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ニコニコ動画、サイバー攻撃からの復活と新デザイン発表

ドワンゴは人気動画配信サイト「ニコニコ動画」のPC版について、新しい動画視聴ページをリリースすると発表した。この復活は、6月8日に発生したKADOKAWAグループを標的としたサイバー攻撃によるサービス停止から約2か月後のことだ。

当初、新しい視聴ページは9月末のリリースを目指して開発が進められていた。しかし、サイバー攻撃によるサービス停止を受け、ユーザーに早急に動画視聴環境を提供するべく、開発チームは急ピッチで作業を進めた結果、予定より早い8月5日のリリースにこぎつけた。

新しい動画視聴ページは、デザインを大幅に刷新している。最も目立つ変更点は、動画プレーヤーがページの先頭に配置されたことだ。これにより、ユーザーの目線を自然と動画コンテンツへ誘導する効果が期待される。また、動画情報やタグの位置をプレーヤーの下に移動し、再生リストをコメントリストの下に表示するなど、全体的なレイアウトが見直された。

機能面でも改善が施され、プレーヤーのクリックによる動画の一時停止や、コントローラーの常時表示のオン/オフ切り替えが可能になった。さらに、再生リスト部分には「クリエイターの投稿動画タブ」が新たに追加され、視聴中の動画のクリエイターが投稿した他の作品を一覧で確認できるようになった。

ユーザーの反応と今後

新デザインのニコニコ動画は、多くのユーザーからYouTubeに似た雰囲気だと指摘されている。この変更に対し、ユーザーの反応は賛否両論だ。あるコメント欄では、「覇権確定やな」「プライド捨てたか」「散々YouTubeのUI馬鹿にしてなかったか?」といった批判的な意見が見られる一方で、「前のUIなんか息苦しかったしいいんじゃね」「せっかく作り直したんだしこれで正解やろ」といった肯定的な声も上がっている。

ドワンゴは、今回のリリースではまず視聴機能に特化した状態での提供を行うとしている。しかし、今後のアップデートでは、旧バージョンで提供されていた機能も順次追加される予定だ。具体的には、ライセンス情報の表示、親子作品の表示、ニコニ広告・ギフト機能、タグのロック機能、「いいね!」のお礼メッセージ機能などが含まれる。

新デザインの採用は、ニコニコ動画がユーザビリティの向上と、より広い層のユーザーの獲得を目指しているものと考えられる。YouTubeライクなデザインを取り入れることで、新規ユーザーにとっても馴染みやすいインターフェースを提供しつつ、ニコニコ動画独自の機能や文化を維持するバランスを取ろうとしている。サイバー攻撃からの復活と同時に行われたこの大幅なリニューアルは、ニコニコ動画にとって新たな時代の幕開けとなるかもしれない。

【関連リンク】

・ニコニコ動画、8月5日新バージョンで再開 補償内容も確定(Impress Watch)
https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1611696.html

TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock

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