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2020.07.23 C-POPに強い「KKBOX」とは?サービスの特徴やプランを解説

さまざまなメディアで定額配信サービス(サブスクリプション制)が導入されることで、私たちの日常生活は日々変化し続けています。

定額制の波は音楽配信の分野にも影響を与えており、従来の楽曲ダウンロード方式から定額制の音楽聴き放題サービスへと変遷を遂げています。

国内でも音楽聴き放題サービスのラインナップは幅広く、楽曲再生などの基本機能は同じものの、サービスによって独自のコンテンツを有しているなど変化に富んでいます。

今回はそのような国内の音楽聴き放題サービスの中でも、徐々に勢いを付けてきた「KKBOX」について解説していきます。

KKBOXの特徴は何といってもアジア諸国で爆発的な人気を誇っていることであり、その人気の背景としてアプリ内に収録された豊富なアジア出身アーティストの楽曲リストが挙げられます。

年間50億回以上の再生回数を誇る音楽聴き放題サービスの魅力を調べてみました。

POINT

  • 5000万曲以上の楽曲リスト
  • 世界最大数のC-POPを収録
  • 無料会員でも楽曲の無制限再生が可能
C-POPに強い「KKBOX」とは?サービスの特徴やプランを解説

KKBOXとは

KKBOXは2005年に台湾で設立・サービスが開始された、5000万曲以上の楽曲を配信しているアジア大手音楽聴き放題サービスです。

2009年には香港にサービスを拡大し、2010年12月には日本の通信事業者「KDDI」が株式の過半数を取得、そのほかHTCの資本参加などを経て、精力的に日本・アジア各国へ市場を拡大しています。

また、KKBOXは楽曲の配信だけでなくアーティストの独占映像配信やライブレポート、月刊の音楽誌「Let’s Music!」など幅広い方法で音楽情報の発信を行っています。

音楽聴き放題サービスであることに満足せず、ユーザーに最高の音楽体験を届けるためにサービスを展開するのが「KKBOX」なのです。

KKBOXとは

KKBOXの特徴

台湾発の音楽聴き放題サービスとして知られ、今では年間50億回以上の再生数を誇るKKBOXですが、人気の秘密はどこに隠されているのでしょうか。

以下にKKBOXの特徴についてまとめました。

世界最大数のC-POPをラインナップ
KKBOXが他社の音楽聴き放題サービスと一線を画するのは「世界最大数のC-POPをラインナップ」していることです。

C-POPとは中華圏の大衆音楽のことを指し、標準中国語や広東語で歌詞の基礎が構成されている楽曲のことをいいます。

台湾発の音楽聴き放題サービスということもあり、台湾・香港・中国本土のアーティストの楽曲が他社サービスに比べて多く収録されています。

国内の音楽聴き放題サービスの中に「邦楽に特化した音楽聴き放題サービス」があるように、「アジア諸国の楽曲に特化した音楽聴き放題サービス」がKKBOXというわけです。

豊富なプレイリスト
KKBOXにはC-POP以外にも洋楽や邦楽、EDMやジャズなど、さまざまなジャンルごとにカテゴライズされたプレイリストが用意されています。

ユーザーは初めて利用する場合でも豊富なプレイリストから楽曲を選択することができ、楽曲を検索するストレスを感じることなくあらゆる楽曲に出会うことができます。

ポイントはアーティストや音楽ライターが作成したオリジナリティあふれるプレイリストを「デイリー更新」してくれることです。

単にジャンルだけでプレイリストを紹介するのではなく、気分やシチュエーションに合わせたさまざまな切り口でレコメンドしてくれる点が使い続ける人のユーザビリティを向上させます。

また、アプリ内のプレイリストはユーザーの再生履歴を通じて最適化するように設計されているため、使い続けるほどストレスの少ないアプリへと変化していきます。

チャットをしながら楽しめる
芸能人や好みのアーティスト、仲の良い友だちと楽曲を聴きながらチャットを交わす機能が搭載されています。

他社サービスでもアーティストとのチャット機能やリアルタイムでコメントできる機能が搭載されていますが、仲の良い友だちと楽曲を共有しながらチャットをする機能はKKBOXならではです。

