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2022.02.17 「リモコン、スマホにまとめちゃいました」スマートリモコンで暮らしはどこまで便利になるのか?【スマートにいかない私たちの話】

近頃何かと話題のIoT。家電やAV機器をより便利に操作して楽しく生活できるIoTですが、簡単そうに見えて意外な落とし穴が待っていることも……。そんなトラブルとその解決策を紹介する「スマートにいかない私たちの話」。今回は、リモコンをスマホにまとめて操作可能な「スマートリモコン」に関するお話です。

スマートリモコンは、一台でスマートホーム化が実現する、すぐれもの

スマートリモコンは、一台でスマートホーム化が実現する、すぐれもの

スマートリモコンとは、部屋の中に設置し、専用のスマホアプリで操作することで、家電それぞれに対応した赤外線通信で、家電を操作できるアイテムです。

スマートマルチリモコン今回使用した+Style(プラススタイル)の「スマートマルチリモコン」はアプリを使っての家電操作や、Google アシスタント、Amazon Alexa(アレクサ)対応のスマートスピーカーを使って音声操作も可能。スマホアプリや声で自宅の家電をコントロールできる。

通常のリモコンの場合はリモコンから赤外線が発射され家電を操作する仕組みですが、スマートリモコンの場合は次のように、普段使っているリモコンに代わって、家電製品に指示を出してくれるので、スマホが手元にあればいつでもどこでも家電を操作できるようになるのです。

スマートリモコンの仕組み

次に、スマートリモコンのメリットについて見ていきましょう。

メリット①家電のリモコンをスマホ1台に集約できる

スマートリモコンでありがたいのが、いくつもある家電用リモコンをスマホ1台に集約できるところ。

リモコン

エアコンにテレビ、照明操作に必要なたくさんのリモコン操作が、スマホ1台でできるのです。「あのリモコン、どこにいったっけ……」などと、室内をあちこち探し回る手間からも解放。操作画面も専用アプリのものになるので、リモコンごとに異なる煩雑な操作も不要です。

メリット②家の外からの遠隔操作が可能になる

スマートリモコンをWi-Fiに接続すれば、家の外からでも家電を操作することができます。この機能を使えば、「家に帰るちょっと前にエアコンを起動しておく」「付けっ放しになっているエアコンやテレビの電源を外出先からオフにする」ということも可能です。機種によっては照度計や温度センサーがついているので、「室内の気温が一定以上になったら冷房をつける」「暗くなったら自動で照明をつけておく」という操作が可能なものもあります。「ペットのために一定の室温をキープしたい」「防犯のために夜になったら照明をつけておきたい」といった使い方もできる非常に便利なアイテムなのです。

+Styleアプリの例Wi-Fi接続されたスマートリモコンはスマホで家電を遠隔操作することが可能に。また、タイマー機能を持たない家電や機器であっても、本製品を使えばタイマーでON/OFFさせることができる(+Styleアプリの例)。

メリット③音声による制御も可能に

スマホを使った操作の他にも、スマートスピーカーとスマートリモコンを接続すれば、音声による制御も可能になります。スマート家電ではなくても「テレビをつけて」「照明をつけて」といった口頭での指示で家電が操作できるようになるのです。そのため、スマートスピーカーと組み合わせればスマートリモコン一台で一気に自宅をスマートホーム化することができると言っていいでしょう。新たに家電は買いたくないけれど、スマートホームを試してみたいという初心者にも向いています。

使っている家電によってはちょっと設定が面倒……かもしれません

オートロックでの締め出し、そして電池切れには要注意!!

そんな便利なスマートリモコンですが、基本的には「赤外線で指示を出す機器」である点は従来のリモコンと変わらないので、赤外線ならではの限界もあります。

例えば、赤外線は建物の壁を通らないので、複数の部屋の家電を操作する場合は、それぞれの部屋に一台ずつスマートリモコンが必要になります。複数のスマートリモコンを一台のスマホのアプリ上で操作することは可能ですが、購入する際には「基本的にスマートリモコンが使えるのは一部屋だけである」という点を忘れないようにしましょう。

もうひとつ、赤外線リモコンの限界という点で「音声の操作と実際の動作がかみ合わない場合がある」という場合があります。赤外線リモコンで家電の電源を操作する場合、赤外線が飛ぶたびにオンとオフの指示が交互に出ることになります。ですので、例えばテレビがついている状態で「テレビをつけて」という口頭の指示をスマートリモコン(とスマートスピーカー)に出すと、その指示によってテレビの電源が切れてしまうことになります。スマート家電の操作ではなく、あくまで赤外線リモコンの役割を代行しているというスマートリモコンならではの弱点です。

また、操作したい家電がリストにない場合は、スマートリモコンに従来のリモコンの赤外線を当てて手動で学習させる必要があります。ひとつずつリモコンの赤外線を当ててから、動作するかどうかを確かめる必要があるので、製造年が古い家電を使用している場合には多少手間を感じてしまうかもしれません。

+Styleアプリの例スマートリモコンに従来のリモコンの赤外線を当てて手動で学習させているところ。

しかし、家電カテゴリから使っているメーカーのリモコンを選ぶだけで使用する家電を特定しやすくなっています。

+Styleアプリの例スマートリモコン用アプリのリストからメーカー→機種の型番といった順で操作対象の家電を探し出しているところ。

スマートリモコン導入にあたっては、初期設定が必要など、買ってすぐに使えるというわけではないことに注意が必要です。とはいえ、部屋の中の家電を一括で操作できるので大量にリモコンを置いておく必要もなく、その上音声操作にも対応したスマートリモコンが便利な機器であることは間違いありません。それから、今回例に挙げた+Styleの場合は、スマートリモコン以外にスマート電球からスマート扇風機まで、さまざまなスマート家電を同じアプリで管理できるメリットも挙げられます。住居をスマート化する最初の一歩として、イチオシのアイテムがスマートリモコンなのです。

TEXT:しげる
イラスト:くまみね
PHOTO:Getty Images
監修:三上洋

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