画像編集ソフト「GIMP」、20年ぶりに待望の大型アップデート
長年にわたりオープンソースの画像編集ソフトとして多くのユーザーに親しまれてきた「GIMP(ギンプまたはジンプ)」が、ついに11月6日、バージョン3.0のリリース候補版(RC1)を発表した。2004年のバージョン2.0以来、実に20年ぶりとなる大規模な更新である。
1995年に開発が始まったGIMPは、1998年のバージョン1.0リリースから確実に機能を向上させてきた。今回のバージョン3.0では、ユーザーインターフェース(UI)の一新をはじめ、多くの重要な改善が実装された。特にGIMPのマスコットキャラクター「ウィルバー(Wilber)」のデザインが、より現代的でフラットなスタイルへ変更された点が注目されている。
強化された機能群
バージョン3.0では、技術的な向上が数多く見られる。まず、従来のPNG形式のアイコンがSVG形式に移行し、より高品質な表示が可能となった。また、色管理機能「Color Space Invasion」の改良により、より正確な色再現が実現し、過去のバージョンで作成したファイルも新しいバージョンで正確にレンダリングできるようになっている。
さらに、非破壊編集機能の強化、1ピクセルあたり64ビット対応のBMPファイルサポート、TIFFファイルのレイヤー読み込み対応など、プロフェッショナルユースにも十分に対応する新機能が追加された。画像処理ライブラリ「GEGL」と「babl」のアップデートにより、処理性能の向上も実現されている。
開発チームは現在、ユーザーからのフィードバックを受け付け、バグ修正を進めている。正式リリースの日程は未発表だが、「できるだけ早く、安定したソフトウェアを届けたい」としている。GIMPの新たなステージが開幕することが期待されている。
【関連リンク】
・無料の画像編集ソフト「GIMP」、20年ぶりのメジャーアップデートへ 3.0のRC版を提供開始(ITmedia NEWS)
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2411/08/news144.html
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TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock
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