プログラミング学習はスマートトイで!スマホ連携で楽しさ満載!
いま世の中には、さまざまなモノに通信機能を持たせてインターネットに接続する「IoT(モノのインターネット)」が普及しています。
IoTは主に家電品において広がりをみせていますが、おもちゃの分野にもIoT化の波は及んでおり、「スマートトイ」と呼ばれるそれらのおもちゃで遊ぶ子どもの姿は増えつつあります。
スマートトイは、単に遊ぶだけでなく知育効果も期待できます。学習内容は目的に応じて、英語学習や電子工作、コミュニケーション能力を刺激するAI搭載のものまでさまざま。なかでも実際にプログラミングを行い動作させるものなら、2020年度から必修科目となった小学校のプログラミング教育にも役立ちます。スマートトイをきっかけにプログラミングに親しんでおけば、授業も抵抗なく受けられるのではないでしょうか。
POINT
- スマートトイはスマートフォンやタブレットと連携したおもちゃ
- スマートトイは楽しく遊べるだけでなく、プログラミングをはじめとしたさまざまな知育効果も期待できる
- スマートトイを選ぶ場合は、年齢に応じたもの、子どもが興味を持ったものを選ぶ
スマートトイとは、スマートフォンやタブレットと連動したおもちゃのことです。
例えば、スマートトイを離れた場所から操作したい場合、専用アプリをダウンロードすれば、スマートフォンをリモコンやコントローラーのように操作して、スマートトイを動かすことができます。
これを可能にしたのは「IoT」の技術です。IoTとは「モノのインターネット」のことで、モノがインターネットにつながる仕組みを指します。
IoTが広く使用されている分野としては「家電品」があります。IoT家電の一例としては、照明やエアコンなどがあり、これらはスマートフォンを使って外出先から操作することが可能です。
スマートトイは、いわばIoT化されたおもちゃといえるため、おもちゃ自体がインターネットにつながっている形となります。そのため、スマートフォンやタブレットを利用しながらスマートトイで遊ぶことができるのです。
スマートトイを利用するメリットは、大きく分けると2つあります。それは「楽しく遊べる」「学べる」という点です。
スマートトイはスマートフォンやタブレットと連動させることで、これまでのおもちゃとはひと味もふた味も違った楽しみ方ができます。
例えば、ロボットの形をしたスマートトイはペット型とも呼ばれていますが、スマートフォンを使って多様な動きを実現させることはもちろん、プログラミング次第で持ち主ごとに異なったキャラクターに育て上げる楽しみを体験できます。また人工知能搭載のものなら、持ち主の声を認識し、呼びかけに応じてさまざまな反応を示すため、まるで本当のペットや友だちのように愛着を抱かせます。
見た目や手触りなども、ロボット然としたものから、やわらかく温かみのあるものまでさまざま。価格も数千円から数十万円と幅広く、子どもの年齢や発達レベルにあわせて選べる点が魅力です。
スマートトイには、子どもが自然に興味を持つ工夫がこらされており、積極的に遊ぶことで考える力が自然と身につきます。子どもが上手に使えるようになればなるほど、おもちゃも成長するので、従来型のおもちゃよりも飽きにくく、モノを大切にする心の成長も期待できます。
スマートトイは遊びながら学ばせることが得意です。学ぶ内容は目的に応じてさまざまなタイプから選ぶことができます。なかでも小学校での必修化にともなって、人気が高まっているものにプログラミング学習に特化したスマートトイがあります。
スマートトイを動かすために用いられるプログラミングは決して難しいものではなく、非常にわかりやすい仕組みになっています。たとえば「前へ」「3歩」「ジャンプ」という指示を手元のアプリで設定すると、実際にロボットが「前へ3歩進んだらジャンプする」というように、分かりやすく簡単に操作に辿りつき、達成感を得やすい内容になっています。
ゲーム感覚で遊びながら自然とプログラミングの基礎を学習できるだけでなく、論理的思考と粘り強く取り組む力も養うことができます。
スマートトイには、小さな子どもでも気軽に安心して遊べるタイプのものや、操作やプログラミングなどの難易度が比較的高いタイプのものなど、さまざまなものがあります。
この項目では、小さな子どもから遊べるタイプのもの、ある程度の年齢から遊べるタイプのスマートトイを紹介します。
0歳の子どもから、小学生や大人まで楽しめるスマートトイは「Pechat(ペチャット)」です。
Pechatはボタンのような形をしているスマートトイで、糸で縫い付けたりひもで引っかけたりしてぬいぐるみに取り付けます。
Pechatにはスピーカーが搭載されており、スマートフォンのアプリを利用して文字入力をしたり、スマートフォン越しに話しかけたりすると、Pechatを取り付けられたぬいぐるみは、文字入力の内容やスマートフォン越しに話しかけた内容の通りに話し出します。
また、スマートフォンアプリに用意されたセリフリストから選んで話しかけたり、子ども向けの歌を歌ったりします。
さらに、乳幼児をあやす言葉をかけたり、音楽を流したりもできるので、0歳児からの子育てにも活用できます。
