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2019.01.31 まだ“詰め込み”教育で消耗させてるの? 天才プログラマーが生まれる秘訣は“ゆるさ”にあった!?

実は最近、教育熱心なパパママの間で子ども向けのプログラミングスクールが流行しているのを知っていますか? 

それもそのはず、実は調査によると「将来なりたい職業」のランキングでは、中学生・高校生ともにプログラマーが第1位(出典:ソニー生命株式会社「中高生が思い描く将来についての意識調査2017」)。日本の学校教育で、2020年より「プログラミング教育」が必修化されることが決まっていることも、プログラミングスクールの人気の高まりに一役買っているようです。

プログラミングは将来の職業にも直結するスキルですから、ゆくゆくは我が子も天才プログラマーになって億万長者に!? なんて夢はふくらむばかり。

そこで今回、どうすれば天才プログラマーが育つのか、小学生のためのプログラミングスクール「Tech Kids School」に潜入し、取材をしました。

「Tech Kids School」の卒業生には、「アプリ甲子園2015」の 優勝者や、「U-22プログラミングコンテスト2018」の経済産業省商務情報政策局長賞をはじめとする各賞の受賞者など、現役・卒業後問わず、数々の賞のプログラミングコンテンツの入選者がいるのだとか。そんな名門プログラミングスクールが教える「天才プログラマーの育て方」とは?

天才プログラマーが生まれる場所「Tech Kids School」に潜入!

授業が行われていたのは土曜日の午前中、渋谷のとあるビルの高層階にある一室に入ると、そこにはパソコンに向かうたくさんの子どもたちの姿がありました。

天才プログラマーが生まれる場所「Tech Kids School」に潜入!

子どもたちは机を向かい合わせていくつかの“島”をつくり、それぞれの“島”には、メンターと呼ばれるインストラクター役のポロシャツやパーカーを着た若者がいます。

天才プログラマーが生まれる場所「Tech Kids School」に潜入!

ちょうど休憩時間が終わったところのようで、「じゃあ次の開発タイム、スタート!」というメンターの掛け声に、「おー!」と子どもたちが応えると、それまでがやがやとしていた教室が静まり、各自がパソコンとにらめっこ。

ヘッドホンをつけて、Web教材の動画をみる子もいれば、ずっと自分の作業に集中している子、フランクにメンターに話しかける子も。

天才プログラマーが生まれる場所「Tech Kids School」に潜入!

スクールというので、黒板の前で講義する熱血先生とそれに聞き入る生徒たちというのを想像していましたが……、少し“ゆるい”印象?

確かにみんな真剣にプログラミングに取り組んではいるようなのですが……正直、これではまだ天才プログラマーが生まれる秘密がわかりません。

そこで、授業が終わった後、一人の女の子に話を聞いてみることに。

制作の過程で、自分の成長を実感できるのが嬉しい

今回、取材に応じてくれたのは、iPhoneアプリ開発コースに通う、小学6年生の亀井さん。小学2年生から通いはじめて、今年でプログラミング歴4年になります。プログラミングスクールのほかにも英語にゴルフ、ピアノとたくさんの習い事に通う、多忙な小学生。そんなに忙しいのならもしかしたらプログラミングスクールには嫌々通っているのでは……と思って、話を聞いてみると?

制作の過程で、自分の成長を実感できるのが嬉しい

ーそもそも、なんでプログラミングスクールに参加しようと思ったの?

小学校2年生の時に行ったTech Kids CAMP(短期体験コース)がきっかけです。当時は、あまりプログラミングに興味がありませんでした。お母さんにすすめられて行ってみたら楽しくて、スクールに通いたいなって思うようになりました。

―プログラミングをしてみて、どうですか? 楽しい?

自分が書いたコードがアプリになって、みんなに見てもらえるのが楽しい! プログラミングをはじめてから4年が経つのですが、「成長できてるな!」っていう実感もありますし。

制作の過程で、自分の成長を実感できるのが嬉しい亀井さんが開発したゴルフのスコアを記入できるiPhoneアプリ。

―どんなところが成長したのかな。

まずは、考える力がついたと思います。最初はアプリのアイデアが思いつかなかったけど、スクールに通ううちに、いろんなことに疑問を持つようになって、今はその疑問を解決するアイデアを考えるようになりました。

―たとえばどんな疑問を持つの?

最近だったらテレビのボタンってなんのためにあるのかな、とか。音声で認識できればいらないのにって。

―それはぜひ将来つくって欲しいです! 家でもプログラミングはするんですか?

平日は毎日1時間くらい。学校から帰ってご飯までの間にしています。熱中しすぎて宿題するのを忘れて、「時間の管理はしようね」ってお母さんに注意されるときもあります。

―そんなに熱中しちゃうんだね。

プログラミングをしていると「もっとこうしたい!」って、自分のハードルをだんだんあげていってしまって。そうするとのめりこんじゃいます。

―学校の勉強ではそうはならない?

んー、そうですね。

制作の過程で、自分の成長を実感できるのが嬉しい

―学校から帰ったら、ゲームしたりとか、遊びたくないの?

