「家じゅうの家電がスマート化!?」スマートプラグ導入前に読んでおきたい話【スマートにいかない私たちの話】
近頃何かと話題のIoT。家電やAV機器をより便利に操作して楽しく生活できるIoTですが、簡単そうに見えて意外な落とし穴が待っていることも……。そんなトラブルとその解決策を紹介する「スマートにいかない私たちの話」。
今回のテーマは部屋の電源に挿して設置するコンセント型のIoT機器「スマートプラグ」です。スマートフォンのアプリから電源のオン/オフを操作できるので、接続した家電をスマート家電に変身させられるという優れもの。果たして日常のどんな場面がスマートになるのでしょうか。
アナログ家電をIoT化!スマートプラグとは
最近ではインターネットに接続可能なIoT家電も増えてきましたが、手動スイッチを入れて起動するアナログ家電を、現役で使っている方もまだまだ多いでしょう。
しかし、Wi-Fiへの通信機能を持つコンセント型の機器「スマートプラグ」を活用することで、電源のオン/オフを手元のスマートフォンやスマートスピーカーから行えるようになります。スイッチを自分で押す必要のある家電をIoT化し、どこからでも電源のオン/オフの操作が可能になるのです。
電源のオン/オフの操作は専用アプリで行います。ちなみにスマートプラグの名称は自由に変えることができ、コンセントが複数あるものに関しては、それぞれに名前をつけることも可能です。
スマートプラグを使うことで、物理的なスイッチを押さないとオンにできない家電でも、その場に行かずにスマホアプリで操作できるようになります。たとえば、高い位置に置いてあるサーキュレーターを背伸びせずにONにできたり、寝室のスタンドライトの消灯をリビングから行うといったことも可能。また、家の外からでもオン/オフを制御できるので、帰宅前にリビングのライトをオンにするといったこともできます。
スマホアプリを起動して電源をつける動作すら面倒という場合、スマートスピーカーと連携して、スマートスピーカーに「間接照明をつけて」と話すだけで、照明をつけることも可能なのです。
さらに、スマートプラグのスケジュール機能を使えば、決まった時間に家電の電源を入れたり消したりできます。
これには気をつけて!スマートプラグを使うときの注意点
スマートプラグは「コンセントの抜き差しをアプリ上で行える」というイメージ。そのためコンセントの抜き差しだけで電源を入れられる製品は、スマートプラグによる操作が可能です。
しかし、スマートプラグでは起動できないアナログ家電もあります。たとえば、次の写真の加湿器はコンセントの電源をオンにしても通電状態になるだけ。スイッチを押さないと運転が始まらないのです。
そのため、エアコンや空気清浄機、テレビ、ゲーム機など、電源を入れても待機状態になるだけの家電や、リモコンで電源をオンにする家電にもスマートプラグは使えないことに注意しましょう。
もちろん、電源をオフにするだけならどの家電製品でも可能です。たとえばエアコンのコンセントにスマートプラグをつけて、外出後に消し忘れたかな?と思ったとき、遠隔操作で電源をオフにするといった使い方は考えられます。
ただし、これは稼働中にいきなりコンセントを抜くことと同じ。家電によっては停電用の安全装置が作動する可能性もあるため、万が一の手段に留めておいたほうがよいでしょう。
もうひとつ、ストーブなど高熱を発する家電にスマートプラグを使うことはできません。スケジュール機能や遠隔操作でスイッチを入れた場合、近くに引火しやすいものが置いてあっても気づきにくく、火災の危険性が高まることが理由です。注意しましょう。
まとめると、次の条件をクリアした家電がスマートプラグに向いていると言えます。
- 基本的に電源のON/OFFで動く、リモコンのない家電
- 電源プラグの抜き挿し、物理ボタンの押下、プルスイッチ(引き紐)のいずれかで電源のON/OFFができる家電
- 安全装置がついていないか、安全装置なしでも安全な家電
ライターの家に今ある家電を検討した結果、次のようになりました。
スマートプラグ導入! | スマートプラグ見送り |
---|---|
間接照明 スタンドライト サーキュレーター |
エアコン(OFFにする際は向いている) テレビ ゲーム機 熱を発する家電(ストーブやヒーターなど) |
スケジュール機能も使えば、利用シーンが多様に広がるスマートプラグ。自身の生活スタイルに合わせて効果的な使い方を考えてみるのも楽しいでしょう。
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TEXT:弥富 文次
イラスト:くまみね
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