走る、寝る、瞑想することで稼げる「Play to Earn」とは何か?
現在、「NFT」や「暗号資産」といった言葉をよく耳にするようになってきました。
それに伴い、ネット上で暗号資産を稼ぐ人も多く現れるようになってきました。
実際、暗号資産の取引等で何億円といったお金を稼ぐ人も現れるようになってきています。
ですが、「Play to Earn」(遊んで稼ぐ)、「Move to Earn」(移動して稼ぐ)といったサービスについて聞いたことがある方は少ないのではないでしょうか?
この記事では、初心者にも分かりやすく「Play to Earn」、「Move to Earn」について、その市場についても解説していきます。
POINT
- NFTとは「作る人が限定されていて、お金に替えられるネット上の資産」
- Play to Earnは「ゲーム内のアイテム等を使って稼ぐ」プロジェクト
- Move to Earn「運動することでNFTを稼ぐ」プロジェクト
- Play to Earnの市場規模は世界中で2028年までに70億ドル(約1兆円)に達すると言われている
- Move to Earnの市場は2020年代後半には1億ドル(約100億円)に達すると予想されている
- 日本でもNPO法人と連携した社会貢献活動が出てきている
目次
まず初めに、Play to EarnおよびMove to Earnで稼ぐことになる、「NFT」について解説をしていきます。
NFTとは、Non-Fungible Token(非代替性トークン)の略であり、ネットで取引される資産の一種です。
NFTは、以下2つに分けて考えると理解がしやすいです。
・非代替性
・トークン
非代替性とは、「替えが効かない」という意味です。
「作る人が限定されていて、替えが効かない」ものをイメージしてもらえると分かりやすいです。
ある有名画家が描いた絵であったり、とあるブランド会社が作った限定ブランド品といったものが例です。
このように、作る人が限定されているため、替えが効かないことを「非代替性」と呼びます。
一方でトークンとは、「電子保管されている資産のこと」です。
身近なもので言うと、仮想通貨、電子マネー、株式等が挙げられます。
このように、ネット上に存在していて、お金に替えられるようなものはトークンと呼ばれます。
この「非代替性」と「トークン」を合わせて考えると、NFTは「作る人が限定されていて、お金に替えられるネット上の資産」となります。
Play to EarnとMove to Earnでは、ゲーム会社もしくは運動用アプリを作っている会社が発行したNFTを稼ぐことになります。
Play to Earnとは「ネット上でゲームを行うことでNFTを稼いでいく」ことです。
Play to Earnには主に3つの方法でNFTを稼ぐ方法があります。
・ゲーム上でビジネスを行ってNFTを稼ぐ
・ゲーム上の条件をクリアしてNFTを稼ぐ
以下に詳しく解説していきます。
1つ目の方法が、「ゲームのシステム」で稼いでいく方法です。
大きく分けて2つの方法があります。
1つ目が「ゲーム上でビジネスを実施して他のユーザーからお金をもらう」方法です。
例えば、自分の土地や建物を大きくしていくようなゲームであれば、他のユーザーが自分の土地や建物に入る際に「入場料」としてNFTを受け取って稼ぐようなイメージです。
その他にも、その土地を売ることで土地の「売却益」としてNFTを受け取ることも出来ます。
このように、ネット上の暗号資産であるNFTを使って、実際のビジネスのような形でお金を稼ぐ方法です。
2つ目が、ゲーム側が提示する条件をクリアして賞金をもらう方法です。
たとえば、通常のアクションゲームでは敵を倒すと、「経験値」が増えます。
Play to Earnでは、通常のアクションゲームの「経験値」がNFTとして溜まっていくイメージです。
このように、Play to EarnではゲームをすることでNFTを貯めていくことが出来ます。
Move to Earnとは「運動や瞑想をすることでNFTを稼ぐ」ことです。
Move to Earnには主に2つの方法でNFTを稼ぐ方法があります。
・運動や瞑想をして稼ぐ
・「NFTスニーカー」を取引して稼ぐ
以下に詳しく解説していきます。
Move to Earnの大きな方法が運動や瞑想をして稼ぐ方法です。
そのためには、まずMove to Earnのためのアプリをダウンロードする必要があります。
そのアプリをダウンロードしたスマートフォンを持ちながら運動や瞑想をします。
運動量や瞑想をした時間に合わせて、そのアプリ内にNFTが貯まっていくという仕組みです。
普段の運動や瞑想等に組み合わせて稼ぐ事が出来るため、運動の習慣を継続するモチベーションになるメリットもあります。
もう1つの方法が「NFTスニーカー」の取引です。
「NFTスニーカー」とはMove to Earnのアプリ内に作られる「アカウント」のようなものです。
スマホゲームで遊ぶ際には、どのアプリでも「アカウント」を作成してから遊びますが、それと同じものをイメージしてもらえると分かりやすいです。
多くの場合、有料でNFTスニーカーを作成すればMove toEarnを使用することが出来ます。
ですが、Move toEarnのアプリでは、その作った「NFTスニーカー」を他人に売却することも出来ます。
その売却益でNFTを稼ぐことも可能です。
ではなぜ、アプリ開発会社は、このような形でプレーヤーにNFTを発行して稼がせることが出来るのでしょうか?
その理由は、アイテムの取引の度に発生する手数料とユーザーの初期費用です。
Move to EarnおよびPlay to Earnでは、ゲーム会社や運動アプリを開発した会社が発行したNFTを稼ぐことになります。
ゲーム上でNFT取引がされる場合、「手数料」としてアプリ側に支払う必要があります。
たとえば、自分でアイテムやNFTスニーカーを作って相手に100ドルで売ろうとした場合、相手は110ドルを支払う必要があります。
この場合、差額の10ドルがゲーム会社の利益となります。
加えて、Play to EarnとMove to Earnを始める時には以下を購入する必要があります。
・Play to Earn:ゲームの初期キャラクター
・Move to Earn:NFTスニーカー(初期アカウント)
これらもアプリ開発会社の利益となります。
アプリ開発会社はこの利益をユーザーに還元することで、一部のユーザーに大きく稼がせることが可能となっています。
Play to EarnとMove to Earnは今後、大きな市場として拡大していくことが予想されています。
Play to Eearnの市場規模は2028年までに世界中で70億ドル(約1兆円)に達すると言われています。
一方で、最近出てきたばかりのMove to Earnの市場は2020年代後半には1億ドル(約100億円)に達すると予想がされています。
日本では、Play to earnが社会貢献活動に役立たせる動きが出てきています。
ディープコインというNFTを発行している会社は、高校中退や引きこもりの若年層を支援しているNPO法人と提携し、「お金を稼ぐ機会」を持たせて、社会参加を促す活動をしています。
今後市場が拡大していくにつれて、こういった活動が増えていく事が予想されます。
岸田総理はスタートアップへの徹底支援を掲げています。日本政府の支援策とは、一体どんなものなのでしょうか?ここでは、国のスタートアップ支援策と、今後のスタートアップの動向について解説します。
Play to EarnやMove to Earnはゲームで遊ぶことや運動することでNFTを稼ぐ事ができる新しいプロジェクトです。
今後はどちらも数百億円〜数兆円規模の市場になることが予想されており、実際に日本でも社会貢献活動も出てきています。
仮想通貨の市場の拡大につれて、今後も伸びていくことが予想される分野です。
ぜひNFTや仮想通貨関連のニュース等もチェックをする際には、同時にチェックをしてみてください。
PHOTO:iStock
TEXT:PreBell編集部
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