インターネットの仕組みとは?初心者にも分かりやすく解説
現代の私たちの生活には「インターネット」が欠かせないものとなりました。
人によっては「電気、ガス、水道」と並ぶライフラインの1つと数える人もいます。
実際、auやdocomoといった通信業者に障害が起きると、電気やガス、水道が止まった時と同程度に匹敵する影響が出ました。
ですが、インターネットがどういった仕組みで動いているか、あまり理解出来ていない方も多いのではないでしょうか?
普段当たり前に使っているインターネットの仕組みについて、可能な限り専門用語を使わず、初心者にも分かりやすく解説をしていきます。
POINT
- Webサイトで何かURLを入力すると、ブラウザが自動的に「リクエストメッセージ」(「このサイトが見たい」と書かれた手紙の内容のようなもの)を作成する
- 同時に、ブラウザはIPアドレス(サイトの情報が格納された住所のようなもの)も調べる
- その後、リクエストメッセージとIPアドレスが一つになった「パケット」がブラウザによって作成される
- 「パケット」はインターネット回線を通じて「サーバー」に届けられる
- サーバーがパケットを確認して、必要な情報をユーザーに返し、デバイスにWebサイトが表示される
スマートフォンやPCといったデバイスをネットに接続すると、ネット上のサービスや動画や画像の閲覧等、数多くのことが出来ます。
その他にも、家電やその他の電子機器等もネットに繋がっています。
インターネットを使えば、こういった様々なことが出来ます。
今回は「PCでWebサイトを表示する」という例を用いて、インターネットの仕組みについて分かりやすく解説をしていきます。
「Webサイト」が表示されるまでには、大きく分けて主に2つの段階を踏みます。
1.ユーザー側が「このWebサイトを見たい」という指示をPCに出す
2.PCがその情報をインターネットで通信する
大きく2つの段階に分けて、何が起こっているのかを解説をしていきます。
ユーザーが「このサイトを見たい」と思ったら、ユーザー側では以下の4つのステップが踏まれています。
1.ユーザーがブラウザを開き、URLを入力する
2.ブラウザがURLを使って「リクエストメッセージ」を作る
3.ブラウザが「IPアドレス」を調べる
4.ブラウザが「パケット」を作って送信する
それぞれ解説をしていきます。
ユーザーが「このページを見たい」と思ったら、まず「ブラウザ」に「URL」を入力します。
PCであれば、Microsoft edge、Google Chrome等がよく使われています。
ブラウザに入ったら、見たいページのURLを入力します。
たとえば、「Amazonで買い物をしたいな」と思ったら、「https://www.amazon.co.jp/」というURLを入力します。
ブラウザにURLが入力されたら、ブラウザは「リクエストメッセージ」というものを作成します。
リクエストメッセージとは、「このページを見たいです」というリクエストが書かれた手紙のようなものです。
たとえば、「Amazonで買い物をしたい」と思って、https://www.amazon.co.jp/というURLをブラウザに入力すると、ブラウザは「https://www.amazon.co.jp/のページを見たいです」というリクエストが書かれた手紙を作成します。
リクエストメッセージの次に、ブラウザは「IPアドレス」を調べます。
IPアドレスとは、Webサイトの情報が格納されているネット上の場所(サーバー)を指す、住所のようなものです。
たとえば、Amazonに載っている情報は全て、Amazonが使用しているサーバーに保管されています。
他のページも同じで、たとえばYouTubeの動画は、全てYouTubeが使用しているサーバーに動画の情報が保管されています。
サーバーは世界中に数えきれない数があるので、サーバーはそれぞれ「IPアドレス」という住所を持っています。
これがブラウザが探そうとしている「IPアドレス」です。
「https://www.amazon.co.jp/のページを見たい」というリクエストメッセージを作った後、そのリクエストメッセージを送るIPアドレスを調べます。
手紙を出すところをイメージすると、以下のようなイメージになります。
・手紙の内容:リクエストメッセージ
・手紙の封筒に書かれた住所:IPアドレス
次にブラウザは「パケット」を作って、送信をします。
「パケット」とは、「リクエストメッセージ」と「IPアドレス」が一緒になった荷物のようなものです。
手紙を出す時も、封筒と手紙の紙をバラバラにしてポストに投函しても、相手に届きません。
きちんと手紙を住所が書かれた封筒に入れて投函をしないと相手に手紙が届きません。
「パケット」はこれと同じことをしています。
「リクエストメッセージ」と「IPアドレス」を一つにまとめて、「パケット」を作ります。
これで初めてインターネット上に送信することが出来ます。
ブラウザが「パケット」を作成したら、それをインターネットで通信をしてサーバーに届けます。
その際には、必ず2つのサービスを使うことになります。
・アクセス回線(サーバーへの道)
・プロバイダー(サーバーへパケットを届ける業者)
アクセス回線とは、通信を行うインターネットの回線のことです。
パケットを手紙とすると、手紙を届けるまでの「道」のようなものです。
アクセス回線を作って管理する業者は、NTT東日本、NTT西日本があります。
アクセス回線を通って、パケットがサーバーへ送られます。
ですが、「アクセス回線」そのものはただの「道」です。
なので、実際にパケットをサーバーに届けるためには、「運送業者」のような存在が必要です。
それが、プロバイダーという存在です。
プロバイダーとは、アクセス回線とインターネットをつなげる役割の事業者のことです。
アクセス回線を「道」とすると、プロバイダーはパケットを運ぶ「運送業者」のような存在です。
ユーザーは、「運送業者」であるプロバイダーと契約することにより、初めて実際にネット通信が出来るようになります。
有名なプロバイダーには、「So-net」、「Nuro光」等があります。
パケットはアクセス回線を通じて、最終的に「サーバー」へ送られます。
パケットを受け取った「サーバー」は、その内容を確認し、求められている情報をユーザーへ返します。
たとえば、「Amazonのこのページにアクセスしたい」と書かれたパケットを見て、その情報をユーザー側へ返します。
ユーザーのデバイスはその情報を受け取って、情報を表示することが出来ます。
インターネットでWebサイトを表示するまで、以下のような道をたどります。
1.ユーザーが見たいサイトのURLを入力する
2.ブラウザが、「このサイトが見たい」とメッセージ(リクエストメッセージ)を作成する。
3.ブラウザが、そのサイトの情報があるサーバーの住所(IPアドレス)を調べる
4.ブラウザが「リクエストメッセージ」と「IPアドレス」を一つにした「パケット」を作成する
5.「パケット」がアクセス回線を通ってサーバーに届けられる
6.サーバーに届いた情報を元に、サーバーが見たいサイトの情報をユーザーに返す
Webサイトだけでなく、アプリやその他のネットサービス、IoTなど、「デバイスをインターネットに接続して、操作をする」ものに関しては、基本的に全てこの仕組みで動いています。
ぜひ、今後のITニュースを見た際や、自分自身でインターネットを利用する際に、こういった仕組みがあることを念頭に置きながらチェックをしてみてください。
PHOTO:iStock
TEXT:PreBell編集部
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