スマートスピーカーさえあれば、全部の家電を操作でき……ない!?スマートスピーカーを導入する前に読んでおきたい話【スマートにいかない私たちの話】
近頃何かと話題のIoT。家電やAV機器をより便利に操作して楽しく生活できる反面、簡単そうに見えて意外な落とし穴が待っていることも……。そんなトラブルとその解決策をご紹介する「スマートにいかない私たちの話」。今回は、IoT家電の操作に何かと便利な、スマートスピーカーに関するお話です。
スマートスピーカーさえあれば、全部の家電が声で操作でき……ない!!
スマートスピーカーとは、一言でいえば「“対話型”音声操作に対応した、AIアシスタントを搭載したスピーカー」のこと。話しかけることで操作できるだけではなく、搭載AIがこちらの話し声に応じた返答をスムーズに返してくれるので、まるで会話しているように使うことができるのが特徴です。例えば「今日の天気は?」と聞けば天気予報を教えてくれたり、「今日の巨人戦の結果は?」と聞けば試合結果を教えてくれたり……情報機器として使うことができます。
このスマートスピーカーが本領を発揮するのが、IoT家電の操作。アプリを使って手元のスマホから指示を出したり、家の外からでも操作できたりするのが特徴のIoT家電ですが、たくさん使うとスマホがアプリだらけになってしまうことも……。
そんな時、IoT家電を操作できるように設定をしておけば、スピーカーに「電気をつけて」「テレビのチャンネルを変えて」と話しかけるだけで家電を操作できます。大量のアプリをいちいち開いて操作する手間がなくなって、これは助かりますね。
ただ、スマートスピーカーを持っていればすぐ全てのIoT家電を操作できる、というわけではありません。
まずはIoT家電をスピーカーに接続する必要があるのです。例えばテレビの場合、スマートスピーカー対応モデルでなければ、「スマートリモコン」が必要になります。
【スマートリモコンって何?という方は、こちらの記事をご覧ください!】
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また、YouTubeや映像配信サービスをテレビで観たければ、専用の機材(Fire TV Stickなど)が必要になるケースがほとんどです。これらの機材がスマートスピーカーに接続されて初めて、音声操作が可能になります。さらに、音楽を聴いたり映像を観たりするには、サブスクリプションサービスと契約していることが前提。「スマートスピーカー単体で操作できるIoT家電は限られる」という点は、押さえておいたほうがよさそうです。
メーカーはシェア率が高いものを選ぶと安心
スマートスピーカーを使うにあたってもうひとつ注意すべき点が、導入予定のIoT家電と接続可能かどうかです。現在、主要なスマートスピーカーとしてはAmazon Echo系、Google Nest系 Apple HomePod系、LINE CLOVA系の4系統があります。が、これらのスマートスピーカーは系統や機種によって対応機器が微妙に異なり、確認を怠ると「導入するはずだったIoT家電が、このスピーカーでは使えない!」ということにもなりかねません。現状シェアが広いのはAmazon Echo系とGoogle Nest系なので、特にこだわりがなければこの2種類のどちらかを用意するのが無難です。
とっても便利な音声注文。でも、「買い物コード」の流出には用心を……!!
また、便利な機能ながら使い方に気をつけたいのが、スマートスピーカーを使ったネットショッピング。AmazonのAIであるAlexaを搭載したスマートスピーカーは「〇〇を注文したい」「〇〇を買って」と話しかければ、そのままAmazon経由で買い物をすることができます
※現在、音声注文が可能なのはAlexa搭載のスマートスピーカーのみ。かつ、購入可能なのはAmazon内のプライム商品だけ、となっています。
スピーカーのみのスマートスピーカーだと商品の形や色はわかりませんが、Echo Showなどディスプレイ付きのモデルならば、どんなものが届くのか確認することもできます。
使用の際にはAmazon Alexaアプリを起動し、「音声ショッピング」の設定から「確認コード」を有効にする必要があります。この確認コードは、4桁で伝えられる数字・英語・日本語の言葉で、ショッピングの注文を確定するためのパスワードとして用いるもの。買い物の際にはこの確認コードを言わなければ注文が確定されないので、第三者による悪用を防ぐことができます。
逆にいえば、この確認コードを知られてしまうと、スマートスピーカーで注文し放題ということに……!勝手な注文や、悪用を防ぐための仕組みではあるのですが、どうしても「声に出す」というプロセスが挟まるのでキーボードなどでの入力とは別の気配りが必要になります。
そのため、不安な方は「音声注文の設定をオフにする」もしくは「音声プロフィールを設定し、自分の声以外で注文できないようにする」など対策するとよいでしょう。
Alexaを使って買い物をする際には、くれぐれもこの確認コードの取り扱いに注意してくださいね!
TEXT:しげる
イラスト:くまみね
監修:三上洋
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