同志社大学が1年間の実証実験を通じて、大学教育におけるAI活用の可能性を模索!
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2024.01.06 同志社大学が1年間の実証実験を通じて、大学教育におけるAI活用の可能性を模索!

同志社大学が取り組む生成AIを教育に活用する試みとして、大学教育におけるAIの役割を模索する1年間の実証実験に注目が集まっている。同大学は2024年4月から始まるこの実験で、学生の学習支援や教員の教育支援にAIを活用する計画だ。

宿久洋教授や谷村智輝氏によると、実証実験の内容は、Azure OpenAI Serviceを利用し、学生向けに質問への回答支援や教員向けに課題作成の補助など、AIを活用した環境を整えることだという。

対象となるのは、同志社データサイエンス・AI教育プログラムの学生や関連教員で、AIによる講義や教科書への質問への回答環境を整備するのが最初のステップだとしており、その後は教材作成や採点の補助など、AIの活用範囲を拡大し、AIが教育に果たす役割を実証しようとしている。

実証実験の目的と展望

この実験の目的は、「AIで何ができるか」ではなく、「実際にどの程度の労力やコストで実現可能か」を確かめることだ。NTT西日本とNTT EDXがシステム構築を手掛け、電子教科書を活用する際にはNTT EDXのプラットフォームを利用する予定である。

同志社大学はNTT西の提案に飛びついたわけではなく、以前より教育上の問題解決のため、生成AIに注目していた。理由としては教育の個別最適化が求められていたからだ。

教授によれば、「個別・層別の学生に最適な教育を提供するのは人的リソース的に難しく、AIのサポートで深堀りできるのでは」との考えがあるようだ。選ばれたDDASHは受講者が多様であり、文系や数学が得意でない学生もいる状況だという。

AI利用に伴う課題と対策

ただ、AIの利用には誤りである「ハルシネーション」への警戒も必要で、同志社大は問題に対処するため、教科書出版社やコンソーシアムからの資料を参照し、対策を講じることになる。

実験の成果と共有方針

同志社大は1年間の実験を行うが、それを限りとせず可能性を探求し、結果は積極的に共有する方針だ。成果と課題を隠すのではなく、他者と共有し合う姿勢を示している。

【関連リンク】

・大学教育に生成AI 同志社大が1年間の実証実験へ 狙いは?(ITmedia NEWS)
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2312/28/news108.html

TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock

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