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2020.09.15 スマートロックで玄関のセキュリティを強化!玄関周りのIoT化でできること徹底解説

テレビやCMで「スマートホーム」や「IoT家電」といった言葉を目にする機会が増えてきました。

インターネットを介するIoT(Internet of Things)家電を取り入れると、スマートフォンによる操作や自動化が可能になります。

IoT家電にはさまざまな種類がありますが、そのなかの代表的な例が「スマートロック」です。玄関の鍵をIoT化することで、鍵の開け閉めが簡単になるだけでなくセキュリティの強化にもつながります。

この記事では、スマートロックの特徴やメリットとデメリット、玄関周りのセキュリティ対策として有効なIoT家電をご紹介します。ぜひ参考にしてください。

POINT

  • スマートロックは登録したスマートフォンを所持した状態で扉に近づくとハンズフリーで解錠できるものが主流
  • スマートロックを選ぶ際は、取り付け方法と製品の特徴を把握しておく
  • インターホンや防犯カメラのIoT化も非常に有効なセキュリティ対策になる
目次

スマートロックとは

スマートロックとは、スマートフォンなどを用いて施錠や解錠、リモート操作や管理を行うことができるIoT家電です。扉に取り付ける鍵側と、スマートフォンにダウンロードして使う専用アプリをセットで利用します。

多くのスマートロックには、ハンズフリー解錠とオートロック機能が備わっています。

解錠時は扉に近づくと、専用アプリがスマートフォンのGPS(位置情報)やビーコンを読み取り、BluetoothやWi-Fiなどの無線通信を介して鍵側の機器へ信号を送信します。その情報をカメラ用電池やアルカリ電池を入れた鍵側がキャッチし、解錠するという仕組みになっています。

オートロック機能にも対応していれば、扉が閉まり次第すぐにロックをかけてくれるため、施錠を待つ必要もありません。両手が買い物袋で塞がっていても大丈夫。鍵を取り出すステップを完全に解消し、スムーズな出入りを可能にしてくれます。

機器の取り付け方

スマートロックを選ぶ際にチェックしておきたい項目が2つあります。

1つ目は、機器の取り付け方です。製品によっては自宅の扉に対応していないケースがありますので、必ず確認をしておきましょう。スマートロックは、機器の取り付け方によって「交換型」と「後付け型」の2つに分けられます。

機器の取り付け方

交換型

交換型は、既存の鍵そのものをドライバーなどで外し、代わりに取り付けるタイプです。ドアへの穴あけやネジ止めなどの工事を行って固定するため、後付け型よりも頑丈で外れにくいというメリットがあります。

その反面で、賃貸住宅の場合は大家や管理会社と交渉が必要になるでしょう。その場合は、後付け型の導入を検討してみましょう。

後付け型

後付け型は、扉に工事を加えずに粘着テープなどを使ってサムターン(鍵を開け閉めするつまみ)を覆う形で固定します。簡単に取り付けられるため、賃貸住宅やシェアハウス、オフィスや離れ、会議室などの多くの場所で利用できます。

ただし、見た目が一回り大きくなることや、粘着テープの劣化でテープの交換が必要になることも考えておく必要があるでしょう。

製品ごとの性能を比較する

ハンズフリー解錠とオートロックはスマートロックの軸となる機能です。このほかにも製品によってさまざまな要素が備わっています。性能を比較して重要度を決めることが製品選びのポイントになるでしょう。

そこで、スマートロックに搭載されている機能をピックアップしてみました。

製品ごとの性能を比較する

合い鍵を共有できる

合い鍵の発行と共有機能は、ほぼすべてのスマートロックに搭載されています。物理的な合い鍵の作成には時間がかかりますが、家族やゲストにその場でシェアできる点はIoTならではの特徴です。

しかし、小さなお子さんやゲストのスマートフォンアプリで合い鍵を作れる仕様では大変です。意図せずに、あるいは故意に鍵を複製され、配布されてしまう可能性があります。そのような状況を作らないために、共有する合い鍵の権限を指定したり、有効な時間を決めたり、不要になった段階で共有を削除する機能も備わっています。

リモート操作ができる

外出先から施錠や解錠ができるタイプも存在します。リモート機能を使う際は、鍵側とアプリ間の情報をネットワークでつなげるために、Wi-Fiアクセスポイントやスマートロック用の専用ハブを経由する必要があります。

Wi-Fiアクセスポイントとは、Wi-Fiの電波を送受信する無線機のことを指します。どちらも鍵側の信号をインターネット用のデータに変換し、送受信を可能にする役割を担っています。

