ファミマとドンキ、顧客データを共有 ニュース

ファミマとドンキ、顧客データを共有

ファミリーマートと、ディスカウント店「ドン・キホーテ」を展開するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)ら5社は4月28日、顧客データを相互利用すると発表した。顧客データは3000万以上に上り、国内最大規模になる見通し。5月から共有を開始する。

協業にはファミマとPPIHのほか、カイバラボ、伊藤忠商事、データ・ワンが参画する。カイバラボはPPIHの子会社、伊藤忠はファミマの親会社だ。データ・ワンは伊藤忠とファミマ、NTTドコモ、サイバーエージェントが2020年に設立し、小売業者の保有データを活用したデジタル広告配信や広告代理店を運営している。

PPIHが提供する電子マネーサービス「majica」の会員データ約1100万と、ファミマとデータ・ワンが保有する広告IDデータ約2900万を掛け合わせる。膨大なサンプルを分析し、消費者への広告戦略に生かす。

端末に結びついた広告IDを活用

協業の背景には、商品の販売データや顧客データなど、小売業者が運営する店舗での情報を元に広告を配信するリテールメディアの成長がある。米国では大手小売企業がインターネット広告配信のサービスを立ち上げるなど、市場が拡大している。

今回の協業により、効果的な広告配信の基盤を作る。基本ソフト(OS)を通じて、スマホなどの端末に割り振られている「広告ID」を利用し、匿名化された購買情報を集める。広告IDと個人名は結びついていないため、プライバシーにも配慮できる。

顧客データの収集と分析はデータ・ワンが担うといい、性別や年代、購入した商品などの情報を分析に使う。膨大な顧客データを利用することで、より精度の高い分析ができるという。顧客のニーズに合わせた効果的な広告配信が可能となるようだ。

【関連リンク】

・ファミマとドンキ、顧客データで提携 購買行動分析、広告に活用(時事通信)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023042801090&g=eco

TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock

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