KKBOXのチャット機能は「Listen with」から楽しむことができ、オンライン中の有名人やDJをリアルタイムに確認・チャットを開始することができます。

チャットへの参加はとてもシンプルで、楽曲再生画面の右下にある「吹き出しマーク」をタップするだけでチャットルームへとスライドします。

近日中にListen withでオンラインとなる芸能人やアーティスト、DJのリストアップも公式サイト上で公開されているため、好みのアーティストを見逃す心配もありません。

360°VRライブ配信
C-POPを数多く配信するKKBOXでは、日本国内のコンサート映像だけでなく、国外アーティストのコンサート映像も生配信で見ることができます。

360°パノラマ映像やVR映像を見ながら視聴者同士でチャットをすることも可能です。また、好きな時に好きなシーンを何度でも再生できるため、ライブ配信を見逃してしまったユーザーでもアーカイブから視聴できます。

オフライン再生
KKBOXはオフライン再生にも対応しています。楽曲を端末にキャッシュすることでインターネットに接続していないオフライン環境下でも楽曲を再生することができます。

KKBOXのキャッシュとはダウンロードのことです。

楽曲のキャッシュ方法はいくつかあり、楽曲のプレイリスト追加時に左下に表示される「キャッシュ開始」を選択すること、またプレイリスト内にある楽曲を選択して「キャッシュした楽曲」までドラッグするなどで操作することが可能です。
使用するデジタルデバイスによって操作方法が微妙に異なるため、公式サイトなどで確認すると良いでしょう。

KKBOXの特徴

料金プランの種類とできること

KKBOXには「お試し会員」「プレミアム会員」「無料会員」の3つのプランがあり、それぞれ使用できる機能が異なります。

KKBOX利用時に覚えておきたいのは、いずれのプランを選択する場合でも「会員登録」を済ませる必要があり、はじめて会員登録を済ませるユーザーは自動的に「お試し会員に割り振られる」ということです。

KKBOX独自の料金システムが採用されているため、KKBOXの利用を考えているユーザーは以下の見出しをチェックするようにしましょう。

お試し会員
KKBOX公式サイトの上部メニューにある「会員登録」を選択すると、会員登録を行う画面へとページが遷移します。そこで「無料アカウント作成」を選択することで「お試し会員」になることができます。

お試し会員になるためには「メールアドレス」もしくは「Facebook」での認証とソフトのダウンロードが必要で、30日間の無料期間中はプレミアム会員と同等レベルのサービスが受けられます。

プレミアム会員と唯一異なるサービスは「Android Auto」(カーナビゲーション用オペレーティングシステム)の利用で、お試し会員はサービスを受けることができません。

お試し期間の終了後は、自動的に「無料会員」となります。したがって、お試し会員になったからといって30日後に課金があるわけではありません。

プレミアム会員
プレミアム会員になる方法は「お試し会員を経てプレミアム会員になる方法」と「初めからプレミアム会員になる方法」の2つがあります。

プレミアム会員(月額税込み980円)になるとKKBOXのすべてのサービスが利用できるようになり、「楽曲の再生」「キャッシュ(ダウンロード)」「ライブ視聴」「歌詞表示」「高音質」「Listen with」などの制限がありません。

お試し会員を経てプレミアム会員になる場合、直接のプラン変更を行うことができません。お試し会員の場合は一度退会をしてから、改めてプレミアム会員登録を済ませる必要があります。

KKBOXがこのような仕組みを採用しているのは同じアカウントでの二重課金を防ぐためです。プランの変更および支払い方法の変更を行う場合は退会手続きを行い、新規でプラン購入する必要があることを覚えておきましょう。

