Adobe Fresco完全無料化へ、1000種類以上のブラシを全ユーザーに
Adobe社は10月23日、デジタルペインティング・描画アプリ「Adobe Fresco」の完全無料化を発表した。2019年のリリースから5周年を迎える同アプリは、これまでもフリーミアムモデルで提供されてきたが、1,000種類以上の追加ブラシや独自ブラシのインポート機能などは年額1,150円の有料プランでのみ利用可能だった。
完全無料化により、プロがデザインしたデジタルブラシを含む全機能が、アカウントログインのみで利用できるようになる。対応機種はiOS 16以降のiPhone(iPhone SE~iPhone 15)とiPad、さらにWindows 10(21H2以降)、Windows 11のPCとなっている。
同アプリの最大の特徴は、Adobe Sensei(機械学習技術)により実現された水彩画や油彩画の高度な書き味の再現性だ。ライブオイルブラシ、水彩ブラシ、ベクターブラシなど、多彩な表現が可能なツールが用意されており、アナログタッチのイラスト制作に適している。
進化を続けるクリエイティブプラットフォーム
これまでに50回を超えるアップデートを実施し、約120の新機能が追加されてきたAdobe Frescoは、最近も積極的な機能拡張を続けている。昨年9月には縦書きテキスト入力のサポートが追加され、今年2月にはアートワークを360度回転できるスピンオプションが実装された。
特筆すべき新機能として、Apple Pencil Proへの対応が挙げられる。バレルロール、スクイーズ、触知式フィードバックなど、高度なペン操作をサポートしている。また、8月に追加された「対称(Symmetry)」ツールにより、カンバスの片側に描いたストロークを自動的に反対側にミラーリングする機能も実装された。
Adobe PhotoshopやIllustratorとのシームレスな連携も特徴で、プロフェッショナルなワークフローにも対応している。この完全無料化の背景には、買い切り型アプリ「Procreate」の台頭があるとされており、デジタルペインティングアプリ市場の競争激化が予想される。Adobeは「すべての人の創造性を解き放つ」というビジョンのもと、初心者からプロまで幅広いユーザーの創作活動をサポートしていく姿勢を示している。
【関連リンク】
・「Adobe Fresco」が完全無料に、1000以上の追加ブラシにアクセス可能(+Digital)
https://news.mynavi.jp/article/20241024-3051009/
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TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock
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