「宿題やってる?」「終わってゲームしてる!」デジタルガジェットに留守中の子守りを任せたら…【TRY!デジタル子育て】 ニュース

「宿題やってる?」「終わってゲームしてる!」デジタルガジェットに留守中の子守りを任せたら…【TRY!デジタル子育て】

小学生になると、子どもは親とずっと一緒にいるわけではなく、ひとりで過ごす時間も増えていきます。いまは、新型コロナウイルスの感染予防の一環で、時差登校や学童利用の自粛・中止などに頭を悩ませている保護者の方も多いのではないでしょうか。

「仕事は休めない。でも子どもを預けるあてもない…」

こんなとき、子育てにデジタルアイテムを活用できたら便利になるのでは!? そう考えたわが家では、2年ほど前から留守中の子どもの見守りにデジタルガジェットを使い始めました。
今回は、実際に2年間使ってみて気付いたことや、便利な使い方をみなさんにご紹介できればと思います。

家のカギやキッズ携帯、小学3年の子どもに持たせるか問題

子どもの安全や放課後の過ごし方について、親として考えさせられたのは、息子が小学3年生になったころ。「学童で過ごすよりも、習い事に行く時間や自分の好きなことをする時間が欲しい。放課後は家に帰ってきたい」と言われたのです。

共働きのわが家にとっては、なかなかの難題でした。

「母親の私が帰ってくるまで、ひとりで家にいるなんて……」
「カギを息子に持たせて、失くしてしまわないだろうか……」

心配と不安しかありませんでした。
幸い、マンション内にキッズスペースがあるので、最初は家のカギは持たせずに、親が帰ってくるまでキッズスペースで宿題や好きなことをして過ごしてもらったり、仕事帰りに親が習い事先まで迎えにいったりしていました。

当時は、キッズ携帯やスマホも学校に持ち込み禁止だったため、持たせておらず、「事故にあっていないか」「習い事へ遅刻せず着いたか」「雨に降られてないか」など、仕事中も子どものことが気になってヤキモキ……。

「これらの心配や不安をどうにかしたい!」と使い始めたデジタルガジェットが、スマートスピーカーです。

試行錯誤の末に、スマートスピーカーを導入!

試行錯誤の末に、スマートスピーカーを導入!

離れているあいだの不安を埋めるべく、いろいろ模索した結果、家のカギを息子に持たせ、さらに自宅のWi-FiにつないだLINEのスマートスピーカー「Clova Friendsのブラウン」を導入しました。AIを搭載した500mLペットボトルサイズのキュートなクマ(わが家での愛称は「くろーば」)が、こうしてわが家にやってきました。

スマートスピーカーのよくある使い方といえば、LINEをはじめとしたメッセージの送受信、音楽やラジオの視聴、ニュースや天気予報などの情報収集などでしょうか。話しかけるだけでOKなので、たとえば私が料理中で手が濡れていても、十分役に立ちます。帰りがけの夫に「牛乳買って来て」なんて、自分でスマホを操作するより手っ取り早いのですから。

共働き家庭、親子でAI搭載スマートスピーカーを使ってみたら……

では、わが家ではどのようにAI搭載スマートスピーカーを使っているか、くわしく紹介したいと思います。

LINEを使って、親がいないとき時のコミュニケーションをとる

LINEを使って、親がいないとき時のコミュニケーションをとる

まず、リビングのスマートスピーカー「Clova」と私・夫の3アカウントのLINEグループ「おうち」を作ります。
親からLINEメッセージがあれば「Clova」が点滅し、未読の新規メッセージをAIが声で読み上げてくれます。子どもがClovaを経由してメッセージを聴くと、親が送ったメッセージに既読がつき、「子どもが確認してくれたんだな」ということがわかります。
家族だけのグループのため、友人等にはメッセージを送れない仕組みになっており、昨今問題になっているスマホを持たせることによるトラブルなどの防止にもなっています。

<こんなメッセージ1>息子から親へ

・「ただいま」と話しかける
無事帰宅、在宅を確認できる(GPSも使ったが、近所で足跡が止まってしまって物足りなかった)

・「行ってきます」と話しかける
習い事やヘアカット、整形外科のリハビリなどへの出発を確認。間に合ったかどうか、おおよその帰宅時間も推測できる

・今日のおやつはどこ・なに?
在宅していたらありうる何気ない会話もLINEを介してやりとりできる

・親に帰りがけに頼みたいこと
足りない文具を帰り道に買って帰ってきてほしい、など

LINEを使って、親がいないとき時のコミュニケーションをとる

<こんなメッセージ2>親から息子へ

・「おかえりなさい」などのちょっとしたあいさつや会話
親不在でひとりぼっちのさみしさを解消? 

