Googleの知られざる創業ストーリー・成功の秘密|日本法人や年収についても解説!
Google(Google LLC)が提供するサービスは、検索エンジンをはじめGoogleマップやGmailなど、誰もが知っているものばかりです。
私たちの生活に欠かせない存在のGoogleですが、その創業ストーリーについてはあまり知られていません。
そこで今回は、Googleの創業から成功の秘密、日本法人や気になる年収まで解説します。
POINT
- Googleはアメリカの大手IT企業で、収益の大部分が広告収入
- Googleはカルフォルニアのガレージで、ラリー・ペイジ氏とセルゲイ・ブリン氏が創業した
- Googleの成功要因は、ページランクの仕組みと検索連動型広告
- Googleの日本法人は渋谷にあり、平均年収は1594万円
Googleはアメリカの大手IT企業4社を指すGAFAの一つでもあり、Apple、Facebook、Amazon.comと並ぶ世界的企業です。
2019年の日本経済新聞の記事によると、Googleの持ち株会社であるAlphabet(アルファベット)の従業員は11万4000人と、東京ドームおよそ2個分の収容人数と同じです。
またGoogleといえば、「Google Earth」や「Google翻訳」などさまざまなサービスで知られていますが、なぜその大部分を無料で提供できるのでしょうか?その秘密は、広告収入にあります。
Googleはローカルな店舗から世界的大企業まで、さまざまなビジネスを対象に広告スペースを販売しています。Google検索をして一番上に表示されているサイトをクリックしたら広告だったという経験が誰しもあるのではないでしょうか?
Google検索の1日の総検索数は約30億クエリということからも、その広告効果の高さがわかります。この広告収入に支えられ、Googleは多くの素晴らしいサービスを無料で提供できています。
Googleは1998年にカリフォルニアのガレージで、ラリー・ペイジ氏とセルゲイ・ブリン氏によって創設されました。ペイジ氏は、幼少のころからコンピューターに親しみ、名門スタンフォード大学の博士課程に進学しています。
スタンフォードで、インターネットの大量のデータから必要な情報を抽出する方法について、ペイジ氏は研究していました。その学生生活の中で、ペイジ氏は共同創設者のセルゲイ・ブリン氏と出会って親友となったのです。
そして2人は、ページランク(PageRank)というGoogle独自の考え方を編み出しました。ページランクとは、Webページが重要かどうか判断するためのアルゴリズム(手順や計算方法のこと)です。
このアルゴリズムによって、検索されたキーワードに関連性の高いWebページが上位に表示されるようになります。ガレージから始まったGoogleですが、2001年には日本法人のGoogle株式会社を設立し、2012年には年間の収益が500億ドルを越えました。
このようにGoogleは驚くほど順調に成長したように見えますが、Googleの創業時にはすでにLycosやAltaVistaなど、多数の検索エンジンが存在していました。
激しい競争が繰り広げられていましたが、その中でなぜGoogleは成功できたのでしょうか?次の章で詳しく見ていきましょう。
Googleが成功した理由は主に以下の2つだと考えられます。
1.Webページをランク付けするページランクという仕組みを開発したこと
2.検索結果に広告を連動させたこと
1の理由から考えましょう。Google以前の検索エンジンは、検索されているキーワードと一致する単語の多いWebページが、上位に表示されていました。そのため、不必要にキーワードを多く書いた情報量の薄いページも、上位に表示されます。
検索してもキーワードを大量に含むだけのページが見つかることが多く、当時は欲しい情報を見つけるまでに時間がかかりました。
そこでGoogleは、Webページがリンクされている数や引用元の権威性(大学や政府機関など)を価値判断の基準にします。リンク数が多いページは多くの人に支持されているページのため、検索ニーズにあったページが上位表示されるようになり、多くの人々に支持されました。
2つ目の成功理由は、検索結果に連動する広告を表示したことです。Googleは検索連動型広告をリリースし、Webページの内容と広告主の選択した広告文の内容をマッチさせ、ページに関連性の高い広告を配信しました。
この広告による収益で、Googleの収益は激増します。このようにGoogleは、それまでの社会の不満を解決する今までにないビジネスを生み出して、成功を収めました。
Googleのオフィスは世界50カ国に70以上あります(2022年7月9日時点)が、日本のオフィスはどこか知っていますか?
ここでは以下の内容について紹介していきます。
1.Google日本法人の場所や基本情報
2.Google日本法人の平均年収
3.Google日本法人が合同会社になった理由
Googleは誰もが知る会社のため、その日本オフィスや年収は多くの人にとって関心のある話題でしょう。それぞれ詳しく見ていきます。
Googleの日本法人は2001年に設立され、現在のオフィスは東京都の渋谷ストリームにあります。設立した当時も渋谷のオフィスビルに入居していましたが、六本木ヒルズに移り、その後また渋谷に戻ってきました。
渋谷ストリームのオフィスでは、六本木ヒルズの約2倍の従業員を収容できます。渋谷への移転は、事業を拡大するためでした。渋谷オフィスには、スタートアップを支援する空間「Google for Startups Campus」もあります。
六本木はビジネス街や高級なマンションが集まり華やかな雰囲気ですが、渋谷は商業施設が多く、若者や外国人観光客が多い街なのでGoogleの革新的なイメージに合うのではないでしょうか。
openworkによると、Google日本法人の平均年収は1594万円(2022年7月9日確認)で、年収範囲は800〜6000万円でした。これは、かなりの高収入と言えます。国税庁の令和2年分の調査では、日本の1年を通じて勤務した給与所得者の1人当たりの平均給与は433 万円です。
日本の平均からみて3倍以上の年収で、さらに有休消化率も85.8%と高く、かなりの高待遇と言えます。特に年収が高いソフトウェアエンジニアの採用の必要条件を見てみると、学士号を取得や機械学習、人工知能のいずれかに携わった経験など、年収に応じた高いスキルが求められていました。
Googleは、日本での設立当初は株式会社でしたが合同会社に変わりました。他の外資系大手のワーナーブラザースジャパンなども、日本では合同会社を経営しています。
このように外資系企業が合同会社を好むのは、合理的な経営ができるためだと考えられます。株式会社と異なり所有と経営が一体のため、スピーディーな意思決定ができ、決算公告が不要、役員の任期がないなどのメリットがあります。
合同会社のデメリットは信用度の低さですが、Googleのような有名企業にとっては大きな痛手とはならないでしょう。合理的なやり方を好むGoogleらしい経営方法です。
今回はGoogleの創業ストーリーや成功の理由、日本法人について紹介しました。カルフォルニアのガレージから始まったGoogleですが、今では世界的な大企業で誰もがそのサービスを利用しています。
ググるという言葉も、使いやすい検索エンジンとしてGoogleが広く受け入れられている証でしょう。一通りGoogleについて紹介しましたが、まだまだ知りたいことがありますか?そんな時は、ググって検索エンジンのイノベーションを感じましょう。
PHOTO:iStock
TEXT:PreBell編集部
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