Pechatを利用すると、まるでぬいぐるみと話しているような楽しさがあり、愛情もはぐくまれやすくなります。
8歳の子どもから楽しめるスマートトイは、プログラミングが学べるブロックトイ、「アピター(Apitor) SuperBot 」です。
特長は、ブロックトイとプログラミングロボットが一つになっている点で、楽しみながらプログラミングを学べます。
ブロックを組み合わせると、小型四輪駆動車や戦車のような形をしたものを作ることができます。組み立ててできあがった車はスマートフォンから操作することもできるほか、プログラミングを行い、一定のルールに基づいて車を動かすことも可能です。
プログラミングは、画面の説明を見ながら行えるので、さほど難しくは感じられません。自分で車を組み立て、プログラミングも自分で行い、プログラミング通りに車が動けば、満足感が大きくなります。
そして「また、プログラミングにチャレンジしたい」という気持ちになることでしょう。
スマートトイは画期的で魅力的なものがたくさんあるため、何を基準に選べばよいのか迷ってしまいまうひとも多いでしょう。
楽しく効果的に、何より安全に遊びたいなら、商品の選び方や気をつけたいポイントについて理解しておきたいところです。
この項目では、商品の選び方や気をつけたいポイントについて説明します。
スマートトイは、子ども自身が興味を持つものを選ぶことです。
大人としては子どものためにと言いながら、つい大人の判断でスマートトイを選んでしまうことがありますが、まずは子ども自身が「遊びたい」と好奇心をくすぐられるものでなければ、スマートトイでの学習効果が期待しにくくなってしまいます。
スマートトイで遊ぶのはあくまでも子どもです。子どもが興味を持ったスマートトイを選ぶようにしましょう。
子どもは気に入ればとことん遊ぶものです。そうなれば学習効果が期待できるスマートトイで自然と学ぶ力が身につくでしょう。
また、スマートトイを利用するときに気をつけたいポイントは「発達段階に応じたものを選ぶこと」「セキュリティ意識を持つこと」の2つです。それぞれの注意点について説明します。
スマートトイは、発達段階に応じたものを選ぶことが基本です。
多くのスマートトイは対象年齢が定められています。スマートトイの説明書きをよく読んでみると「6歳以上」、あるいは「8歳以上」というように対象年齢が記載されていることが多いでしょう。
さきほど「子どもが好みそうなスマートトイを選ぶ」ということについて説明しましたが、子どもの年齢がスマートトイの対象年齢よりも低い場合、スマートトイで遊ぼうとしても難しく感じられる可能性があります。
なかには、子どもの年齢がスマートトイの対象年齢より低くても十分に遊べる場合もあるかもしれませんが、原則としては、スマートトイの対象年齢を確認し、子どもの年齢にあった商品を選びましょう。
スマートトイを利用する場合は、セキュリティ意識を持つ必要があります。
スマートトイはIoT機器ですからインターネットに接続した状態で使用されます。見方を変えれば、悪意ある第三者がスマートトイを利用して個人情報を盗み取ることも不可能ではないということです。
たとえばカメラやマイクがついていているスマートトイならば、子どもの顔写真や音声、ひいては部屋の様子や家族の会話の内容などがハッキングされ、意図せず家族の個人情報が外部に漏れ出る危険性があることを認識しておく必要があります。
ストーカー被害や、留守宅をねらった空き巣被害、個人情報をネタにしたゆすりの被害のターゲットになってしまわないよう、家庭で使用するIoT機器だけではなく、子どもが遊ぶスマートトイも同様に、万全のセキュリティ対策を行いましょう。
スマートフォンやタブレットを使用する場合は、まず第一にセキュリティが保護されているインターネット通信を利用すること、また、スマートフォンやタブレットがマルウェアに感染していない状態で使用すること、そしてスマートトイのアプリを使用する際には子どもの本名や生年月日、普段よく使うメールアドレスを使用することも控えてください。パスワードはそのためだけに設定したものを使用します。スマートトイを利用する際に登録した情報はすべてハッキングの対象になり得ることをよく理解し、子どもや家族の安全を守りましょう。
スマートトイは、スマートフォンやタブレットを利用し、従来のおもちゃでは考えられることのなかった遊び方が楽しめるおもちゃといえます。
また、スマートトイは単に遊ぶだけにとどまらず、プログラミングを始めとしたさまざまな知育学習にも適しています。2020年からは小学校でプログラミングの学習が必修となりましたが早いうちからスマートトイでプログラミングに慣れておけば、はじめての学習に対する不安や苦手意識も軽減されるでしょう。
スマートトイは遊べて学べる画期的なおもちゃといえます。最新の機能に触れながら安全に楽しく、想像力に満ちた時間を過ごしてみましょう。
PHOTO:PhotoAC/Unsplash/Pixabay/Pexels
TEXT:PreBell編集部
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