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2021.02.10 電話の「もしもし」の由来から世界情勢まで!「過去の成功や失敗に学ぶことって大事!」と見始めた歴史系チャンネルがとにかく楽しい!【暮らし、楽しむ、YouTube】

さまざまなジャンルの動画が存在する、YouTube。日々の暮らしに役立つ情報が意外と眠っているので、ただの暇つぶしで見ているだけではもったいないです!!

今回の「暮らし、楽しむ、YouTube」では、ミュージシャンでマンガ家の劔樹人さんが、YouTubeチャンネル『非株式会社いつかやる』を紹介します。歴史から国際情勢、オカルトの背景まで取り扱う日本初の歴史系ユニットチャンネルの動画を見ていく中で、劒さんにはどんな変化があったのでしょうか……?

「歴史は間違った情報からの護身術だ!」見始めた歴史系チャンネルがとにかく楽しい!

皆さま、ご機嫌いかがですか?
劔樹人と申します。
マンガを描いたり、ミュージシャンをしたりの傍、家事育児をメインで担当する主夫として日々を送っています。

私はこう見えて、高校は県内で一番偏差値の高いところに通い、それなりにお勉強ができるとされる国公立大学を卒業しているのですが、ろくに就職もせず、学生時代に学んだことなんてほとんど活かせないまま中年になってしまいました。
そういう方はきっと多いのではないかと思います。

大学受験の時の話をすると、私は世界史専攻だったのですが、世界史だけが他の教科からかけ離れて成績が悪く、もはや意地になって勉強していたんですよ。
結果、センター試験ではかつて取ったことのない高得点だったのですが……。

「歴史は間違った情報からの護身術だ!」見始めた歴史系チャンネルがとにかく楽しい!

20年前のこの出来事が、私と学問としての歴史との最後の関わりです。

しかし世界情勢が大きく変動する昨今、アメリカの大統領も変わり、世界中の人にとって必要なのは、過去の成功や失敗に学ぶことなのではないかという気もしています。

そう、歴史ですよ。まあまあ日々生きていて必要になる機会はないと思ってきましたが、フェイクニュース」など、あやふや情報を日常的に浴びながら、冷静に、人の道を外れることなく生きてゆくためには、事実や根拠に裏付けられた知識が必要だと思うのです。

今、歴史を学ぶきっかけとして私が気になっているのはこちらのチャンネルです。

非株式会社いつかやる

先ほども言ったように、ネットのコンテンツは今やフェイクニュースやデマの温床であり、非常に多く存在する教育系動画のYouTuberでも、誤ったデマ情報を発信してしまったり、思想的な問題をあおるようなことをしてしまったりで、批判されることも多くあります。

ネットの情報をうのみにするのは危険な部分もあるのですが、なぜ私がこのチャンネルを良いと思うかご説明しますね。

まずひとつ、歴史は「楽しいものである」と言う前提にあると言うこと。

「非株式会社いつかやる」は、「ぴろすけ」「いつかやる社長」「副社長」のメンバーで構成されていて、動画は基本的に、誰か一人が解説をし、他のメンバーが聞き手に回るという形式になっています。
適度にツッコミの入るこの授業のようなやり方は、にぎやかさもあり、飽きずに楽しく見ることができます。

歴史を学ぶと言っても、このチャンネルにはまあ、生きてゆく上で全く必要のないような情報もたくさんあります。
でも、何かを好きになる時、これは人生に必要かどうかなんて気にしませんから。そういうところに、興味を持つきっかけは存在しているのだともいます。

例えばこちら、「童子切安綱(どうじぎりやすつな)」と言う名刀についての解説動画です。

リアル鬼滅の刃【童子切安綱】その名刀の凄さに震えが止まらない!【酒呑童子】

リアル「鬼滅の刃」ということで、鬼滅ファンや「刀剣乱舞」ファンも見ているのではないでしょうか。再生回数の多い動画です。
「鬼を倒した」という風説レベルから、愛剣家の泥沼所有権裁判から文化庁によって買い取られる歴史まで、とある刀にまつわるエピソードを紹介したものですが、日本の風習や妖怪伝記、歴史上実在したの豪傑の逸話にまで話題は広がり、古代日本史の魅力が詰まっています。

それから、私はオカルトや民族伝承好きなのでこちらも。

なぜ怖れる?闇だらけの【日本の風習】霊が水辺に現れる理由って?

誰しもが電話の時に使う「もしもし」の由来や、「夜に爪を切らない」といういわれなど、現代にまで残る風習を歴史的視点で解説しています。
日頃当たり前にやってしまっているちょっとした行動の理由も、エビデンスが重要な現代社会において由来を知っておくことは大事なのではないでしょうか。
ただの迷信と思っていても、意外と昔からの経験則や統計が土台にあったりしますしね。

「歴史は間違った情報からの護身術だ!」見始めた歴史系チャンネルがとにかく楽しい!

「どんな時もけっしてふざけず、誠実に向き合うことこそ何かを達成する秘訣」…理念あるチャンネルに魂が震えた

そして、私がこのチャンネルを良いと思うもうひとつの理由ですが、あくまでも歴史や社会情勢に対して「真面目」であるということ。

チャンネルの概要にも「どんな時もけっしてふざけず、誠実に向き合うことこそ何かを達成する秘訣」とうたっている部分があります。

このチャンネルでは、尖閣諸島問題、竹島問題、アメリカ大統領選など、誰かがネットで口に出せばまあ議論の嵐が吹き荒れるようなセンシティブな話題も取り上げています。

コロナ禍もあり、こうした話題はチームのリーダーである社長が一人で解説したり、生放送したりしていますが、そのスタンスはなるべくフラットに、あくまで事実関係の解説に徹し、自分の主観はきちんと自分の主観として区別することを徹底しています。

また、「国家間の問題と、それでその国の人たちを馬鹿にすること、馬鹿にされることとは違う」という姿勢で、差別や分断に加担しない姿勢を表明しているのも大事だと思います。
歴史を学ぶ上で、相入れなかった国同士の軋轢(あつれき)も、また、その国同士が力を合わせて成し遂げてきたことも、歴史を学び、発信する責任を負った立場ゆえの理性的な視点ではないでしょうか。

そして、特に政治的案件では、一人一人が考えて答えを出し、主体性を持って政治に関わることの大切さも訴えます。これは本当に大事なことだと思うので、こうした影響力あるYouTuberの発信で、若者の投票率も変わってゆくなら、それは素晴らしいと思います。

「どんな時もけっしてふざけず、誠実に向き合うことこそ何かを達成する秘訣」…理念あるチャンネルに魂が震えた

何かに影響されて自分を見失わず、調べ、考えることが大事

最後に、私たちが今まさに考えなければならないのは、感染症に対してのことですよね。
「いつかやる」も、感染症の歴史はシリーズとして手厚く解説しています。

7500万人がタヒ亡!【黒タヒ病・ペスト】その背景に驚きを隠せない!#1

何かに影響されて自分を見失わず、調べ、考えることが大事

人のモラルやメディアのあり方も含め、過去の感染症の歴史には、今の新型コロナ禍に通じる部分がたくさんあります。

今回私はこちらのチャンネルを紹介しましたが、あくまで一番大事なのは、何かの影響で己を見失わないようにすること。そして自分で調べ、考えることだと思うので。

2021年がポジティブな年になりますよう、祈っております。

マンガ・文:劔樹人

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