いま10代がハマっているゲームとは? 若者が好きな物の傾向を知ることで、これからの世の中の変化が見えてくる。
コロナ禍の影響もあり、寝る間を惜しんでゲームに没頭する10代が増えています。
中でも、スマホを用いたオンラインゲームにハマっている人たちが多く、ネット上で友達を作ることも当たり前のようになってきています。
一方で、オンラインゲームが原因で起こる犯罪も増えており、10代が被害に遭っていることも少なくありません。
被害を避けるには、親が子供を見守ることが大切です。そのためにも、まずは親が子供のプレイしているゲームを把握する必要があります。
この記事では、若者がハマっているオンラインゲームやスマホゲームについて詳しく解説します。
POINT
- オンラインゲームのつながりで友達をつくった10代が50%以上いる
- 無課金でできるスマホゲームが人気
- オンラインゲームにはゲーム依存症やSNSによる誘拐のリスクが潜んでいる
10代に人気のあるゲームには、以下のような特徴があるので紹介します。
課金しなくても楽しめるスマホゲームが10代で人気です。リサーチ会社のマイボイスコム株式会社の調査によると、10・20代のスマホ所持率が約98%であることがわかりました。
10代の場合、金銭的にも余裕がない人が多いです。そのため、無料で気軽に楽しめるスマホゲームにハマる人が増えています。
オンライン上で友達を作れるゲームが人気です。
DMMグループのピックアップ株式会社がゲームに関する調査をしたところ、今の10代・20代前半の人のうち、71.1%がオンライン対戦のゲームをしていることがわかりました。
さらに、その中の55.4%がオンラインでの交流によって友人ができたそうです。現在、TwitterなどのSNSを利用したことがきっかけで、オンライン上で友達ができるようになっています。
ゲーム実況者やユーチューバー、芸能人がプレイしたゲームを購入したり、ダウンロードしたりする傾向があります。
Z世代を調査する組織であるZ総研の調査によると、Z世代の53.3%がゲーム実況を見ていると答えています。
「ゲーム実況を見ていてゲームが面白そうだから自分もプレイした」という人もおり、YouTubeの影響は若い世代にとって大きいようです。
10代がハマっているスマホゲームやオンラインゲームについて紹介します。
若年層へのリサーチ結果を発信する「TesTee Lab」と「バイドゥ株式会社」の調査結果を参考に7つの人気ゲームを紹介します。
荒野行動は、無人島に降りた100人でバトルロイヤルをし、最後の1人になるまで戦うゲームです。
課金しなくても勝てることや、ボイスチャット機能があることから、オンライン上で友達を作って楽しくプレイできます。
フォートナイトも、荒野行動と似たバトルロイヤルゲームです。特徴として、資材を集めて建物をつくるという要素があげられます。
チャットボイス機能があるので、違う場所にいながらも、同じ場所でゲームしているような感覚になります。
Identity Vは4人のサバイバーと1人のハンターで対戦する鬼ごっこのようなゲームです。ハンターがサバイバーを捕まえたらハンターの勝利、サバイバーが対戦フィールドから脱出できたらサバイバーの勝ちとなります。
ホラー要素のある世界観が魅力的なこととオンラインで協力プレイができることから、プレイしている人が多いです。
「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」は、ボーカロイドの曲がメインのリズムゲームです。1人でプレイできるモードもあれば、みんなでプレイすることもできます。
アドベンチャー要素もあり、内容の濃いストーリーや個性的なキャラクターが魅力的で人気があります。
モンスターストライクは1~4人で遊べるハンティングゲームです。自身のキャラクターを敵にぶつけて倒したらクリアとなります。
自分のキャラクターをひっぱって弾く簡単なゲームですが、弾き方に技術が求められるミッションもあります。
また、キャラクターを育成するなどのやり込み要素が多く人気が高いです。
ポケモン GOは現実世界でポケモンをゲットできるARゲームです。
位置情報によって、スマホ画面で自分の周りにいるポケモンを確認し、欲しいポケモンが現れたらモンスターボールで捕まえられます。
捕まえたモンスターを育成したり、モンスター同士をバトルさせることも可能です。
2016年にリリースされたゲームですが、観光地と提携したイベントもあり、今でも高い人気を誇っています。
ディズニーツイステッドワンダーランドは、ディズニー作品に出てくる悪役がモチーフとなったスマホゲームです。
異世界である「ツイステッドワンダーランド」の学園を舞台に、悪役の魂を持つキャラクターと一緒にもとの世界に帰るというストーリーとなっています。
毒のあるイケメンキャラクターや人気声優の登用、世界観あふれるストーリーが10代~20代の女性に人気です。
10代の多くが、オンラインゲームにハマっています。しかし、ゲームによって、病気や人間関係のトラブルに発展するリスクになります。
ここでは、「どのようなリスクがあり、どのように対策すればいいのか」を解説します。
ゲームにハマりすぎることで、日常生活に影響が出るほどの依存症になってしまうことがあります。ゲーム依存症は、世界保健機構のWHOで疾病に認定されるほど、問題になっている病気です。
ゲーム依存症になると、視力低下や睡眠障害などの問題も起き、身体面に不調が起きます。
依存症を防ぐためにも、ゲームをしない日をつくったり、ゲーム以外に興味が持てるものをつくったりすることが大切です。
オンラインゲームで知り合った人とトラブルになるおそれがあるので注意が必要です。現在、オンラインゲームをしている10代を狙った誘拐事件が全国で起きています。
たとえば、2019年に大阪に住んでいた小6女児がオンラインゲームを通じて栃木県の35歳の男性に誘拐されたという事件があります。
10代がオンラインゲームやSNSでトラブルを起こさないためにも、親がしっかりと見守る必要があります。個人情報をネットで簡単に公開しないことを伝えたり、ゲームを制限したりすることが対策につながります。
今の10代にとって、オンラインゲームは当たり前になりました。チャット機能やSNSであらゆる世代の人とつながってゲームを楽しむことができるようになっています。
スマホで課金せずにプレイできるため、誰もが簡単にゲームで遊べます。
ただし、10代がゲームにハマりすぎると依存症のリスクがあり、日常生活に大きく影響が出てしまいます。
また、オンラインゲームを悪用した誘拐事件も過去にはあり、10代の子供が命に危険を感じるような被害にも遭うかもしれません。
10代の子供がゲームによる危険にさらされないためにも、親が子供のゲーム状況をしっかりと把握しましょう。
PHOTO:iStock
TEXT:PreBell編集部