アップルの自動車開発プロジェクト、10年の闘いの末に断念 ニュース

アップルの自動車開発プロジェクト、10年の闘いの末に断念

アップルは過去10年間、極秘の自動車プロジェクト「Titan」に取り組んできた。当初はテスラに対抗する電気自動車(EV)としてスタートしたが、後にグーグルの自動運転車に対抗する自動運転車への開発に方向転換した。

しかし、自律走行ソフトウェア開発の困難さから遅延が続き、100億ドル以上を投じた計画は立ち往生。4人のプロジェクトリーダーが交代し、何度も人員削減が行われるなど、紆余曲折を経験した。

自動車分野は魅力的な新規事業と期待されていただけに、最終的にEV開発を断念したことは大きな痛手だ。

プロジェクトを断念した3つの理由

アップルがこの10年以上に渡るアップルカープロジェクトを断念した主な理由は3つ考えられる。

1つ目は、自動運転技術の開発が予想以上に難航したことだ。当初から完全自動運転を目指していたが、自動運転ソフトウェア開発の困難さから遅延が続いた。さらに、ライバルのテスラがAIのみで完全自動運転を実現したことで、アップルのセンサー併用のアプローチでは完成が難しいと判断された。

2つ目は、自動運転実現に必要な大量の走行データ確保が困難だったことだ。テスラが世界中で走行する自社EVから学習データを収集できるのとは対照的に、アップルには十分な走行データが不足していた。

3つ目は、生成AIの台頭により、アップルが優先順位を見直したことだ。ChatGPTなど生成AI競争が激化する中、自社のAI開発が遅れをとっていることを危惧し、限られたリソースを生成AI開発に集中する方針に転換した。

このように、アップルは自動運転の技術的課題と生成AI領域での遅れから、EVの自動運転分野での勝算が絶たれたと判断し、開発中止を決めた。10年の歳月を経て、「Titan」プロジェクトは高額投資の無駄に終わった。

【関連リンク】

・まさかの「EV開発撤退」 アップルが露呈した“異業種参入”という名の巨大リスク(Yahoo! JAPANニュース)
https://news.yahoo.co.jp/articles/e74432ec807aa7bf40f90cee42c7c67012409a34?page=2

TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock

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