専用ハブはコンセントに差し込む小型タイプが主流です。主にスマートロックを製造する会社が生産しているため、初期設定さえ済ませてしまえば互換性に優れた信頼性の高い通信が可能になります。いつ誰が解錠したかを通知で受け取れるので、家族の外出や帰宅の状況を知ることができて安心です。

このようにリモート環境が整うと遠隔操作のほか、ロック状態や解施錠の履歴、電池残量なども確認できるようになり管理が楽になります。

リモート操作ができる

スマートフォン以外でも解錠できる

ご家族のなかにスマートフォンを持たない方がいる場合には、別売りの専用リモコンキーが用意されている製品を選ぶとよいでしょう。ボタン1つで解錠できるため、小さなお子さんやご高齢の方でも簡単に操作することができます。

別の手段として、iPadやiPhone、iMacなどのAppleデバイスをお持ちなら、アップル社が提供するIoTシステム「Apple Home Kit」に対応する製品を選ぶ方法もあります。Apple Home Kitに対応するものなら遠隔操作や各設定も一つのアプリケーションで簡単に行えます。

そのほかにも、指紋認証やパスワードで解錠できる製品もあります。

1ドア2ロックに対応している

1ドア2ロック(ワンドアツーロック)は、空き巣を防ぐための具体的な対策の一つです。空き巣は解錠に5分以上の時間を要すると、人目を気にして諦める確率が高くなると言われているため、スマートロックを2つ取り付ける方法も有効です。

2つを同時に解錠できるものや、1つずつ解錠するタイプもありますので、1ドア2ロックを導入する場合は、解錠手順と順応速度もチェックしておきたいところです。

スマートデバイスに対応している

スマートロックを解錠する端末として認識できるものはスマートフォンだけではありません。

最近普及してきているスマートデバイスは、インターネットに接続し、さまざまなアプリを利用できる小型の多機能端末の総称です。Alexa、Google Home、LINE CLOVA、Apple Watchをお持ちの方は、スマートロックに対応している可能性がありますので、ぜひチェックしてみてください。

玄関周りに導入できるIoT家電

続いて、玄関のセキュリティ対策として有効なIoT家電をご紹介します。

インターホン

インターホン向けのIoTシステムでは、通常インターホン越しに行う来客応答やオートロックの解錠などをスマートフォンで行えるようになります。外出先から訪問者を映像で確認したり、来客履歴をチェックしたりすることも可能です。

また、訪問者視点のバーチャルインターホンシステムでは、玄関まで行かずに認証済みのスマートフォンを使い、サーバーを経由してインターホンを鳴らすことができます。

宅配業者が前もって在宅であるかを確認したり、ご高齢の方の見守り手段として活用したりできるため、今後さらに一般家庭に普及していくのではないかと考えられています。

ネットワークカメラ

近頃は自宅に防犯カメラを取り付けるご家庭も増えてきました。

従来の防犯カメラは撮影した映像を録画するだけでしたが、インターネットにつながるネットワークカメラでは、遠隔操作でアングルを変えることも、リアルタイムでカメラ映像を確認することもできるようになります。高解像度かつ暗所撮影に対応した製品が多いのも特徴です。

撮影データをクラウド環境で管理する「クラウド型」と、専用のサーバーやネットワーク機器を必要とする「アプライアンス型」の2種類があり、前者の方が新しく設備や環境を整えなくてよい分安価に抑えられる傾向にあります。

ドアオープナー

最後にドアつながりで、ドアオープナーというアイテムをご紹介します。こちらはIoT家電ではなく、セキュリティ対策とも異なりますが、現在猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症などの感染予防対策として活用できる便利なグッズです。

数字の「9」のような形状のドアオープナーをドアノブに引っかけて引っ張ることで、細菌やウイルスが付着する可能性のあるドアノブに直接触れることを回避します。インターホンやつり革にも応用可能です。

相場は800円から3,000円程度。アクリル製から純銅製までさまざまなタイプがあります。キーホルダーとして持ち運べるので、お手軽な感染予防対策として持っておくと安心できます。

まとめ

この記事では、スマートロックの概要とメリットやデメリット、玄関周りのセキュリティ対策として有効なIoT家電をご紹介しました。

玄関の鍵の自動開閉は、日常生活のグレードアップをすぐに実感できる便利なシステムです。スマートロックは製品ごとに設置タイプや性能の差があるため、ご自宅のドアに対応しているか、活用したい機能が付いているかどうかをチェックして、ベストな製品を選択してください。

合わせてインターホンや防犯カメラもIoT化すれば、リアルタイムの視覚化が可能になり、強固な防犯体制を築くことができます。

TEXT:PreBell編集部
PHOTO:pixabay

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