ネットのギモン・お悩み

2021.10.08 Wi-Fiの電波の調子が悪い!電波状況を改善してネット環境を快適にするには?

自宅内にWi-Fiルーターを設置すれば、自宅内で手軽にインターネットが利用できます。

しかし、場合によってはWi-Fiルーターの電波が届かなくなってしまうことがあり、インターネットが遅いと感じたり、インターネットそのものが利用できなくなったりするケースもあり得ます。

この記事では、Wi-Fiの電波が届かない場合の対処法について説明します。インターネットを快適に利用するためにも、改善方法を理解して、実際に対処してみましょう。

POINT

  • Wi-Fiルーターの電波が弱い場合、ルーターの操作によって対処できることがある
  • 簡単な対処方法で改善しない場合は、Wi-Fiルーターの電波を強めることで対処する
  • 具体的な方法は、無線LAN中継機の設置、高性能のWi-Fiルーターに交換

Wi-Fiルーターの移動・操作で電波の状況を改善

使っているWi-Fiルーターの電波が悪いときは、Wi-Fiルーターの移動や操作によって電波の状況を改善できます。具体的には以下の方法となります。

・Wi-Fiルーターの設置場所を変える
・Wi-Fiルーターを再起動する
・Wi-Fiルーターのチャンネルを切り替える
・ルーターのファームウェアをアップデートする
・無線LANルーターの子機をアップデートする

それぞれの対処方法について説明します。

Wi-Fiルーターの設置場所を変える

Wi-Fiルーターの設置場所を変えると、Wi-Fiの電波の悪い状態が改善する場合があります。

Wi-Fiルーターを設置する場所のポイントは以下の2点です。

・家の中心の辺りに設置する
・設置する場合、床面からの高さを1~2m程度とする

原則として、Wi-Fiルーターは家の中心の辺りに設置します。また、Wi-Fiルーターは床面からの高さが1~2m程度の場所に設置しましょう。それにより、Wi-Fiの電波は家の中にまんべんなく届きやすくなります。

Wi-Fiルーターの設置を避けた方が良い場所

また、Wi-Fiルーターを設置場所として避けたいのは以下の4点です。

・水回りなど水を使う場所
・金属製品の近く
・部屋の隅
・電子レンジなど、強い電磁波を発する電気製品の近く

上記の場所にWi-Fiルーターを設置すると、電波が悪いと感じる場合があります。その理由としては、Wi-Fiの電波は、水や金属に吸収されやすい性質があるためです。

Wi-Fiルーターを設置する場合、台所のように水を使う場所や、水槽など水がある場所の近く、金属製品の近くは控えましょう。

また、部屋の隅にWi-Fiルーターを置くと家全体に電波が届きにくくなります。先の項目でも説明したとおり、Wi-Fiルーターは家の中心付近に設置するようにしましょう。

そのほか、Wi-Fiルーターの周波数帯が2.4GHzのものを使っている場合は、電子レンジの近くに設置しないようにします。

その理由は、電子レンジの周波数帯も2.4GHzであり、Wi-Fiルーターの使用中に電子レンジを使うと、お互いの電波が干渉してWi-Fiの電波が弱くなる場合があるためです。

なお、Wi-Fiルーターの周波数帯が5GHzの場合は、電子レンジの周波数帯と異なるため、電波の干渉はほとんど発生しません。

Wi-Fiルーターの周波数帯は、2.4GHzのもの、5GHzのもの、2.4GHzと5GHzの両方が使えるものがあります。

Wi-Fiルーターの周波数帯が2.4GHzのものを利用するメリットは、壁や床、天井などの障害物があっても電波が届きやすい点です。電波の安定性の面からみると、2.4GHzのものが適しています。また、Wi-Fiルーターを使用する場合は、電子レンジの影響を避けるよう、電子レンジから離して設置しましょう。

Wi-Fiルーターを再起動する

Wi-Fiルーターを再起動することで電波の悪い状態が改善する場合があります。

その理由は、再起動を行うことにより、Wi-Fiルーターに発生していた不具合が解消されることがあるためです。

Wi-Fiルーターを通常通りに使用しているにもかかわらず電波が弱まったときは、Wi-Fiルーターを再起動して様子をみましょう。

Wi-Fiルーターのチャンネルを切り替える

再起動を行ってもWi-Fiの電波が悪い場合は、Wi-Fiルーターのチャンネルを切り替える方法があります。

Wi-Fiルーターのチャンネルを切り替えるためには、ネット上で製品の設定ページを開き、必要に応じてユーザー名とパスワードを入力し、ログインします。

チャンネルを切り替える場合は、現在のチャンネルの数字を確認し、現在のチャンネルの数字に5を加える、または5を減らした数字のチャンネルに変更します。例えば、現在が6チャンネルの場合は1チャンネル、または11チャンネルのいずれかに変えます。

チャンネルの変更時に、チャンネルの数字を5つ加える、または減らした方が良い理由は、チャンネル変更前の数字と変更後の数字が離れていれば、電波が干渉する可能性が低くなるためです。

