『BeReal』を活用したマッチングアプリに潜む危険性
近年、若者の間で人気を集めている「映えない系SNS」BeRealを活用したマッチングアプリが急速に拡大している。BeRealは、ユーザーが日常の一瞬をありのまま共有するSNSで、1日1回、ランダムな時間に2分以内で写真を投稿するという独自の仕組みを持っている。
2023年12月にリリースされた「BeMatch.」は、BeRealユーザーが新しい友達を見つけることができるアプリとして注目を集めている。ユーザーは他のユーザーの投稿をスワイプして、気に入った相手とマッチするとBeRealを交換できるシステムだ。
リリースからわずか2週間でApp Store4位にランクインし、その後も急成長を続けている。2024年7月には、スワイプ総数が6億回を超え、マッチ数は900万回に達しており、口コミやTikTokでの拡散が大きく影響している。主な利用者層は10代から20代前半のZ世代が中心だ。
しかし、この急速な成長にはリスクも存在する。当初BeMatch.は「4歳以上対象」としてリリースされたが、通常のマッチングアプリが18歳以上を対象にしているのとは異なる。この年齢設定については、BeRealが「12歳以上対象」であることを考慮すると、適切な年齢層に配慮した調整が求められている。
企業側の安全対策が急務
BeRealはリアルな日常を共有する特性から、プライバシーや個人情報漏洩のリスクが高まる。自宅や学校の場所が写真から特定される可能性があるほか、突然の通知により、授業中や仕事中でも投稿してしまうケースが多い。
BeMatch.に加え、「BeSwipe.」や「BeMate」などのアプリも同様の問題を抱えており、未成年者の利用に対する懸念が残る。これらのサービスは出会い系サイト規制法の対象外となるため、現行の法規制では対応が難しい。しかし、実際にはマッチングアプリとして使われていることが多い。
保護者や教育者は、若者のオンライン活動に一層の注意を払うべきだ。BeRealやそれを利用したマッチングサービスのリスクを正しく理解し、若者に対して安全な利用方法を指導することが求められる。開発者側も、年齢制限の見直しやプライバシー保護機能の強化など、安全対策を講じる必要がある。
【関連リンク】
・「BeReal」を利用したマッチングアプリに要注意 4歳以上対象、「出会い系サイト規制法」の抜け道(東洋経済オンライン)
https://toyokeizai.net/articles/-/831739?page=3
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TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock
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