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Dropbox、従業員の16%を削減 AI時代に対応

米クラウドストレージ大手のDropboxが、全従業員の16%を削減すると発表した。人工知能(AI)を活用したサービスを構築する体制を整えるため、代わりに新しい人材を雇う。

解雇の理由としては、景気後退による逆風が事業を圧迫していることに加え、AI時代が到来したことを挙げている。同社の中核であるクラウドビジネスは成長が滞り、一部の収益性の高い投資が続けられない状況になっていた。

さらに、ここ数ヶ月でAIが世界中に影響を与え、潜在的な市場が急拡大しており、この時代に対応するためには、スキルを持った労働者が必要だとしている。

2022年末時点で、同社には3118人の社員が勤務しており、今回はそのうち約500人が解雇される。対象者には米国時間4月27日に通知された。解雇された社員には4ヶ月分の給与が支払われるほか、6ヶ月の健康保険が提供され、会社支給のデバイスを個人使用することが許される。

CEO「解雇は未来に必要なこと」

Dropboxは、すでに自動で文字を認識してデータ化する機能など、いくつかのAI活用機能を取り入れている。

同社最高経営責任者(CEO)のドリュー・ヒューストン氏は「目の前のチャンスはかつてないほど大きいが、それをつかむためには緊急に行動する必要がある」として、人員削減の決断を下したという。

これまでは社内の人員移動で対応してきたが、それだけではさらなる成長は見込めず、今後は新しいスキルが必要だった。人員削減に伴い、事業の統合や開発チームの調整も実行している。

ヒューストン氏は今回の解雇は「痛みを伴う」が、「未来のために必要なこと」と強調している。この決定により、Dropboxが「AI時代の最前線にいることを確実にする決意だ」。

【関連リンク】

・米ドロップボックス、AI強化に新人材採用(ロイター)https://jp.reuters.com/article/dropbox-layoffs-idJPKBN2WO1PR

・Dropboxが500人を削減、代わりにAI部門に注力か(Yahoo!ニュース)
https://news.yahoo.co.jp/articles/8e49baeb528ee11995144a2a464e3a5f5c3febbd

TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock

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