ゲームはあんまりしないです。遊ぶとしたら、外で遊ぶとかかな。プログラミングは自分のなかでは遊んでるのに近いです。

―そうなの? じゃあ、将来のためにプログラミングを勉強しているわけじゃなくて。

将来、役に立つからやってるわけじゃなくて、今やりたいからやってるって感じです。

―「Tech Kids School」でやってることと、学校の勉強とは違う?

「Tech Kids School」は自分がやりたいことをやらせてもらえて、それを伸ばそうとしてくれるのが良いところだと思います。わからないことがあったらメンターに聞けば教えてくれるし。誰かと競争するとかじゃなくて、自分で伸びていける。

ー将来の目標はありますか?

将来についてはまだわかりません。ただ、今は目の前のアプリの開発が楽しいので、今やっていることが将来役に立ったらうれしいなぁと思っています。

 


 

12歳にして、大人顔負けのインタビュー対応! でも、なにより一番驚いたのがプログラミングに遊びのような感覚で取り組んでいるところ。子どものやる気を引き出して、伸ばすというところに天才プログラマー誕生の秘密があるんでしょうか?

そう言われてみると、さきほどの授業も“ゆるい”のではなく、子どもの自主性に任せているようにも見えてきますね。

続いて、Tech Kids Schoolの取締役・鈴木拓さんにお話を聞きました。

アイデアは実現できる。そのプロセスを体験することが子どもたちの自信になる

アイデアは実現できる。そのプロセスを体験することが子どもたちの自信になるTech Kids Schoolの取締役・鈴木拓さん

ーTech Kids Schoolのカリキュラムの特徴について教えてください。

まず、当スクールのレッスンは、学校のようないわゆる“座学”の形式ではありません。基本的には“自学”スタイルで、各々のペースで進められることが特徴です。

毎回2時間のレッスンの中で、新しいプログラミング知識を習得してもらうのですが、単に知識を勉強するのではなく、「今日はこのゲームを作ってみよう」というお題を提示し、実践的にゲームやアプリの開発に挑戦します。

ーモチベーションを維持する上での仕組みということですね?

はい。生徒によって一人ひとり違う“主体性のスイッチ”を、適切に押してあげられるように心がけています。

ーレッスン風景を見学しましたが、かなり“ゆるい”というか自由な印象を受けました。

子どもたちが楽しく伸び伸びとアイデアを出せる雰囲気を重視しています。そのため生徒4人に1人の比率でメンターを配したり、困ったらすぐにメンターに質問できるようフレンドリーな空気づくりもしています。

ただ、だらけてしまったり甘えてしまったりしないよう、メリハリをつけることは重視しています。開発タイムは集中し、休憩時間はちゃんと休む。切り替えも身に着けてほしいと思っています。

ースクールに入学することで、生徒の生活面でも変化があるものですか?

そうですね。自分のアイデアが形にできると実感することで、「もっとこうできないかな」と工夫を考える癖がつくことはあると思います。

また当スクールでは、自分のオリジナル作品を、保護者も含めたみんなの前でプレゼンする発表会があり、プレゼンの練習もします。おとなしかった子が授業で積極的に発言するようになったり、目立つことが苦手だった子が率先して学級委員に立候補したというケースもありました。

ー授業の中で、大事にしていることがあれば教えてください。

世の中にあるプログラミングスクールの多くは、文科省の学習指導要領の影響もあり、“論理的思考力の育成”に力を入れているところが多いですが、私たちの場合、「自分の力で、自らのアイデアを実現できるんだ」という経験を生徒に多く積んでほしいと思っています。

「こんなものあったらいいな」だけでなく、「ちょっと作ってみようかな」と実現に向かって行動できる人になってほしいと思っています。だからこそ、メンターも、相談されたときにすぐに答えを教えないで、あえて失敗させるなど、自分で考えて答えを導くことに重きをおいています。

ー自走できる子を育てている、と。

はい。子どもたちにプログラミングが楽しいと思ってもらうことが何より大切です。一度でも心が折れてしまうと、プログラミングというものと関わりたくないと思ってしまうかもしれません。最初からスパルタにするのではなくて、モチベーションが上がるポイントをきちんとおさえて、解決に導いてあげること。そうすることで、自発的にものを作ることにチャレンジする生徒が増えると良いなと思っています。

ーこちらに通ったらわが子も天才プログラマ―になりますか?

実は…私たちのスクールはプログラマーを育てたいわけではないのです。もちろん、子どもたちの中にはプログラマーになりたいという子もいますが、テクノロジーという手段を使って、自分の夢や趣味、興味を深めたり実現していく力を持ってほしい。プログラミングはその武器のひとつです。

テクノロジーとクリエイティビティを身に着け、自分のアイデアを実現し、社会に能動的に働きかけることができるような、いわば“次世代クリエイター”を育成したいと考えています。

 


 

「Tech Kids School」の教育理念は“自学自習”。自ら主体的に学んでいける子どもたちを育てているとのことです。天才と呼ばれる人は親が教えていないようなことまで自分で考えてできてしまうものですが、大人の教え方次第で子どもは自主的に学ぶ癖を身につけることができるのです。

20年後の世の中がどうなっているのか見当もつかない、今。なにを勉強していれば将来役に立つかなんて誰にもわかりません。子どもが先の見えない時代をサバイバルできるように教えてあげるべきは、この“自主的に学ぶ姿勢”なのかもしれませんね。

TEXT:PreBell編集部
Photo:河合信幸

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