TIPS 2017.06.22 その不眠、スマホが原因かも。原因と対策を睡眠の専門家が伝授!

不眠に悩むあなた。ベッドにスマホを持ち込んでいませんか? 実はそれが不眠の原因かも。睡眠の専門家が、スマホで不眠になる原因とその対策・付き合い方を伝授します!

スマホで不眠になるってホント?

ベッドでスマホをいじっていると、なんとなく目がさえてくる気がする……そんな経験をしたことがある方は多いハズ。スマホが不眠の原因になっているのでしょうか。睡眠の専門家に聞いてみました。

日本睡眠改善協議会認定 上級睡眠改善インストラクター
安達直美(あだちなおみ)

国内大手航空会社において国際線客室乗務員として勤務後、寝装品メーカーの研究所で主任研究員として睡眠に関わる研究に従事。睡眠文化戦略コーディネーターを経て、現在職に至る。リラクセーションおよび眠りに関するコーディネーターとしてエビデンスをもとにユーザー・オリエンテッド・マーケティングに携わる。

安達さんによると、寝る前のスマホいじりは不眠の原因となる可能性があり、またその要因はいくつかあるのだそう。それがこちら。

  • 画面が発するブルーライトの影響
  • スマホのコンテンツに集中してしまうこと
  • 急に鳴るアラームやバイブレーション

まず、ブルーライトについて。
「人間は昼行性の生き物です。脳や身体の働きは、日中、太陽の光を浴びているときに活動的になるようなしくみになっています。そのため、日中の太陽の光に近いブルーライトを浴びてしまうと、『いまはまだ活動の時間だ!』と脳が勘違いしてしまい、眠りを誘い、維持してくれるメラトニンというホルモンの分泌を抑えてしまいます。スマホの場合、さらに悪いのは、近い距離でブルーライトを浴びてしまうこと。パソコンよりも近い位置で見てしまいがちなので、光の影響を強く受けてしまうのです」(安達さん)

もうひとつの、スマホのコンテンツに集中してしまうという要因も、ブルーライトのときと同様、脳が興奮し眠りに適さない状態になってしまうのでいけないそう。
「ショッピングをしたり、何かを検索したりと、見たい・知りたいものに集中してしまうと、脳が興奮状態になって覚醒度が上がり、眠気を感じられなくなってしまいます」(安達さん)

3番目の「急に鳴るアラームやバイブレーション」は、入眠を妨げる原因に。
「メッセージが届くなどして、急に通知音が鳴ると、そちらに意識がいってしまって眠りを妨げられることがあります。加湿器の水タンクがコポコポという程度の音も妨げになるくらいです」(安達さん)

スマホ不眠対策はスマホを「別の部屋に置く」こと

スマホ不眠対策はスマホを「別の部屋に置く」こと

それでは、スマホ不眠を防ぐにはどうすれば良いのでしょうか。

「ブルーライトを防ぎたいなら、ブルーライトカットのメガネは効果的ですよね。その実効性を示す論文もいくつかでています。また、最近はスマホ自体に『ナイトモード』のように、画面を黄色くしてくれるものもあります。こちらについてはきちんとした研究結果は見つけられていませんが、赤っぽい光でさらに輝度を抑えてくれるので緊張感は緩和されるかもしれませんね」(安達さん)

なるほど、パソコンと同じくブルーライトカットメガネは効果的なんですね。

「スマホ不眠を完全に防ぐには、スマホを寝室とは別の部屋に置いておくべきだとしている先生もいらっしゃいます。寝る30分前からブルーライトを浴びないほうが良いという報告があるので、電源を切ったり、スマホ置き場は寝室と別の部屋にしたりするのがよさそうですよね」(安達さん)

ほうほう、確かに別の部屋に置いてしまえば、そもそもスマホをさわれないし、バイブレーションなどで起きる突発音も聞こえてきません。でも、それって何だか不安なんですが……。安達さん、どうにかなりませんか……。

大切なのは、自分なりの付き合い方を見つけること

大切なのは、自分なりの付き合い方を見つけること

「そもそも睡眠には、『安心できること』が大切なんです」と安達さん。と、いうことは、もしかして……。

「スマホを別の部屋に置くと、いろいろと不安ですよね。メールの続きが気になったり、スマホを目覚まし時計代わりに使っていた人は新しい目覚まし時計に慣れないといけなかったり。さらには、寝る前にスマホを使うのが入眠儀式になっている人もいます。そんな人には、ちょうど良い付き合い方を考えることをオススメします」(安達さん)

お、やった! スマホ、別の部屋に置くと不安ですもん。寝室に持ち込めるのなら、それがいいです!

「まず、どうしてもベッドでスマホを見てしまうなら、画面を目から遠ざけてみるようにしましょう。腕を伸ばして、ブルーライトを遠ざけます。そうすると、浴びる光の量を減らすことができます。入眠儀式として、スマホを触らないと眠れないという人は、ショッピングや好きなことを検索するのではなく、心を落ち着かせてくれる瞑想・マインドフルネスのアプリを活用するのもいいでしょう」(安達さん)

なるほど、ちょうどいい付き合い方を探っていく……。だけど、好きな人とのメッセージのやりとりはなかなかやめられないんですよね……。

「実はそれ、一番やめたほうがいいかもしれませんね。人間は朝、気分が高まって、夕方から夜にかけて気分や感情状態が下向きになっているとされています。そんなに気持ちが不安定なときにメッセージのやり取りをすると、あとから見返して『どうしてこんなにネガティブなことを言っているんだろう……!』ってびっくりすることになるかもしれませんよ(笑)」(安達さん)

え、夜更かしのメッセージのやりとりの裏に、そんな危険が潜んでいたなんて……! 夜は早く寝て、朝、ポジティブな気持ちでメッセージを送ってみようかな……。

「といいつつも、以前、数日間の睡眠実験で、参加者の方に寝る前にスマホの電源を切ってもらうことがありました。初日は不安だとおっしゃっていた方も、2、3日目には覚悟ができて意外と気にならなくなり、結果ぐっすり眠れるようになったという方もいらっしゃいました。やってみると意外と慣れて、習慣化できるかもしれませんよ。まずはじめてみる、ということが大切かもしれませんね」(安達さん)

明日の活力のために、スマホとほど良い関係性を

スマホ不眠は実際にあり、またその原因もブルーライトや突発音とさまざまあることがわかりました。だからといって、いきなりスマホを寝室でない部屋に置くというのも勇気がいるもの。

ほど良い付き合い方を見つけて、明日への活力を蓄えましょう。

Photo By Thinkstock / Getty Images
TEXT:PreBell編集部

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