偽情報対策として、OP技術の活用
能登半島地震発生後、SNSでの虚偽情報の流布が社会問題となった。虚構の地名を挙げた救助要請や過去の災害映像の流用など、誤情報が拡散する事態が発生した。
これに対し、政府は情報の真実性を担保する技術の開発とその普及に向けた支援策を発表した。特に注目されるのは、コンテンツ発信者の情報が電子的に記録される「オリジネーター・プロファイル(OP)」技術の利用促進である。
これにより、被災自治体がOP技術を用いた実証実験を行うことで、SNS上の情報の信頼性を高める試みが行われる予定だ。また、政府は被災者支援の対策パッケージ内で、インターネット上の偽情報・誤情報対策を明記した。
IT企業が運営するプラットフォーム上で、発信者の実在性と信頼性を確認できる技術の開発に資する方針を打ち出した。これには、ディープフェイク動画を特定する技術開発も含まれている。
過去の災害時に流布した不確かな情報の特徴分析を進め、それをプラットフォーム運営企業と共有することで、偽情報の拡散防止を図る計画だ。
政府が強化方針
能登半島地震の発生直後にSNSで拡散された虚偽情報は、被災者や支援者の混乱を招いた。架空の地名での救助要請や、東日本大震災時の動画を今回の地震のものとして加工し拡散する行為が確認された。
これに対して総務省は、公式アカウントを通じて注意を喚起し、情報の出所や真実性を確認するよう呼びかけていた。さらに、偽情報を根拠とした寄付の呼びかけや、地震兵器や人工地震を疑うような根拠のない情報も拡散された。
これに対し岸田総理は、悪質な虚偽情報の流布は許されないと強く非難し、被災者向けの情報普及と啓発活動の強化を進める方針を示した。
- 関連リンク
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能登半島地震巡る偽情報対策、被災自治体とOP技術を使い実証実験へ…岸田首相「虚偽情報の流布許さない」(読売新聞オンライン)
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20240124-OYT1T50000/
TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock
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