無料会員
お試し会員の30日間のトライアルが終了すると自動的に無料会員となります。

無料会員は料金が一切発生しないため退会手続きを行う必要はありませんが、利用できる機能に制限があります。

「楽曲の再生」「歌詞表示」「Apple CarPlayの利用」に制限はありませんが、「キャッシュ」「ライブ視聴」「Listen with」「高音質配信」などの機能が使えなくなります。

つまり、KKBOXを「お試し会員」から利用したユーザーは、退会手続きをしなくても永遠にプラン料金の請求をされることがありません。

「いつの間にかプレミアム会員の料金を請求されていた」といったトラブルが少ないのも魅力の1つといえます。

支払い方法
KKBOXの支払い方法には「自動更新プラン(980円)」と「90日パッケージ(2940円)」の2つがあり、携帯キャリアによる自動決済やクレジットカードなど多様な支払い方法に対応しています。

自動更新プラン選択時の「APPLE ID (KKBOX iOSより購入)」と「Google Play (KKBOX Androidより購入)」の場合は、決済料金が税込み1080円となってしまうため注意が必要です。

少しでも安く料金をおさえたい人は税込み980円の決済方法を検討しましょう。

利用可能デバイス
KKBOXは「モバイル端末」「パソコン」「AppleTV」「Android TV」「Apple CarPlay」「Chromecast」「Xbox」などに対応しており、いつどこにいてもサービスが楽しめるようになっています。

端末へのアプリダウンロードもしくはパソコンへのインストールをすることで、利用を開始することができます。

料金プランの種類とできること

他社サービスとの比較

KKBOXの特徴やプラン内容について解説していきましたが、ここで改めて他社の音楽聴き放題サービスとの比較をしておきましょう。

代表的な音楽聴き放題サービスとして「Spotify」「うたパス」を例に比較してみました。

Spotifyとの比較
Spotifyは世界中から集めた楽曲を5000万曲以上配信する音楽聴き放題サービスで、プレイリストは規格外の30億以上となっています。

アカウント登録さえ済ませれば、無料プランでも全曲フル再生できることが特徴です。月額980円のプレミアム会員になることで、「広告なしの楽曲再生」や「オフライン再生」、「無制限スキップ」などの機能が追加されます。

Spotifyはアーティストと世界中の音楽ファンをつなぐプラットフォームの役割を果たしており、「楽曲の再生に特化したサービス」といえるでしょう。

したがって、KKBOXに比べて楽曲再生のパフォーマンスは高いといえます。しかし、C-POPの収録数やライブ映像の配信、アーティストとのチャット機能など、楽曲再生周辺の機能はKKBOXがリードしているといえるでしょう。

うたパスとの比較
うたパスはKKBOXと似たサービスを多く提供している音楽聴き放題サービスで、360°ライブ配信やアーティストとのチャットなどを楽しむことができます。

KKBOXと異なる点は収録されている楽曲の傾向であり、うたパスはJ-POPの新曲から懐かしの名曲といったラインアップに力を入れています。

両者ともに30日間のトライアル期間が設けられていますが、うたパスの無料会員では楽曲を30秒しか再生できません。一方のKKBOXは無料会員でも楽曲の再生に制限はありません。

アジア諸国の楽曲のラインアップが多く、無料会員でも制限のない楽曲再生ができるのがKKBOXの強みといえるでしょう。

他社サービスとの比較

退会方法&プラン変更時の注意点

「お試し会員」と「無料会員」は退会手続きが不要ですが、プレミアム会員は次回課金予定日の前日までに手続きを行うことで退会をすることができます。

また、プラン変更を希望する場合は、一度退会手続きを行う必要があります。退会手続きを完了させた後、改めてKKBOXの希望するプランに登録し直すことを覚えておきましょう。

退会方法&プラン変更時の注意点

まとめ

KKBOXの特徴やプラン内容について解説していきました。

C-POPやアジア諸国の楽曲に関心のあるユーザーはもちろんのこと、プランごとの煩わしい支払い管理に疲れている人はKKBOXの利用がおすすめです。

TEXT:PreBell編集部
PHOTO:Pixabay

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