老眼解決へ、次世代型スマートグラス「ViXion01S」
現代社会において、視力の低下は深刻な問題となっている。パソコンやスマートフォンの普及により、若年層でも目の不調を訴えるケースが増加。小学生の3人に1人が視力1.0未満、中高生では実に6割以上が視力低下に悩まされているという。加えて、高齢化に伴う老眼の問題も、多くの人々の生活の質に影響を及ぼしている。
このような背景の中、HOYAの技術を受け継ぐスタートアップ企業ViXionが、画期的な解決策を提示した。2023年、クラウドファンディングで4億2500万円という国内最高額の支援を集めた初代モデル「ViXion01」に続き、新モデル「ViXion01S」の発売を開始したのである。
初代ViXion01からどのように進化した?
初代ViXion01は、-15から+15という広範な視力調整範囲を持ち、近視や老眼に悩む多くのユーザーから支持を獲得した。その技術は、世界最大規模のエレクトロニクスショーCES 2024やIFA 2024でも高い評価を受けた。
新モデルとなるViXion01Sは、さらなる進化を遂げている。本体重量は初代の55gから31g(アウターフレーム未装着時)まで軽量化を実現。また、バッテリーの配置を本体中央に移動させることで、装着時の左右バランスも改善された。
最も注目すべき改良点は、フォーカスセンサーの配置だ。目線と同じ高さにセンサーを設置することで、スマートフォンの画面全体をより快適に視認できるようになった。さらに、デザインも大きく変更。初代モデルの先鋭的なデザインから、より一般的な眼鏡に近い洗練された外観へと進化を遂げ、サングラスや乱視調整用レンズとの組み合わせも可能となった。
特筆すべきは、その実用性の高さである。近視用のレンズを装着すれば遠近両用として機能し、乱視用レンズと組み合わせることで、より幅広い視覚補助が可能となる。プラモデル制作や電子工作など、焦点距離の調整が頻繁に必要な作業においても、メガネの付け替えなしにスムーズな視界を提供する。
高齢化社会を迎える日本において、ViXion01Sは視覚障害という避けられない課題に対する、テクノロジーによる新たな解決策を示している。
【関連リンク】
・老眼をテクノロジーで解決するメガネ型デバイス クラファンで4億調達に成功したViXion01に新モデル(東洋経済)
https://toyokeizai.net/articles/-/829777
TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock
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