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KADOKAWAグループ、サイバー攻撃によるシステム障害

出版・動画配信などを手掛ける大手KADOKAWAグループが、6月8日未明から大規模なサイバー攻撃を受けており、主力の動画サイトであるニコニコ動画をはじめとする、多数のサービスにシステム障害が発生している。同社は10日の発表で被害の一部を公表していたが、14日の続報で、事態の深刻さが改めて浮き彫りとなった。

影響は顧客向けサービスにとどまらず、事業活動や経理を管理する基幹システムの一部にまで及んでおり、各事業で重大な支障が出ていることが明らかになった。

出版事業では書籍の受注や製造・物流システムが停止し、出荷の遅延が避けられない状況に陥っている。編集・制作支援システムの機能停止により、新刊の発行や増刷の遅れも予想されている。

事態の収束が見通せず、業績への影響は不透明

動画配信の中核を担うニコニコ動画やニコニコ生放送などのサービスは完全にダウンし、アカウントによるサービスへのログイン自体が不可能となっている。同社は安全な環境でシステムを再構築する必要があり、復旧には1か月以上を要する見通しで、再開できるサービスから順次再開に踏み切る方針だ。

さらに、経理システムにも影響が出て決済機能が一時停止し、取引先への支払いに遅れが出る恐れもある。

KADOKAWAは各事業での業績への影響について「現時点では不明」としているが、被害が甚大なだけに一定の影響は避けられない。同社の代表と子会社の責任者から、事態の重大性を説明するビデオメッセージも公開された。

【関連リンク】

・ニコニコ復旧は1ヵ月以上かかる見込み。KADOKAWAがシステム障害の現状を報告(ファミ通.com)
https://www.famitsu.com/article/202406/8094

TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock

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