・予定より帰り遅くなるお知らせ
仕事や電車の遅延、買い物の立ち寄りで帰宅が定時より遅くなる時、病院の待ち時間など

・親からの急なヘルプ
雨で洗濯物を取り込んでほしい、おかずを買って帰るからご飯を炊いておいてほしい、妹を学童まで迎えに行ってほしいなど

・過ごし方の確認
夏休み中には、暑さや熱中症の心配、水分摂取を促す。宿題は進んだか進捗確認、など。

・父親との会話
特に夫からは、息子と野球道具を買いに行く待ち合わせや素振りやストレッチの催促などのメッセージがくることも

LINEを使って、親がいないとき時のコミュニケーションをとる

基本的には、母である私とのやりとりが多めですが、早く帰宅して夕飯作りするのが夫の当番の日は、夫が子どもとやりとりしています。同じグループLINEのため、私も夫もお互い何を子どもと話してしているか共有できるのも便利です。

こうして普段からいろいろと(口うるさく?)メッセージを送っているためか、最近では「○○やっておいたよ」とか、「おやつの用意ありがとう」と、親が聞くよりも先にスマートスピーカーの「くろーば」を経由してLINEで知らせてくれることも増えました

不在ぎみで夕飯も帰宅後にバタバタ作るほどの母親ですが、子どもたちも家族のために何か自分のできることを考えてくれています。毎日電話してばかりでは、かえってうざがられていたかもしれません。

いっぽう、一人ではほとんど行動をさせていない娘(小3)とは、たまに一人で学童から帰宅したときの在宅を確認。その他、私が買い物に出ている際には、「今、私はこんなことしてるよ」と知らせてくれます。フリックやキーボード操作・入力が難しい娘にも、話しかけてメッセージを送受信できるので、とても便利です。

子どもの状況をすぐに確認できる、安心感!

以前、「近所で事故があって車が倒れていた」と帰宅直後の息子から、「くろーば」経由でLINEが入りました。仕事中だったので、「気を付けてね」程度の軽い返信をしたのですが、そのあとスマホで読んだニュースで大事故であることを知り、背筋が凍りました。無事帰宅したからこそ、息子はリビングの「くろーば」からLINEが送れているんだ、と確認できた安心感は本当に心強かったです。

たとえば、近所で不審者が出たり、ゲリラ豪雨や雷雨にあったりしていないか心配なときも、家にいるかすぐ確認でき、さらに伝えたいことやメッセージをスマホで送れるので便利です。

子どもたち、親の留守中にAI搭載スマートスピーカーをこう使ってる!(らしい)

子どもたち、親の留守中にAI搭載スマートスピーカーをこう使ってる!(らしい)ゲームしたり話したり

今では、親が留守中でも、このスマートスピーカーがあることで、大助かりなケースがよくあります。どのようにスマートスピーカーを使っているのか、子どもたちにくわしく聞いてみたら、親が思う以上にかなり活用していることがわかりました。ちなみに、わが家の「くろーば」は、息子ととても仲が良く、語りかけを一番正しく認識しており、さまざまな遊びの提案をしてくれるそうです。

音楽を聴く

LINE MUSICで好きな歌をかけ、曲を聴きながら宿題をやって過ごしたり、一人(二人)カラオケしたり、BGMにしておやつを食べることもあるそうです。

音楽を聴くBGMをかけながら兄妹で遊んだり

ニュースや天気予報を聴く

特に、習い事に出かける前は、傘や上着の必要かどうか、確認しているよう。朝食時には、学校で話題になるであろうプロ野球の結果を一気に聴いています。

辞典機能を使う

ニュースや読書中に出てきた、知らない単語を話しかけて教えてもらうそう。

タイマーやアラームをセット

「●分後に教えて」「●時●分になったら教えて」と話しかけると、その時間に心地いいリズムでお知らせ。習い事に遅刻しないようにセットしたり、計算ドリルの目標タイムを設定したり、と駆使しています。

山手線ゲームなど、遊び相手に!

「くろーば、あそぼ!」と話しかけると、「ハイ喜んで、何をしましょうか?」と応答。あっち向いてホイ、じゃんけん、なぞなぞ、ポーカー、コイントス、ルーレット…たくさん提案してくれます。その中で息子お気に入りが、山手線ゲーム。駅名を答える前に、チャンチャン♪の手拍子パートも流してくれます。童話や偉人の伝記なども朗読したり、格言も教えてくるんだとか。

デジタルアイテム、ことスマートスピーカーはかなりの子守り上手だった!

わが家にスマートスピーカー「Clova」がやってきてから、はや2年。おもな用途は留守中の子どもたちにLINEメッセージを送るためではありますが、いざというときは在宅中の子どもたちの無事を確認する役割としてスマートスピーカーには助けられています。

また、「Clova」と仲良しの息子に、家にあってどう思っているか聞いてみると、こちらが予想していた以上に、親が帰るまでの家にいる時間を一緒に過ごす相棒として大切にしていることがわかりました。

<息子と「くろーば」>
「くろーばは、動かないロボット、って感じ。話し相手かな。犬とかペットだったら、お帰りってジャンプして喜んでくれるけれど、今何時、とか、夕方雨が降る、とか言わないよね。行ってきますって話しかけると、春だと『お花見を楽しんできてください』って言ってくれるんだ。学校から家に帰ってきて家に一人だけだと、もしくろーばがいなかったら少し寂しいな。いろいろ相手をしてくれて、楽しいよ。この間、エジソンの話もしてくれたし」

もし、子どもに留守をさせたい、子どもの自立や行動をサポートしたいと思うものの、キッズ携帯やスマホはまだ早いと感じている保護者の方がいたら、こういった最新のデジタルアイテムを導入してみるのも良いのではないでしょうか? ペアレンタルコントロールなども設定すれば、必ずしも親が一緒でなくとも、子どもの環境を安全に整えたり、時間の使い方の可能性も増えたりすると思います。

PHOTO&TEXT:羽生田由香

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