2023.06.04 Google、生成AIでネット広告作成する機能を発表
生成AIを活用したインターネット広告に注目が集まっている。米Googleは5月23日、生成AIを活用した広告運用サポートを提供すると発表した。世界中のマーケティング担当者が一堂に会するイベント「Google Marketing Live」で新しい機能を紹介した。
具体的には、同社が提供する「Google広告」の管理画面で、集客したいサイトを入力すると概要を要約して表示する機能を持つ。さらに、サイトと関連性が高く効果的なキーワードや見出し、説明文、広告画像などを自動生成できる。マーケティング担当者にとって大きな負担となる新しい広告キャンペーンの立ち上げや運用をサポートする狙いだ。
キャンペーン効果を向上させる方法について、チャットで相談することも可能だ。Google AIが効果的なアイディアを提案してくれる。
7月にはサービスの試験提供を始める見込み。同社の最高事業責任者のフィリップ・シンドラー氏は「生成AIは非常に優れた技術」だとし、マーケティングを含めた多くのビジネス領域を「一変させる可能性がある」と指摘した。
より検索に対応するよう既存の広告を調整する機能も
Googleはさらに、広告などを通じてユーザーが最初にアクセスするランディングページや広告のコンテンツを生成AIで使用する自動作成アセット(ACA)の強化も進める。ACAにより、ユーザーが入力した検索内容に応じて、Google広告を作成・調整できるようになる。
例えば、ユーザーが「乾燥性敏感肌用のスキンケア」と検索すると、Google AIは既存のコンテンツを調整して、検索により一致した内容を作成することができる。この場合、広告の見出しは「乾燥した敏感肌を和らげる」と調整され、検索との整合性が高まる。
米インサイダー・インテリジェンスの調査によると、2022年時点でGoogleは世界のネット広告市場で29%のシェアを誇っている。続いて米メタが21%、米アマゾン・ドット・コムが7%を占める。
米メタも広告での生成AIの活用を正式に表明。ネット広告業界における生成AIの影響はさらに大きくなりそうだ。
【関連リンク】
・ネット広告、生成AIが作成 Googleやメタが実用化(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN243IF0U3A520C2000000/
TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock