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携帯会社で健康保険証の本人確認中止が相次ぐ

これまで運転免許証に代わる本人確認書類として使用されてきた健康保険証だが、携帯会社では使用を見直す動きがある。

NTTドコモは、5月中旬に健康保険証を本人確認書類として取り扱うことを中止する。健康保険証の他、共済組合員証や介護保険資格者証なども利用停止する。対象は格安プランの「ahamo」を含むが、未成年者や「ドコモでんき」の申し込みには引き続き健康保険証の利用が可能だとする。

中止に踏み切った理由は、利用者の意図しない「不正な契約締結や不正利用等」が増加しているからだという。健康保険証には顔写真がなく、他の公的書類に比べ、「誰か」になりすまして使用することが容易い。こうして電話番号を不正に入手して詐欺に利用すると、誰が持ち主なのか特定できず、操作が難航するという。

KDDIと沖縄セルラーも、5月中旬をもって、新規契約時の本人確認書類として健康保険証を利用することを不可とする。不正利用防止の他、マイナンバーカードの普及状況なども踏まえた対応だ。なお、運転免許証やパスポートなど、健康保険証以外の本人確認書類は引き続き利用できる。

携帯会社のソフトバンクや楽天は、現時点で、健康保険証の取り扱いに関する方針を示していない。

政府は健康保険証の廃止を目指す

健康保険証をめぐっては、政府がマイナンバーカードとの一体化を進めている。

一体化したカードは「マイナ保険証」と呼ばれ、医療機関などで従来の健康保険証と同じように使える。2023年4月1日からは医療機関においてマイナ保険証に対応することが原則義務化された。

政府は2024年秋を目安に、現在の健康保険証を廃止する法案を閣議決定している。廃止に伴い、政府はマイナンバーカードを持っていない人でも保険診療を受けられるようにするため、「資格確認書」を発行する方針だ。

また、マイナンバーカードは顔写真が載っているため、健康保険証よりも確実な本人確認書類として利用できる。今後、マイナンバーカードの普及はさらに進むことが予想される。

【関連リンク】

・auとUQ、健康保険証の本人確認書類利用を5月中旬で終了(Impress Watch)
https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1495955.html

・NTTドコモ、本人確認書類として「健康保険証(健康保険被保険者証)」を5月中旬頃より利用不可に!未成年者やドコモでんき申込時を除く(ライブドアニュース)
https://news.livedoor.com/article/detail/23926497/

TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock

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