会議に、飲み会に、ヨガに! 新たな生活様式対応のZoomを使い倒すヘビーユーザーが活用法を語る【教えて!へビロテさん】
外出自粛にともない、リモートワークをサポートするアイテムとして一気に世に広まった感のあるテレビ・Web会議ツール。なかでもZoomミーティング(以下、Zoom)は国内外で多くの人々に使用され、1日の延べ利用者数(※)は全世界で3億人以上ともいわれます。今回は仕事だけではなく、友達との飲み会や自宅でのエクササイズでもZoomを利用されているヘビロテさんに使い方のアイデアをZoomで聞いてみました! ※1人が2回使用した場合2人とカウント
POINT
- テレビ会議ツールの中では、比較的通信が安定している
- 話している人に枠がついたり、「いいね」や「拍手」ボタンがあるなど、機能が充実
- 双方向性を生かして、習い事や教室にも使われている
目次
早速ですが、Zoomはどのくらい使っていますか。 |
会社でリモートワークが行われているので始業と就業の打ち合わせの時や、社外ではお客さんとの打ち合わせで利用しています。時間にしたら1日1~2時間くらいですね。 |
WEB会議ができるサービスはいろいろと思うんですが、Zoomを使う理由ってなんでしょう? |
そうですね、比較的軽くて、音声と動画が安定しているという所かなぁ。あとは話している人に黄色い枠がつくんですね。視覚的にわかりやすいので会話の分散もないし、会議でも1つの議題に集中できます。 |
なるほど、それは大事ですね! プライベートではZoomで飲み会をされていると聞きましたが。 |
はい! 僕はZoomの有料会員で月額2,000円を支払っていて、最長24時間まで利用できるので、飲み会を主催することが多いですね。 |
※註:Zoomは無料の基本プランでもサービスを利用できるが、3人以上のグループミーティングは40分までという時間制限がある。
へぇ—、太っ腹だ。有料版にしたきっかけは? |
はじめてやったZoom飲みがとても楽しかったのと、その後にもZoom飲みを使う予定があったので、つい(笑)。 |
Zoom飲みはどんなメンバーで行っているのですか? |
コロナの影響で飲み屋が閉まっていたときは、そこの常連さんとです。 |
えぇ! 普段飲んでいる人たちとZoomでも飲み会をやっているわけですね。 |
はい(笑)。逆に全然会ってなかった人ともやります。大学を卒業して以来の友人とか遠方の人とも、URL一つで気軽に飲めるのがZoom飲みの楽しいところですね。 |
でも、一人ひとりにお誘いをかけるのって面倒じゃないですか? |
いえ、Zoomでミーティングの日時を設定して、LINEグループに招待URLを貼り、「参加できる人はここに来てください」と告知するだけです。 |
ああ、それならホストも参加者にも負担がほとんどなくていいですね。 |
人数が多くなったときはみんなの様子を見て話を振っていくMC的な人がいると会話がとてもスムーズになりますね。あと「ブレイクアウトルーム」といって、参加者をいくつかの部屋に分けられる機能があります。 |
? 部屋を分ける? |
たとえば5人いたなら2人と3人で部屋を分けて、それぞれのグループ内だけで会話ができるんです。 |
へー! じゃあ若いふたりが盛り上がっている時は、他の人がそっと囲ってあげるみたいな? |
あはは、そうですね。それぞれのグループが話で盛り上がってきた時は切り離してあげたりします。でも、上級者の向けの機能かな。 |
コレをやると盛り上がるよというネタや話題はありますか? |
各自が用意したおつまみや飲み物の紹介とか、背景に室内が映っているので、自分の部屋の説明とかでも楽しいです。 あと結婚している人だと、旦那さんや奥さんがすぐ近くにいるので、画面越しに「はじめまして」の挨拶をすることもありますね。 |
なるほど。既婚者は飲み過ぎて家族から怒られたりしないんでしょうか?(笑) |
そういえば、会ってお酒を飲んでいる時よりテンションが低いかも(笑)。多分カメラから見えないところに家族の目があるんだと思います。 |
普段とは違う顔を見られておもしろいですね。ちなみに飲み物やおつまみはどんなものを? |
最初の頃は缶チューハイだったんですけど、すぐに飲んでしまうので、最近は焼酎のボトルを買い、ロックと水で割って飲んでます。おつまみは行きつけの居酒屋のテイクアウトですね! |
その組み合わせならテッパンだ! |
あとはzoomのバーチャル背景を居酒屋にして気分を味わっている人もいますよ(笑)。 |
※註:バーチャル背景とは、Zoomミーティング中に自分の背景に設定できる画像のこと。部屋の様子を見せたくないときなどに便利。
Zoom飲みではよく、「はぁって言うゲーム」をやりますね。 ※註:「はぁって言うゲーム」 とは、 お題となる「はぁ」という一言のセリフに対して「怒りの『はぁ』」、「失恋の『はぁ』」など8つのシチュエーションが提示され、回答者たちは、出題者の言い回しと表情からどの「はぁ」をいったのかを当てるゲーム。 ルールも簡単ですし、それこそ出題者一人のセリフにみんなが注目するので、会話のかぶりもなく盛り上がります。Zoomの特性にあったゲームだなぁって思います。 |
あー、それは盛り上がりそうだな。 |
ノリでかくれんぼをやってみたこともあります。みんな自分の部屋のどっかに隠れて、鬼役の人が「ベッドの中にいる!」「机の下だ!」と指摘して当てられたら出てくる感じです。 |
じゃあ、最初の画面には誰もいない部屋が何個も映っているということですね。シュールだ(笑)。 |
酔っ払っていたら楽しいんですよ(笑)。 |
ちなみにZoom飲みで失敗談などは? |
やっぱり飲み過ぎちゃうというのが一番多いですね。家なのでつい安心して延々に7~8時間とかずっと飲んじゃって……。気づいたらみんなとっくにZoomから退出してて、自分は椅子から落ちて床で寝ていたということもありましたね。 |
