2022.09.01 量子関連技術によって勤務シフトを自動作成、かかる時間はおよそ半分。
株式会社KDDIエボルバ、KDDI株式会社、株式会社日立製作所は、8月26日、量子コンピューティング関連技術を用いて、2022年6月にauのコンタクトセンタースタッフの勤務シフトを自動作成し、7月には実勤務へ適用する実証を行ったと発表した。
この実証では、およそ100人のスタッフがいる、KDDIエボルバの事業所の勤務シフト1カ月分が作成され、これまでは慣れている人であっても11時間も要していた作業が約5時間で終わったという。
その後、作成されたシフトに従った勤務が行われたところ、勤務シフトの自動作成に肯定的な回答をした人は90%以上だったようだ。
これらを踏まえ、3社は2023年度以降に実用化する方針を示している。
考慮することが多いシフト作成
勤務シフトを作成するためには、働いているスタッフの契約条件だけでなく、休みの希望や人員配置など、さまざまなことを考慮する必要がある。
すでに出回っている勤務シフト作成ツールもあるが、一部の調整はできるものの、勤務条件を十分に反映させることができず、最終的には人の手で修正することになってしまうのだという。
また、従来のツールを用いた場合、最終的な修正をしたとしても、勤務の時間帯が偏っているスタッフが出てきてしまい、公平な勤務シフトとは言えないものとなってしまったようだ。
しかし、3社の量子関連技術を活用した実証では、あるスタッフだけ勤務の時間帯が偏るということもなかったという。
【関連リンク】
・量子関連技術で勤務シフト作成時間を5割超短縮、業務実証に成功(株式会社日立製作所)
https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2022/08/0826.html
TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock