部屋を綺麗に掃除するのはどっち? ロボットVSメイドでお掃除対決をする
ロボットというものがある。ドラえもんに代表されるように、未来のモノだと思っていたけれど、近年は一般家庭にもロボットの波が来ている。ルンバのように、自宅を掃除してくれるロボットが登場しているのだ。 しかし、そのレベル、仕上がりはどうなのだろう。たとえば、メイドさんとロボットでは、どちらが部屋をキレイにしてくれるのだろうか。人間はロボットに勝てるのだろうか。
部屋は汚いもの
部屋がキレイなのと、汚いのとでは、誰もがキレイなのがいいはずだ。そのために、掃除機をかけたり、クイックルワイパー的なものを使ったりする。部屋がキレイな方が、気持ちがいいのだ。汚い方がいい、なんて人はいないのである。
ただ、部屋をキレイにするのは難しい。上記の写真は私の部屋なのだけれど、キレイにしなければ、と思ってはいるけれど、とにかくずっと汚い。わかってはいるのだ。ただ、汚いのだ。部屋をキレイにしたいけれど、そう簡単にはキレイにならないのだ。
自力で部屋をキレイにするのはあきらめて、お掃除マシン「ルンバ980」を手にいれた。ルンバ本体に搭載されたカメラとフロアトラッキングセンサーなどにより、部屋のどこがまだ清掃されていないのかを高精度に判断してくれるという。これで我が部屋は、キレイになることが約束されたのだ。
ところが、だ。
ルンバに勝つ汚さ
前述のように「ルンバ980」は高性能のお掃除ロボットである。未来のロボットと言ってもいいかもしれない。ただ私の部屋の汚さはルンバに勝ってしまった。
物が多くて、ルンバが活躍できるであろう大海原に乗り出すことができないのだ。かわいそうに思い、私がルンバを持って、布団という障害物の向こうにルンバを出してあげる。ただそれでも、ルンバには処理できないゴミが多すぎた。
きっとルンバは「ホコリ」とか、「抜け毛」とか、そのようなものを吸い取りキレイにしてくれるのだと思う。ただ私の部屋の汚れ具合は、それ以前の問題で、床にでかいゴミやモノが散乱しているのだ。使ったら片付ける、と子供の頃からきつく言われてきたけれど、それが実践できないのだ。よってルンバにはどうにもならない汚い部屋になっている。
メイドさんを呼ぶ
人類VSロボットのお掃除対決は、ちがう意味で人類の私が勝利した。私の部屋の汚さには、ルンバもかなわないのだ。ちなみに、この部屋ですが、かなりキレイにした方。撮影があると分かったので、キレイにしたのだ。ただその状態でルンバに勝ってしまった。
私の掃除の能力は、これでもルンバに勝った状態なのだ。これ以上にキレイにするということは不可能なのだ。そこでメイドさんに来てもらうことにした。
ロボットはあきらめて、メイドさんに部屋をキレイにしてもらう。秋葉原などにあるメイドカフェ「めいどりーみん」から、メイドの「ぴぃす」さんを呼んだ。メイドである。一番人気である。汚い部屋の掃除なんて得意に決まっているのだ。
メイドの「ぴぃす」さんが引いていた。部屋が汚いことに。そして、私の家には掃除機などが存在しないことに。普段どんな掃除をしているのか、と聞かれたけれど、してない、と答えるとさらに引いた。部屋が汚いと人は引くのだ。
ルンバではできなかった「ゴミを捨てる」や「本来あった場所に戻す」などの作業をぴぃすさんが行う。部屋がどんどんとキレイになっていく。なにより、部屋に女性がいることに喜びを感じていた。私の部屋に女性が来たことはないのだ。
部屋を片付けてくれているぴぃすさんにいいところを見せたくて、2年ぶりくらいに、布団を押入れにしまった。部屋が急に広くなりキレイになった気がした。ただ、いまさら部屋を片付けても彼女の中での私の点数はプラスされないだろう。むしろ「2年ぶり」の話に引いていた。
ルンバで掃除した時になかったことのひとつに、部屋がいい匂いになった、というのもある。ぴぃすさんが来てから部屋がいい匂いなのだ。実はこのとき、部屋の匂い消しに蚊取り線香をたいていたのだけれど、その香りではない、いい匂いになった。メイドさんはすごい。
ロボットより人
部屋がキレイになった。ロボットより人なのだ。ただ問題もある。なんか緊張するのだ。人に慣れていない私だけかもしれないけれど、家に女性がいたら緊張するのだ。さらに、メイドさんは帰って行くので、金持ちでもない限り、毎回呼ぶのは困難だ。
一度キレイになれば、この状態を保てばいいのだ。今までは掃除機がないなどで、キレイを保つのは難しかった。しかし、今の私にはルンバがある。これで常に掃除をしておけば、キレイが保て、キレイにしなければならない、という心理も生まれる。
最近のルンバはスマホと連携していて、外からネット経由でスマホで掃除をお願いすることができる。帰ってきた頃には部屋がキレイなのだ。キレイな状態を見せられると、キレイにしなければ、となるのだ。ルンバは部屋だけではなく、人の心もキレイにしてくれるのかもしれない。
それぞれいい!
ロボットVSメイドの掃除対決は、それぞれいい、という結果になる。根本的な片付けは人だし、その片付いた状態を維持するにはロボットだ。もっとも、もう一回、家にメイドさんに来てもらいたいという、ピンク的な気持ちはあるけれど、キレイな状態で呼んで、喜ばせたい。今回は引いちゃったから。
ライター
地主恵亮 (じぬしけいすけ)
1985年福岡生まれ。思い立ったが吉日で行動しています。地味なファッションと言われることが多いので、派手なメガネを買おうと思っています。無職でもリア充になれる方法を紹介した「インスタントリア充」(扶桑社)発売中です。ほかに「妄想彼女」(鉄人社)、「東京おのぼり観光」(アスペクト)もあります。
PHOTO:合田和弘
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