韓国LG、新技術「プライマリーRGBタンデム」を発表
LGディスプレイは、第4世代有機ELパネルに採用した「プライマリーRGBタンデム」技術を発表した。この技術は、OLED(有機発光ダイオード)パネルの性能をさらに向上させることを目的として開発されたもので、動画や技術説明会を通じてその特徴が明らかにされた。第4世代パネルは、ピーク輝度を4,000ニットまで高めると同時に、消費電力を20%削減することに成功した。
従来のパネル構造では、青色発光層を2層とし、それに黄色の発光層を組み合わせていたが、プライマリーRGBタンデムではこれを大幅に改良。赤色、緑色、青色の発光層をそれぞれ独立して配置する4層構造を採用した。この変更により、色純度が向上し、より鮮やかな映像表現が可能となった。また、個別の層を最適に駆動する電源システムを導入することで、輝度向上とエネルギー効率改善の両立が実現された。
性能と用途の広がり
プライマリーRGBタンデムを採用した第4世代有機ELパネルは、輝度性能だけでなく、色域や視認性の面でも高い評価を受けている。例えば、色輝度が2,100ニットに達し、DCI-P3カバー率は99.5%に到達。映画館のスクリーンに匹敵する高画質を家庭でも楽しめる環境を提供する。
さらに、ウルトラアンチリフレクション技術を搭載し、外光反射を99%以上遮断することに成功した。明るい環境下でも画面上の黒を深く再現でき、さまざまな視聴環境に対応可能となった。また、有害なブルーライトの削減も実現し、目への負担を軽減する点も注目されている。
LGディスプレイは、この技術をテレビ向けだけでなく、ゲーミングパネルやAI対応ディスプレイにも展開する計画を発表。特に、エネルギー効率の向上により、消費電力が重要視されるAIテレビや高解像度ディスプレイ市場での活用が期待される。
【関連リンク】
・第4世代有機EL「プライマリーRGBタンデム」とは? LGディスプレイが動画公開(AV Watch)
https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1655253.html
TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock
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