見ているだけで「僕は僕のままでいいんだ」と心が晴れた…そんな精神科医のチャンネルとは?【暮らし、楽しむ、YouTube】
さまざまなジャンルの動画が存在する、YouTube。日々の暮らしに役立つ情報が意外と眠っているので、ただの暇つぶしで見ているだけではもったいないです!!
今回の「暮らし、楽しむ、YouTube」では、ミュージシャンでマンガ家の劔樹人さんが、見ているだけで「僕は僕のままでいいんだ」と気が楽になり、前向きな気持ちになった精神科医の先生が運営するチャンネルを紹介します。
気の進まないことや、最初の一歩が踏み出せないことも、まずYouTubeで学べる時代
皆さま、ご機嫌いかがですか?
劔樹人と申します。
マンガを描いたり、ミュージシャンをしたりの傍、家事育児をメインで担当する主夫として日々を送っています。
新型コロナと共に過ごす日々もずいぶん長くなってきました。
生活に大きな影響が出てしまい、現実的に困っている人。
先行きへの不安になんとなく気持ちが晴れない人。
気にせず過ごしているつもりで、知らないうちに心へのダメージが蓄積している人。
誰もが無関係ではいられない状況ですので、今、心のケアを必要とする人は多く存在しているはずです。
しかし、精神医療やカウンセリングといったものがまだまだ身近にないのが私たち日本人。
かくいう私もそうでした。
元々、落ち込みやすい性格は自覚していたのですが、結婚してから、自分が悪くないことでも気にして、自分を責めているんじゃないかと妻に指摘されました。
「一度、病院にかかってみたら?」と妻に言われるものの、「自分が精神科なんて……元々こういう性格なんじゃないかな」と、生返事だけして毎日を過ごしていました。
ただ、私も自分の問題からダラダラ逃げるところは好きではなかったので、あるとき覚悟を決めて近所のメンタルクリニックに行ってきました。
しかし、私の煮えきらなさが、たまたまこの病院の先生と相性が悪かったのか……。
私はこれでまた一層精神科に抵抗が生まれてしまったのでした。
すると妻が「自分もイライラしやすい性格を直したいから」と、夫婦でのカウンセリングを提案。
私も今度の先生には落ち着いてしっかり相談することができました。セロトニンというホルモンが足りていないから落ち込みやすいということがわかったので、今はメンタルクリニックで処方箋をもらい、極端に落ち込んだり、自分を責めたりすることもなく、少しずつ健やかに改善しながら日々を送れています。
「身体に不調があればすぐに病院に行くのと同様、心の不調も解決するんだ!」ということを、35歳を過ぎて初めて学びました。
欧米では、「鬱(うつ)は心の風邪」くらいの感覚が普通で、海外ドラマを見ていると、カジュアルにカウンセラーが出てきます。企業や学校にも専属のカウンセラーがいるのが当たり前。
日本はなんでハードルが高いんでしょうね……。
そんなときこそYouTubeチャンネル。なんとなく気の進まないことや、最初の一歩が踏み出せないことも、YouTubeで学ぶことができるのが今の時代です。今回は、精神科医であり作家である、樺沢紫苑(かばさわしおん)先生が運営するチャンネルを紹介します。
元々勤務医としてうつ病や自殺の研究に携わっていた樺沢先生は、留学を経て、精神医学の知識の普及によるメンタル疾患予防のため、インターネットで精神医学や心理学などの情報をわかりやすく発信されるようになりました。この活動、まさに、日本人の精神医学に対するハードルを下げていると言えるのではないでしょうか。
精神科医という性質か、いわゆる自己啓発系の発信をしているYouTuberに比べると圧のない落ち着いた語り口で、脳科学に基づく説明はとても説得力があります。
例えばこちらの動画。
欠点のように思えるネガティブな思考の根拠を、脳科学から解説し、ネガティブな自分を認知し、「なぜ、別にネガティブでもいいのか?」と思うことの大切さを解説してくださっています。
自然の中や海外の街並み……先生の動画には癒しの工夫がされている
それから、慢性的なセロトニン不足であることがわかった私には、こちらの動画が参考になりました。
この動画のほかにも、樺沢先生は朝散歩をおすすめしています。
というのは、朝、陽の光を浴びることで、セロトニンが出て、「今日もがんばろう」など、前向きで意欲的な気持ちがわいてくるからです。
私もここ3年、毎朝娘を保育園に歩いて連れて行っています。これは先生のおっしゃる朝散歩になっているのかもしれませんね。
朝散歩ではありませんが、樺沢先生の動画は、自然の中や海外の街並みなど、屋外のいろいろなところで撮影されています。風景が日々変化することによる癒し効果も感じます。
樺沢先生がこれまでに公開している動画は1,500本以上にもなり、ここしばらくはコロナに関わるものも多くなっています。これだけあれば、すでに大抵の人が抱える悩みに当てはまりそうではあります。
もちろん、心の問題は、人それぞれ、千差万別です。
いきなりカウンセラーや精神科医にかかるのはハードルが高くとも、樺沢先生の動画を見ることがきっかけになり、実際に精神科へ足を運ぶ気持ちになったら、コロナの中でもきっと少しずつ、人々の心苦しさが改善されてゆくのではないでしょうか。
マンガ・文:劔樹人
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