(笑)。外出自粛期間が落ち着いてもZoom飲みしたいですか? |
Zoom飲みは楽しいですけど、行きつけの居酒屋に行って常連さんと飲みたいです(笑)。ただ、遠方の友達とはなかなか会えないので、定期的にZoom飲みはやると思います。 |
スマホ画面の中からは「はい、ゆっくり息を吐きながら体の側面を伸ばして……」との指示の声。
画面のこちら側では「いででで……」「うわ、カラダ、硬ったー!」と久方ぶりのストレッチにうめき声をあげる私と妻。
この日はZoomで行っているオンラインヨガに夫婦で参加させてもらいました。このステイホーム期間中、圧倒的に外出する機会がなかった体は相当なまっていたようです。ポーズをとるたびに夫婦してうめき声が漏れてしまう始末。
ここに至る顛末には、数時間前にZoomでオンラインヨガを開催している重本さんとのこんなやりとりがありました。
Zoomは以前からお使いだったんですか? |
一部の取引先から「会う時間がもったいないからビデオ会議をしましょう」と提案を受けたこともあり、前々から利用しています。 |
仕事で使うとき、Zoomの機能面ではどうでしょう? |
いいなと思うのはチャットツールですね。メインで話している人の横にチャットを流せるので内容に対して意見やツッコミを入れたりできます。 あと、声は出さずにリアクションだけを取りたいときに「反応」というボタンがあって、「拍手」や「いいね」ができます。そういった機能は会議でも普通に使っています。 |
ただ聞くだけでなくリアクションがとれるのはいいですね。 |
あと便利な機能だと、ホスト側で特定の参加者の音声をミュートにしたりできます。 たとえば誰かの画面からサイレンみたいな外部の雑音が入ってしまうときなんかに使ったりします。 |
Zoomでオンラインヨガを始めたきっかけは何かあったんでしょうか? |
普段は会社でヨガ部を主催しているんですけど、コロナの影響で完全に出社禁止になったんですね。 その時に会社から「今後は、心と体の健康に気をつけよう」というアナウンスがありました。 私にできることはヨガなので、みんなの健康のために家でできるヨガを始めてみようかなと思いました。 |
へー、いい話ですね。 |
みんなからは、ヨガスタジオまで徒歩0分なので、直前まで他の用事があってもすぐに参加できるのがいいよねって言われます(笑)。 |
たしかに! おうちがヨガスタジオになりますもんね。 |
そうそう! あとリアルでやる場合は場所を押さえなきゃだし、レッスン前後30分は準備や後片付けで時間がとられます。でもリモートだとそれがないのがすごくいいですね。 いま参加してくれてる人って、実はヨガ部じゃないメンバーがすごく多いんですよ。 |
へー、それは意外です! |
たとえば子育て中なので時短で働いている人や、親御さんの介護で家を離れられない人などはリアルだと参加できません。でもリモートなら気軽に参加できます。そういった人たちから「ヨガってすっごく楽しいね」という声をもらったりするので、それは嬉しいですね。 |
リモートで教えるのは普段と比べてはかなり勝手が違いますか? |
参加者の全身が見えないこともあるので、みんなが正しいポーズをちゃんととれているかがわかりづらいですね。 だから自分は、なるべくポーズが画面からはみ出ないようにしています。あとは途中で体の向きを変えて違う角度を見せるなど伝わりやすいように調整していますね。 |
実は、自分が習いにいっているヨガスタジオが閉鎖されていたときは、Zoomのオンラインレッスンに生徒として参加していたんです。 |
習い事でも Zoomが多いですか? |
一方通行なら InstagramとかYouTubeのライブ配信とかはあるんですけど、双方向であればフィットネス系ならZoomを使っているところがほとんどだと思います。 |
なるほど、双方向性が大事なんですね。最後に、アフターコロナもZoomヨガを続けようと思いますか? |
思います! お伝えした通りリアルだと参加できない、体を動かしたいのになかなかできない人たちに対して、それを届けるべきだと思うから……。やりたいですね。 |
素晴らしい! 本日はありがとうございました。 |
あの、今日もこの後もZoomでヨガをやるんですが、良かったら一緒にいかがですか? |
え、今からですか? |
こうして誘われるがままに、ヨガ好きの妻と二人で参加する運びとなったのでした。
この晩は朝から雨の降る少し寒い日でした。スタート時はアウターと靴下を着用していました。しかし重本さんのヨガクラスが進むにつれ体がじんわりと熱くなり、終わり間際にはその二つは脱いでいました。
実は事前の予想として「動画サイトでもヨガのコンテンツはたくさんあるし、それを視聴するのとあまり変わらないのでは?」と思っていました。
しかし決まった時間にみんなで集まり、挨拶をして講習を受け、終わればありがとうやさよならをやりとりしながら退出するという同時性があります。
画面を見ながら体を動かすといえども、録画したものとライブではやはりぜんぜん臨場感が違うなという印象でした。
私自身も前回のヘビロテさんの取材で初めてZoomを使いました。ただその時はインタビューで利用しただけだったのでどちらかというと「静」のイメージでした。
しかし今回、Zoom飲みの話を聞いたり、ヨガの講習を受けたことで、「そうか、Zoomってもっと遊べる、Zoomでフィットネスできる!」と「動」的な活用法もあるのだと実感しました。
まずは友達を誘ってZoom飲み会から実践してみようと思います。
文:双六屋カゲゾウ
イラスト:入江剛史
写真:PreBell編集部
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