Appleの預金サービス、開始4日で約1360億円の流入
米Appleが4月に開始した新預金サービスに、開始後わずか4日で9億9000万ドル(約1360億円)もの預金があったことがわかった。米メディアのフォーブスが5月2日、関係者2人が明らかにしたとして報じた。
Appleは米金融サービス大手のゴールドマン・サックスと組み、預金サービス市場に参入した。開始初日の4月17日だけで約4億ドル(約550億円)が集まったほか、最初の4日間で24万以上の口座が開設されたという。
Appleの預金サービスは、通常の銀行よりも高い金利が支持を得ている。年間利回りは4.15%。米平均が0.3%台であることを踏まえると、10倍以上とかなりの高金利だ。
さらに、iPhoneが広く普及していることも、口座開設が急増した要因となった。米国のiPhoneユーザーは約1億2000万人と推定され、今後も口座開設が増える見込みがある。パートナーであるゴールドマン・サックスもAppleのユーザーを取り込みたい考えだ。
1分足らずで口座開設
Appleが米国で発行するクレジットカード「アップルカード」を持っている利用者なら、誰でも預金口座を開設できる。iPhone上のアプリを通して1分足らずで開設できる手軽さも特徴だ。
iPhoneから米国の「ソーシャルセキュリティナンバー(社会保障番号)」を入力し、同意ボタンを2回押すだけで手続きは完了する。名前の入力すら不要だ。今回の口座開設ラッシュにはこの簡単な口座開設システムも起因している可能性がある。
米国では、3月にシリコンバレーバンク、5月にファースト・リパブリック・バンクが経営破綻した。預金の急激な流出を危ぶみ、各銀行でも金利引き上げが進んでいる。Appleとゴールドマン・サックスはiPhoneの強みを生かし、金融市場でのシェアの拡大を目指す。
【関連リンク】
・アップルの新預金サービス、開始4日間で約1360億円の入金(Forbes JAPAN)
https://forbesjapan.com/articles/detail/62882
TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock
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