若者を引きつける有線イヤホンの魅力 ニュース

若者を引きつける有線イヤホンの魅力

かつてウォークマンやiPodとともに音楽文化を牽引した有線イヤホンが、若者の間で再び注目を集めている。その背景には、音質の良さや懐かしさを感じさせる要素が含まれている。特にZ世代と呼ばれるデジタルネイティブ世代にとって、有線イヤホンはただのオーディオ機器ではなく、ファッションやライフスタイルの一部としての位置づけを持っている。

近年のイヤホン市場では、AirPodsをはじめとするワイヤレスイヤホンが主流となり、有線イヤホンの存在感は薄れていた。しかし、有線イヤホンが再び脚光を浴びたのは、そのノスタルジックなデザインや手軽な価格設定が要因だと言える。たとえば、AppleのEarPodsは3000円程度で購入できる手軽さから、学生にも人気がある。イヤホンの白いケーブルが持つシンプルで洗練された雰囲気が、ファッションの一部として取り入れられている点も大きい。

また、有線イヤホンの特徴として、充電の手間が不要であることや、物理的な接続による安定した音質が挙げられる。これらのメリットは、単なるファッション要素を超えて実用的な利点として認識されている。さらに、カップルが1つのイヤホンを分け合い、自然と距離が縮まる場面は、若者にとって“エモい”体験として受け入れられている。

繰り返される有線イヤホンブーム

実は、有線イヤホンが注目を集める現象は今回が初めてではない。2021年にも同様のブームがあり、当時も若者たちの間で「映えるアイテム」として話題になった。過去の流行が再燃する背景には、世代を超えたノスタルジーの需要がある。平成や2000年代初期を象徴するアイテムが、現在の若者文化の中で「レトロでイケてる」と評価されているのだ。

特にSNSの普及が、このようなトレンドを後押ししている。InstagramやTikTokでは、有線イヤホンを着用したコーディネート写真や動画が多く投稿され、その視覚的なインパクトが流行を加速させている。また、有線イヤホンが「隣に寄らないで欲しい」というメッセージを発信するツールとしても使われている点も興味深い。これにより、他者との距離感を自分でコントロールしたいZ世代の価値観にもフィットしている。無線イヤホンが普及した現代だからこそ、有線イヤホンは目立つ存在となり、「他と違う自分」を表現する手段としての役割を果たしている。

このように、有線イヤホンは音楽を楽しむための道具であると同時に、時代を超えた文化的なアイコンとして位置づけられている。過去にも現在にも繰り返されるこのブームは、単なる懐古ではなく、時代ごとの若者たちが自分たちのアイデンティティを形作るための一つの手段として、今後も形を変えながら続いていくのかもしれない。

【関連リンク】
・若者に人気「有線イヤホン」は大人も使うべき逸品 単に「平成をイメージさせるアイテム」ではない(東洋経済オンライン)
https://toyokeizai.net/articles/-/849591?display=b

TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock

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