「あなたの家の住所バレてます」SNS投稿時に注意すべきポイントとは【サイバー護身術】
今いる場所や食べているもの、ちょっとした思い付きなどを気軽な気持ちでアップできるSNS。しかし、深く考えず投稿した結果、思わぬ批判を生んだり、危険な目に遭ったりすることもあるかもしれません。
「炎上なんて芸能人がするやつでしょ?」「家の場所がバレても俺は困らないよ?」なんて軽い気持ちで考えていませんか。確かに基本的にはそうかもしれません。ただ、こんなケースはどうでしょう?
【登場人物】
斎婆鈍平(さいばあ どんぺい)(41歳)
仕事やプライベートで、よくインターネットを使っている。SNSでいいね!がつくのがうれしくて、最近は何でも投稿しがち。
え、なんで俺ん家の場所知ってるの?
犬の散歩やジョギング中の投稿に映り込んだ街の景色、自宅から撮った風景、知らぬ間に追加された位置情報タグ……。
気をつけていても、SNSに投稿されたちょっとした情報から、家の住所がわかってしまうことがあります。住所が特定されてしまうリスクは、投稿者の「立場」や「状況」によって変わってきます。
たとえば、一人暮らしの女性や年頃のお子さんがいる家庭、昔の恋人とトラブルになっている人などは、SNS投稿がきっかけで、待ち伏せやつきまとい被害に遭う可能性も考えられるので、注意した方が良いでしょう。
「俺はおじさんだから大丈夫!」という人も油断は禁物です。旅行や出張などで「長期間留守にする」という投稿した場合はどうでしょう? 実際に、SNSの投稿から留守を知られ、それをきっかけに過去の投稿から住所も調べられ、空き巣に入られてしまったという事件も発生しています。
「自分はフォロワー数が少ないから誰も見てない!」というのは大間違いです。SNSはフォロワー数ではなく、何を投稿したのかによって注目度が跳ね上がるもの。ぜひ覚えておいてください。
SNSでは人柄が出ちゃう……?
「よく旅行をする」「日中は仕事で不在にしがち」などの投稿もそうですが、高級車や高級腕時計、多数のブランド物バッグなどの画像投稿も、空き巣に狙われやすくなる要因の一つです。
また、お気づきの方も多いと思いますが、SNSは、その人の人柄がかなり正直にバレます。情報を発信する相手が目の前にいないので、まるで一人で車を運転しているときの「独り言」のように、普段は人に見せない本当の自分を、投稿の中で見せてしまうんです。
知り合いの投稿を見て「あれ、この人怒りっぽいんだな」「このタイミングでこれ書いちゃうんだ」「自慢が好きなんだなあ」といった意外な一面に気づくことがありますよね(反対に、あなたもそう思われているかも……?)。
投稿する前に、「これ本当に大丈夫かな?」と客観的に確認するようにしましょう。お酒が入ったときの投稿は特に注意が必要です。
とはいえ、「誰ひとり傷つけない」「全員に好かれる」を目指すのは難しいでしょう。かわいらしいペットの写真を投稿すれば、「亡くなったペットの○○ちゃんを思い出して悲しい」と感じる方もいるかもしれません。考えすぎると何も発信できなくなってしまうのです。
難しいところですね……。
ちなみにこの記事の監修を担当している小木曽健さんは、情報リテラシーの専門家という立場から、自分のSNSには「政治・外交・宗教・下ネタ」の投稿はしないそうです。これらは揉めやすいテーマであり、かつ有益で冷静な議論ができるケースがほぼ無いそうで、「その手の話題は友だちと飲み屋で話す」と決めているとのこと。
もちろん、そこまで徹底する必要はありませんが、そういった自分なりのルールを決めて投稿してみるのも良いかもしれません。
他の人の写真や話題を投稿するときは一言確認しよう
家庭の考え方や個人的な事情で「ネットに情報を載せたくない」という人もいます。
子どもの顔だけでなく名前も載せないように気をつけ、「長男」「次男」とだけ表記している家庭。家庭内暴力から逃れるため、現在の居場所や生活の様子を公開したくない母子。
いずれも当人たちの希望や考えが優先されるべきですが、勝手に投稿されて問題となるケースや、本当は載せてほしくなかったと泣き寝入りしている人がいるのも事実です。
自分以外の人に関わる投稿をするときは、相手の方に「載せても大丈夫?」と一言確認するようにしましょう! ちょっとしたことですが、確認することで「気遣いができる人だな」と安心してもらえます。
投稿する内容に配慮しながら、楽しいSNSライフを!
漫画:トーマス・オン・デマンド(アスタリスク)
監修:小木曽健
文:PreBell編集部
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