2024.09.27 韓国で生成AIサービスの利用者が急増
韓国で生成AIサービスが急速に普及しており、2000万人近くのユーザーが生成AIのアプリをインストールしたことが判明した。特に20〜30代の若年層が生成AIサービスを多く利用し、韓国社会におけるAIの浸透ぶりが顕著に表れている。
モバイル市場調査会社アイディアウェアの発表によると、オープンAIの「ChatGPT」が最も多く利用されていることがわかった。その数はおよそ396万人という月間ユーザー数を確保している。これに続いて、韓国の大手通信企業であるSKテレコムの「A.(エイドット)」が206万人、韓国の生成AIスタートアップであるリートンテクノロジーズが提供する「リートン」が105万人とランクインしている。
A.(エイドット)は2022年5月にリリースされたAIエージェントサービスだ。韓国語ネイティブユーザー向けに最適化された対話型AIアシスタントとして、日常生活からビジネスまで幅広い場面で活用されている。なおChatGPTとリートンに関しては日本からもアクセス可能で、無料で試すことができる。
日本における生成AIサービスの現状は?
韓国での生成AIサービスの急速な普及に対し、日本の状況はやや遅れをとっている。世界の生成AI市場は2023年の670億ドルから2032年には1兆3,040億ドルと大幅な拡大が見込まれる。しかし、日本のAI関連企業への投資は十分ではない。
スタンフォード大学の報告書「Artificial Intelligence Index Report 2024」によれば、2023年に新たに資金調達を受けたAI企業数は、米国が897社で1位、中国が122社で2位だ。一方、日本は42社で10位にとどまっている。韓国の44社(8位)と比較しても、日本のAI分野における後れが浮き彫りになっている。
しかし、日本にも明るい兆しはある。米グーグル出身の研究者らが設立した日本のAIスタートアップ企業、Sakana AI(サカナAI)が9月4日、エヌビディアを含む投資家が参加した資金調達ラウンドで合計1億ドル(約145億円)超を調達したと発表した。サカナAIは、より少ないデータで小さなモデルを開発し、それらを連携させることで高い効率性を実現する独自のアプローチを採用している。日本発のAI技術として注目を集めている。
【関連リンク】
・生成AIサービスが急速に普及、韓国で2000万人のユーザーがインストール(Microsoft Start)
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TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock