男女の出会いだけじゃつまらない!? ニューヨーカー御用達のコミュニティサービス「Meetup」とは
2016年、日本ではペアーズやTinderといったマッチングアプリが大盛り上がり。ネットを通じた男女の出会いはより一般的になりつつあります。では、マッチングアプリが生まれた欧米の状況はどうでしょうか。すでに、男女の出会いという枠を越えて、趣味や地域のコミュニティをつくるサービスが盛り上がっています。それは、日本でも少しずつ使う人が増えてきているサービス「Meetup」。
Meetupが生まれたニューヨークでの活用方法は? 実際にニューヨークに滞在して感じたこと、日本で利用する上での可能性について、現地ライターがレポートします。
ネット上の関係では終わらせない。コミュニティサービスMeetupとは?
Meetupは現在、世界中で2200万人以上が参加している、「共通の地域や興味」に関するコミュニティサービスです。興味のあるコミュニティに参加するほか、自らコミュニティを作成して企画、運営することもできます。参加人数が制限される場合が多いため、人気のコミュニティはすぐに満員、キャンセル待ちとなることも。
着目すべきは、すべてのコミュニティがオンラインで完結するものではなく、オフラインで実際に会うことを目的としていること。たとえば筆者は今までに、ランゲージエクスチェンジ(言語交換)、フリーヨガ、コーヒーカッピング(コーヒーのテイスティング)などに参加しています。どれも興味深い経験で、ヨガのクラスで出会った一人とはいまだに連絡を取り合っています。
興味を軸に、さまざまな考えを持った人と実際に出会い、話し、共に体験し、出会うべきだった友人に出会うことができるのです。
人との繋がりを大切にするニューヨーカーに定着
Meetupは、ニューヨークではすでに多くの人たちのライフスタイルの一部として定着しています。コミュニティに参加する側であれば、自分のアカウントを作成、イベントに登録をするだけ。面倒なことはほとんどありません。
筆者の私自身が日本人なので、なおさら感じてしまうのかもしれませんが、ニューヨーカーたちの出会いに対する熱は、尊敬に値します。ニューヨークで人とのつながりはとても重要なよう。そもそもMeetupは、9.11同時多発テロ以降、身近な人たちとの交流を深めるために立ち上げられたものなのだそうです。
ニューヨークでは、多くの人たちが朝活を大切にしているので、朝のイベントが多く開催されています。ジョギングや瞑想、コーヒーに果ては音楽セッションなど、朝時間を有意義に使います。
Meetupは、オンラインでイベントをつくりますが、最終的にはオフラインで顔を合わせるという点が特徴。日本はネット上のみで人と深く関わりあえることがある一方、ニューヨークの人たちにとって、ネットはあくまでコミュニケーションを行うツールのひとつだという考え方が強く、対面して話すことでやっと交流がはじまるようです。
出会いにも、ビジネスにも活用できるMeetup
日本語版のMeetupは2015年から提供され、最近はますます使い勝手がよくなっています。イベントも、都心を中心に数多く開催されていて、何かを学んだり新しいものに触れたりすることがより気軽にできるようになりました。
採用や営業の機会として活用している人も多くいるようです。エンジニアであれば、エンジニアリングのコミュニティで出会った相手の適性を見抜き、ビジネスパートナーにならないかと誘ってみたり、コミュニティ内でクライアントを探し、実際に仕事につなげたり、など。もしあなたが新たなキャリアを探すのであれば、その業界の先輩方が集いそうなイベントに積極的に参加することで、その道につながるかも。
単純に友達がほしい、仲間がほしいという目的であっても、どうせなら気の合う人だけではなく、普段出会わないようなジャンルの人と話してみたり、今までまったく興味がなかったコミュニティに参加してみたりするのも面白いかもしれません。
人との出会いはたまに億劫ですが、リアルタイムで顔を合わせて話すことではじめて味わうことのできる一体感があります。その手伝いをしてくれるのがこういったコミュニティアプリです。楽しもうという意思をもって上手に利用することで、日々の暮らしに新しい風を吹き込んでみましょう。
モリ
1984年生まれ、静岡出身。現在ニューヨーク留学中。貴重な海外生活の中で気ままにアンテナを張っています。あらゆるジャンルの音楽が好き。ここ数日は友人のすすめでスウェーデン発のメタルを聴いています。
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