ナビタイムジャパン、ユーザーの安全性を高める新機能を導入
株式会社ナビタイムジャパンは、2024年8月に入り、各種ナビゲーションアプリに新機能を次々と導入している。特に注目されるのは、トラック専用カーナビアプリ「トラックカーナビ by NAVITIME」とバイク専用ナビゲーションアプリ「ツーリングサポーター by NAVITIME」に追加された横断歩道の注意喚起機能だ。
この新機能は、見通しが悪く信号機や一時停止のない横断歩道の手前で、音声による注意喚起を行う。具体的には、「この先、横断歩道があります」という音声で運転者に警告を発する。注意喚起のタイミングは、車両の走行速度や横断歩道手前のカーブの角度を考慮して最適化されており、運転者が余裕を持って対応できるよう工夫されている。
開発背景には、トラックによる交通事故の約9割が一般道で発生していること、対人事故の最多発生場所が横断歩道であること、そしてバイクでも信号機のない横断歩道での事故リスクが高いことにある。ナビタイムジャパンは、この新機能により交通事故の削減を目指したいとしている。
技術面では、横断歩道の位置データの整備に航空写真とAI物体検知技術を活用している点が興味深い。車用地図データには詳細な横断歩道情報が不足していることから、この新しいアプローチが採用された。
利便性向上のための機能も拡充
ナビタイムジャパンは、安全性向上だけでなく利用者の利便性を高める新機能も導入した。一般向けナビゲーションアプリ「NAVITIME」に「坂道が少ないルート」検索と坂道のグラデーション表示機能を追加した。
ユーザーが徒歩ルートの検索時に、急な坂道を避けたルートを選択できるようになった。また、地図上で徒歩ルートを表示する際、坂道の勾配に応じてルート線がグラデーション表示されるため、直感的に傾斜を把握することが可能になる。
さらに、自動車向けナビゲーションアプリ「カーナビタイム」に「オフピーク検索グラフ」機能が追加された。この機能は、指定した出発時刻の前後6時間の所要時間と料金をグラフで表示し、渋滞を避けるために最適な出発時刻を提案する。
ナビタイムジャパンは、高齢者や体力に不安のある方、車いすやベビーカー利用者など、多様なユーザーのニーズに応えるとともに、渋滞緩和にも貢献したいとしている。同社は今後も、ユーザーの声に耳を傾けながら機能拡充を行い、安全で快適な移動をサポートできるよう、さらなるサービス向上に努めるとしている。
【関連リンク】
・ナビタイム、事故リスク高い一般道の注意喚起(LogisticsToday)
https://www.logi-today.com/641406
TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock
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