸で織った布にチップを接続すると、それを通してBluetoothで接続しているスマートフォンでの音楽再生やナビゲーションシステムの操作などが可能となります。
自転車の運転中も、走りながらある程度の操作は可能となります。洋服を触るだけで、スマートフォンの操作ができる。そんな未来はもうそこまで来ていますね。
靴をスマートフォンで操作する? 日本初のスマートシューズ「Orphe」
もうひとつ、要注目なのが日本発のスマートフットウェア「Orphe」(オルフェ)です。スニーカーのソール部分に約100個のフルカラーLEDを内蔵。スマートフォン用アプリから足の動きに応じた光と音をカスタマイズすることができます。
ソール内に9軸モーションセンサーを内蔵しており、動きをリアルタイムに取得。音楽ソフトやアプリと連携させることで、音楽に合わせてシューズから光や音を出したり、ゲームのコントローラーとして利用することも可能になります。開発キットが公開されているので、プログラミングの知識があれば、もっと楽しめることでしょう。
なお、今後の展開としては、取得したデータから足型の調整ができるようになるようです。また、ヘルスケア分野などにも応用できそう。幅広い可能性を持つプロダクトです。
洋服のIoT化でファッションが変わるかも?
今回ご紹介した2つの例は、いずれもファッションアイテムにセンサーを取り付け、それにより他の機器を操作できるというものです。しかし、今後ファッションのIoT化が進むと、ファッションのそのものが変わるかもしれません。
例えば、外気温により洋服の生地そのものが温度変化し、いつでも快適な着心地を提供したり、時間帯により色が変化するといった洋服。また、洋服から取得したデータをクラウドに保存することで、洋服のオーダーメイドが加速するかもしれませんね。
ファッションのIoT化は、この先どんな未来を見せてくれるのでしょうか。要注目です。
TEXT:三浦一紀
Image via. Thinkstock / Getty Images
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