iOS 18が革新的な「ウェブ消しゴム」機能を搭載、ブラウジング体験が一新

従来のブラウザでは、広告やバナー、不適切な画像などを非表示にするには、サードパーティ製のブロッカーアプリを別途入手する必要があった。しかしウェブ消しゴムなら、iOSの標準ブラウザ「Safari」に組み込まれるため、ユーザーは手間をかけずに快適なブラウジング体験を手に入れられる。

さらに驚くべきは、この機能での変更が永続的に保存されることだ。一度消去したページの領域は、ユーザーが許可しない限り表示されなくなる。つまり、気になる広告を一度ブロックすれば、そのページにアクセスする度に同じ状態が反映されるのだ。

ウェブ消しゴムの対象は広告だけではない。バナーや画像、テキスト、さらにはページの一部分といった、ユーザーが不要と判断した任意の領域を非表示にできるのが大きな特長だ。気になる記事があれば、それ以外を消してコンテンツに集中することもできる。

この機能はAppleの徹底したプライバシー保護の理念に基づき、オンデバイス上でAIが動作する。つまり、個人のブラウジングデータがクラウドにアップロードされることはない。処理速度とプライバシーの両立を実現したと言えるだろう。

ただし一方で、オンライン広告収入に依存するウェブメディアには大きな打撃となる可能性がある。永続的な広告ブロックが一般化すれば、収益モデル自体を見直さざるを得なくなるかもしれない。このようにウェブ消しゴムの実装は、プライバシーとビジネスのはざまで議論を呼びそうだ。

【関連リンク】

・｢サイトのいらない部分｣を排除する消しゴムがiPhoneにやってきそう(GIZMODO)
https://www.gizmodo.jp/2024/05/ios-18-web-eraser.html