逆に、チャンネル変更前の数字と変更後の数字が1つしか違わない場合は、電波が干渉する可能性があるので注意しましょう。

新しいチャンネルに設定し終わったら、Wi-Fiの電波が十分な強度になったかどうかを確認します。

Wi-Fiルーターのファームウェアをアップデートする

そのほかの対策としては、ルーターのファームウェアをアップデートする方法があります。ファームウェアとは、Wi-Fiルーターを制御するためのソフトウェアです。

ファームウェアのバージョンが古いと、Wi-Fiルーターそのものの性能を発揮できず、電波が悪いと感じる場合があります。ファームウェアの新しいバージョンがリリースされている場合は、ファームウェアをアップデートしましょう。

それによってWi-Fiルーターの性能が十分に発揮されることとなり、電波が良好な状態でWi-Fiルーターを使用できます。

無線LANの子機をアップデートする

また、無線LANルーターの子機をアップデートすることでもWi-Fiルーターの電波の状況を改善できます。

無線LANの子機とは、無線LANの子機が内蔵されていないパソコンに使用する機器で、USB端末で接続します。

現在では、ほとんどのスマートフォンやパソコンに無線LANの子機が内蔵されているため、無線LANの子機を別途利用する必要はありません。

しかしながら、より電波が安定した状態でネット接続を行う場合に無線LANの子機を接続して使用することがあります。

Wi-Fiルーターの電波の状態が悪い場合は、無線LANの子機のアップデートを行ってみましょう。

根本的な対処:Wi-Fiの電波を強化してネット環境を改善

上記の対処方法を行ってもWi-Fiルーターの電波の状態が悪い場合は、電波の状況を強化するというように根本的な対策が必要となります。

根本的な対処方法としては以下があります。

・無線LAN中継機を設置する
・高性能のWi-Fiルーターに買い替える
・メッシュWi-Fiを利用する

それぞれについて説明します。

無線LAN中継機を設置する

無線LAN中継機を設置することで、Wi-Fiルーターの電波の状況が改善されます。

無線LAN中継機とは、Wi-Fiの電波をより遠くまで飛ばせる機器のことです。無線LANの親機も十分に電波を飛ばすことは可能ではありますが、あくまでも親機のみで電波を発信している状態であるため、電波を飛ばせる距離には限りがあります。

その点、無線LAN中継機を利用すれば、中継機を拠点として電波を飛ばせるため、親機と組み合わせればより広い範囲までカバーできます。

例えば、無線LANの親機を1階に設置した場合、2階の隅々までは電波が届きにくくなる場合がありますが、無線LAN中継機を2階に設置すれば、2階の隅々まで電波が届きやすくなります。

家全体にWi-Fiルーターの電波が行き渡るようにするには、無線LAN中継機の設置がおすすめです。

高性能のWi-Fiルーターに買い替える

Wi-Fiルーターの電波の状況を根本的に解決したい場合は、高性能のWi-Fiルーターに買い替える方法があります。

最新のWi-Fiルーターは「Wi-Fi 6」という規格に対応しています。Wi-Fi 6の特徴は、従来型のWi-Fi規格と比べると高速での通信が可能な点です。

例えば、Wi-Fi 5は最大通信速度が6.9Gbpsであるのに対し、Wi-Fi 6の最大通信速度は9.6Gbpsに達します。

また、Wi-Fi 6が対応している周波数帯は2.4GHzと5GHzの2種類であるため、家電製品との干渉が発生しにくい5GHzの利用も可能です。

なお、Wi-Fi 6は、Wi-Fi 5やWi-Fi 4など従来の規格と互換性があるため、旧機種のスマートフォンやパソコンもWi-Fi 6が利用できます。

メッシュWi-Fiを利用する

そのほか、メッシュWi-Fiを利用する方法もあります。

メッシュWi-Fiとは、家庭内で使用するWi-Fiの電波をより安定的にする仕組みのことで、特徴的な点はアクセスポイントを複数設置する点です。

メッシュWi-FiのアクセスポイントとWi-Fiルーターの中継機は一見すると似ているように感じられますが、以下の点が異なります。

Wi-Fiルーターの場合、中継機を設置するとWi-Fiの通信速度が低下するのに対し、メッシュWi-Fiはアクセスポイントを複数設置しても通信速度は安定的となります。

自宅内のネット環境を改善したいなら、メッシュWi-Fiの利用を検討してみましょう。

まとめ

まとめ

Wi-Fiルーターの電波が届かない場合は、Wi-Fiルーターの設置場所を変えてみたり、Wi-Fiルーターを再起動したりするなど、比較的簡単な方法で改善する場合があります。

改善しない場合は、Wi-Fiルーターのチャンネル切り替え、Wi-Fiルーターのファームウェアもしくは無線LANの子機のアップデートで対処します。

それでも改善が見込めなければ、無線LAN中継機または高機能のWi-Fiルーターの設置などで対処しましょう。

インターネットを日常的に利用している現在では、インターネットが利用できなければ不便に感じてしまいます。Wi-Fiルーターの電波が弱い場合は、記事内で説明した内容を参考にして、Wi-Fiルーターの電波の状況を改善しましょう。

PHOTO:PhotoAC/Unsplash/Pixabay/Pexels
TEXT:PreBell編集部

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