PS5 Pro、高性能GPUと機械学習で新たな地平へ
ソニーの「PlayStation 5 Pro(PS5 Pro)」が、2024年11月7日に発売されることが正式に発表された。注目を集めているのは、本機に搭載される「PlayStation Spectral Super Resolution(PSSR)」と呼ばれる機械学習技術だ。
PS5 Proに搭載されるGPUは、現行PS5と比較してコンピュートユニットの数が67%増加。GPUメモリも28%高速化している。これにより、ゲームプレイ時のレンダリング速度が最大で45%アップし、よりスムーズなプレイ体験が可能となる。
さらに、レイトレーシング技術も大幅に進化した。よりダイナミックな光の反射と屈折の表現が可能になり、現行PS5と比べて2倍、場合によっては3倍の速度で光線を投射できるようになった。
PS5 Proは最新の無線通信技術であるWi-Fi 7や、VRR(可変リフレッシュレート)および8Kでのゲームプレイにも対応しており、次世代の通信環境に備えている。また、「PS5 Proゲームブースト」機能により、8500以上のPS5およびPS4タイトルのパフォーマンスが安定したり向上したりする場合があり、一部のPS4タイトルでは強化された映像表現を楽しめる。
次世代機への期待と現行機の課題
PS5 Proの発表を受け、ゲーム業界の目は早くも次の世代に向けられている。ソニーの「PlayStation 6(PS6)」とマイクロソフトの次世代Xbox(仮称)は2028年以降の発売が予想されているが、両社とも機械学習技術を活用した「これまでにない最大の技術的飛躍」を目指していると見られている。
ゲーム映像の分析で知られる技術集団Digital Foundryのメンバーは、PS5 ProのPSSRや、NVIDIA DLSSなどの技術が、次世代機での更なる進化の兆しだと指摘している。将来的には素材やテクスチャの品質向上、ジオメトリ処理など、幅広い応用が期待されており、PS6と次世代Xboxが真の4K解像度、60fpsを実現する可能性が高まっている。
一方で、現行のPS5とXbox Series Xについては、発売前の宣伝文句に疑問が投げかけられている。両機とも4K/60fpsを謳っていたが、Digital Foundryはこれを「誇大宣伝」と指摘。この数値を満たすには、ビジュアルを前世代機レベルまで落とす必要があるという。
主な原因はGPUの処理能力不足だ。さらに、発売前に話題となっていた多くの機能、特にXboxのRDNA 2 GPU機能の多くが実際には使用されていないことも明らかになった。機械学習技術の進化が真の4K 60FPS体験をもたらすかどうか、ゲーム業界と消費者の双方が注目している。
【関連リンク】
・「PS6」や次世代「Xbox」は機械学習により技術的飛躍を達成か。現行機の4K/60fpsは誇大宣伝?(Gadget Gate)
https://gadget.phileweb.com/post-83606/
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TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock
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