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2022.01.06 新しい音楽はジャンク品から生まれる?「ハードオフ」のチャンネルが最高すぎる【暮らし、楽しむ、YouTube】

さまざまなジャンルの動画が存在するYouTube。日々の暮らしに役立つ情報が意外と眠っているので、ただの暇つぶしで見ているだけではもったいない!

一児の父でもあるミュージシャンでマンガ家の劔樹人さん。大好きなリサイクル系ショップ「ハードオフ」のチャンネルが最高すぎるんだとか。劒さんが特に気になった動画とはいったい……?

大好きな「ハードオフ」のYouTubeチャンネルに夢中!

皆さま、ご機嫌いかがですか?
劔樹人と申します。
マンガを描いたり、ミュージシャンをしたりの傍、家事育児をメインで担当する主夫として日々を送っています。

私は20年ほどベーシストとしての活動をしていまして(20年分も上達していませんが)、とにかく楽器が好きです。

さらにアンティーク品や経年変化という現象そのものを好んでいることも相まって、中古楽器には長年情熱を傾けてきました。
それなりに価値のあるビンテージ楽器も少しは所有しているのですが、一部の愛好家しか振り向かないようなガラクタも多く所有しています。
エレキギターやベースのような楽器は、修理さえしたら使えるようになるので、どんなジャンク品でも見た目が気に入れば、気にせず買ってしまうのです。

いったいどこで入手するのかというと、オークションサイトとリサイクルショップの「ハードオフ」です。
特にハードオフではオークションサイトやフリマアプリではなかなか出てこないレアものや、中古楽器店では高値が付いているものが相場より安く見つかることがあります。

僕は地方でハードオフを見つけたら、掘り出し物がないか必ずチェックします。

北海道のハードオフ網走店で見つけた90年代の日本製のベースを、全く別の塗装とパーツで改造してもらい、お気に入りのベースとして今もよく使っています。

90年代の日本製のベース
大好きな「ハードオフ」のYouTubeチャンネルに夢中!

そんなハードオフ大好き人間として、放っておけないYouTubeチャンネルがあります。

永田 ハードオフ久留米国分店

ハードオフ久留米国分店の店長・永田さんが、主にハードオフで売られている楽器や、ゲーム機などを使って演奏する動画を投稿しているチャンネルです。

ハードオフは中古品のほか、ジャンク品の買取、販売をおこなっています。「ジャンク品」とは、そのままの状態で使える見込みがないくらいに壊れていたり、年式があまりにも古いなどで商品価値が著しく低かったりする商品のことです。

永田さんはジャンク品となった楽器などを活用し、演奏、撮影、編集などすべてひとりでおこなった動画をYouTubeにアップしています。

ハードオフ店員がジャンク品でX JAPANのRusty Nailを演奏

こちらの動画ですが、ハードオフ店内に響き渡る永田さんのハイトーンシャウトに、機材としては根本がぐらつく三味線、ネックが波打っているベース、20年前のマイク、ネックがねじれたギター、バスドラムだけ音が出ない電子ドラム、傷だらけのバスドラ、ところどころ音の出ないキーボード、起動にコツのいる4台のゲームボーイなどが使われています。それなのにこのクオリティ……!永田さん、とんでもないマルチプレイヤー(どんな楽器も演奏してしまう人)なんですよね。映像の合成も絶妙で最高です!

永田さんがTwitterにアップしたダイジェスト動画はなんとYOSHIKIさんの目にも留まり、「Wow! Oh #RustyNail ~♪」と引用RTされていました……!すごい!

大好きな「ハードオフ」のYouTubeチャンネルに夢中!

さらに、永田さんの強烈な特徴は、そのハイトーンボイスと歌唱力です。

XのToshiさんやT.M.Revolution西川さんのキーで歌える人もなかなかいないのに、浜崎あゆみさんといった女性キーも原曲のキーで歌いこなしているのです。

ハードオフ店員がジャンク品を使って浜崎あゆみのevolutionを演奏

永田さんの個人チャンネルの永田MOVIEでは、広瀬香美さんやLiSAさんといった女性でも特にキーの高いアーティストの曲も原キーで歌っています。永田さんの喉はホンモノです……!

永田さんの動画を見ていると、どんどん歌が上手くなっているのがよくわかります。日頃からしっかりボイストレーニングをやっていないと不可能なレベルだと思います。

「ジャンク品は宝の山」。楽器じゃないものを使って奏でた新しい音楽

実は永田さんは楽器だけを使って演奏するわけではないのです。
壊れたチューナーのスイッチ音、壊れたカメラのスイッチ音、バスケットボールやゲーム機など、ハードオフで売られているものは、すべてが永田さんのアイデアで楽器に変わります。

「ジャンク品は宝の山」。楽器じゃないものを使って奏でた新しい音楽

永田さんも「ジャンク品は宝の山」と言っていますが、このチャンネルを見ていると、壊れたものでも使い方によって生まれ変わるということが本当によくわかります。

最近は、SDGsという言葉をあちこちで聞きます。

壊れて捨てるしかないジャンク品にも、SDGsにつながる可能性があると、永田さんの動画を見ていて思いました。少なくとも私は、ジャンク品の可能性をもっと追求したいと思いました。

YouTubeは自分を表現し、夢を叶える場所

永田さんは会社員なのになぜこんなに楽器ができるのか。学生時代は軽音楽部をやっていたのかなと思ったのですが、どうやら10代の頃はプロのミュージシャンを目指して上京したこともあったようです。

ハードオフのジャンク品使って色々語ってみた。

これだけの才能を持った人も夢を諦めざるをえなかったわけですから、音楽の世界とは、なんとも厳しい世界です。それでも、永田さんの才能は、YouTubeを通じてちゃんとこうして世に知れ渡ったわけです。

GLAYとの共演が夢だという永田さん。GLAYのメンバーに存在も知られた今、その夢は必ず叶うと私は思います。

YouTubeは自分を表現し、夢を叶える場所

マンガ・文:劔樹人

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